ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

高齢者の難聴・スマホの進化・家族の会話  アイデア三題噺125

2018-10-04 16:54:14 | 日記

 高齢になるにつれて、他人にはわかりづらい苦痛が増えていくものです。最初に、目の異変に気がつきます。文字が、よく見えなくなるのです。でも、明るい日光の下では、よく見えるのです。そんなこんなで、目の老いが始まったことを、実感するわけです。高齢者の不便さは、次々に増えて、いつの間にか聴力の衰えに及んできます。最近、まわりを見渡すと、補聴器を使う人も多いということに気がつきました。
 スマホを使った難聴対策を考えてみました。補聴器の機能は、進歩しています。でも、本当の耳にはかないません。聞くという蓄積が、60年以上も続けているのです。聞いて考え、行動するという経験を60年以上蓄積してきたわけです。それが、スムーズにいかなくなるわけですから、補聴器を付けたからといってすぐに同じレベルになるわけではありません。補聴器は、話す人の位置によっては、音が拾えないこともあります。そこで、スマホと耳にある補聴器の両方で、音を拾う仕組みを作ります。スマホには、高性能の集音マイクを内蔵させておくのです。このマイクから耳の中にある補聴器に音を伝達する仕組みです。
 電車の乗ると分かることですが、多くの人がスマホを操作している姿があります。操作していない人はと見ると、高齢者が多いようです。高齢者は補聴器を付けても、できるだけ他人に見えないようにしていました。でも、スマホという道具を使えば、堂々と持つことができる環境になっています。普通にスマホを操作していいれば、音が拾えるようになるのです。会話で、困らない機能をスマホに付け加えるわけです。良く音が聞こえる機能を備えたスマホは、高齢者に福音をもたらすことになります。スマホの販売を倍増させるフロンティアは、高齢者になります。難聴の高齢者が喜び、スマホの保有者が少ない高齢者層に売れるというウインウインの関係ができることになります。
 蛇足ですが、家族の声をAIに学習させることも面白いようです。家族の声を学習したAIは、小さな音でも拾うことが可能になります。高齢者の家の中でのチグハグな会話が、少なくなるかもしれません。このような機能は、進化するAIとスマホにとって、可能になる日がすぐに来るでしょう。
 補聴器は、慣れるまで数ヶ月かかるといわれています。老後の準備は早ければ早いほど、安心できます。擬似的に老人の状態を体験できれば、将来に備えて対処する方法を学べます。そのような取り組みを、社会福祉の分野や介護の分野で行われています。補聴器においても、このような疑似体験ができる場を設けてほしいものです。何事にも、備えあれば憂いなしです。


人間の味覚・いい加減な脳・好き嫌いをなくす   アイデア三題噺 124

2018-10-04 16:42:51 | 日記

 食事をしていて、子どもの頃の味をがして懐かしく思うことがあります。生まれた年代によって、共通の郷愁というものがあるようです。戦後生まれの人々ならば、東京オリンピックの入場行進や東洋の魔女素晴らしいプレーが脳裏にあります。あるとき、それが懐かしく思い出されるのです。食事にもそんな郷愁というものがあるようです。仲間とキャンプにいって、飯ごうで炊いたご飯とカレーが脳裏に浮かびます。そんな焦げの入ったご飯と肉の入っていないカレーが、レストランで出たらどうなるでしょうか。一流のシェフがこのような演出を行うこともあるのです。人間の味に関する評価は、味覚だけではなく視覚や臭覚、聴覚などが統合されて記憶されているのです。
 そこで、美味しく食べる方法を考えてみました。人間の脳は、ある面で優秀です。優秀であるが故に、いい加減なところもあります。ある経験を詳細に一つ残らず記憶することは単純ですが、脳にとっては大変な作業になります。そこで、いい加減な脳は、印象に残った事柄だけを記憶する近道を選ぶのです。簡単にいうと、脳は最高の瞬間と最低の瞬間を覚えてしまうのです。これは食事においても、共通するパターンです。もう一つ、いい加減なことがあります。大きな変化がなく、単調な仕事だけが続くような場合、脳は時間の長さを記憶しない傾向があるのです。このいい加減な脳の機能を利用しながら、美味しい雰囲気で食べる方法を見つけていくわけです。
 子どもの好き嫌いには、どのご両親も困るようです。こんな時は、嫌いな材料を少し入れた料理を子どもと一緒に作るのです。大好きなお父さんやお母さんと一緒に作った料理が、最高の瞬間を提供します。嫌いな材料は、頭の陰に隠れてしまうわけです。もう一つは、友達と一緒に料理を作ることです。もちろん、好きな材料をたくさん入れて、嫌いな材料は少しです。仲間と一緒に食事をすることで、脳内のエンドルフィンの分泌が盛んになります。この物質は、多幸感をもたらします。結果として、高揚感や満足感をもたらし、負のストレスを緩和するのです。嫌な食材に対するストレスを緩和しながら、友達と作った料理に満足するというストーリーを作っていくわけです。友人に美味しく食べて貰うためには、友人と一緒に料理を作ることも一つの方法になります。バーベキューなどは、この範疇に入るかもしれません。
 余談ですが、一流のレストランでは、個々人の郷愁に関する情報を集めることがあります。世代に刷り込まれている味や匂いに、その時代の風景や音楽を流しながら食事を演出する仕組みです。なじみのレストランで、昔話などしていれば、それが材料になり、演出が用意されるかもしれません。