ファンタジアランドのアイデア

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就活ルールの廃止・モデルのスポーツ業界・スキルアップ  アイデア三題噺137

2018-10-20 17:05:36 | 日記
 経団連は、就職活動の日程ル-ルの廃止を決めました。新卒一括採用と就活ルールは、長年、日本企業の人材育成や雇用慣行になっていたものです。この慣行は、ある意味で日本の生産構造を支えていたものともいえます。でも、グローバル競争の厳しさが、この慣行を崩しつつあるようです。同質な人材ばかりの一括採用では、国際競争に打ち勝つイノべーションを生むことに限界が出てきたという判断もあるようです。
 短期間で選考する一括方式は、採用コストを抑えて多くの新卒者を確保できる利点がありました。転職市場が育っていない日本では、新卒採用を重視せざるを得なかったのです。他社の経験のない大学卒業の新人は、仕事を教えやすいという利点もありました。自社で育てた人材を活用して、日本企業は成長してきた面があります。自社内で活動できるためには、協調性やコミュニケーション能力、そして人柄などを重視して採用してきた経緯があります。でも、グローバルな競争が激化してきた現在、このような自社内での人材だけでは太刀打ちができない状況も生まれているわけです。人的資源に対する見直しが、今回の「就活ルールの廃止」にはあるようです。
 そこで、すでに就活ルールが廃止同然になっているスポーツ業界をモデルに、これからの採用にシステムについて考えてみました。プロ野球やサッカーは、入場料だけでなく、放映権収入、オリジナルグッズ販売、スポンサー収入などの収入源があります。この業界は、利益をあげる即戦力的人材を求めています。スポーツ業界では、新卒者を2~3年かけて育てるよりも、年収は多少高くなっても、すぐに結果を出す人材がほしいのです。この業界で中途採用が多い理由は、即戦力の人材の補強にあるわけです。採用される人材も、自分の強みになる武器を携えて、即戦力を発揮できる人材として入社することになります。でも、スポーツ産業はまだまだ未完成な部分があり、平均給与は、一般業界の8~9割が相場です。
 日本のスポーツ市場は、6兆円から8兆円といわれています。この市場は、少子高齢化にもかかわらず拡大していくとみられています。その徴候は、外国のスポーツ企業の日本参入にも見られます。欧米に比べると、日本のスポーツ産業には開拓の余地があるようです。ヨーロッパは、サッカー一色です。日本は多くのスポーツ分野にファンを抱えています。その潜在力は、外国のスポーツ企業には羨ましいということです。2025年には、15兆円産業になるという見方もあります。才覚次第では、活躍できる場が数多く出てくる業界になります。そこでスポーツ業界の人材が活躍することをアピールすることができれば、就活ルールの不安は払拭されるでしょう。
 蛇足ですが、転職には、リスクが伴います。仕事内容を検討し、長期的に自分のスキルを高める訓練をすることは必要になります。世界の流れを勘案した仕事の精選と自分のスキルアップ、そして生活の糧を得る貪欲さが求められます。

 就活ルールの廃止とかけて就職のチャンスと解く、その心は備えあれば憂いなし