ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

走力とランニングシューズ  アイデア広場 その407 

2018-10-11 16:55:13 | 日記

 あるトラック競技の選手が、「クッション性を高くして欲しい」とシューズメーカーに要望しました。クッション性を上げると、足の可動範囲が広がります。足首の柔らかい選手がクッション性の高い靴を履けば、ストライドは必要以上に伸びます。この選手は、その優位性をクッション性の高いシューズに求めたわけです。でも、ストライドが必要以上に伸びると、着地がブレて腰に体重が乗らずスピードも出ないという短所もあります。このように体重の乗らない選手は、ストライドが狭くなるシューズを履くことでより能力を発揮することができます。シューズを作る職人は採寸した数値を見れば、選手の特徴をすぐに把握できるようです。
 その選手はもともと、左右の足首の硬さの違いから右足と左足で可動範囲が違っていました。可動範囲が違っていたために、右の歩幅が1.5mで左は1.6mだったのです。右の歩幅が1.5mなのに左は1.6mでは、左回りのトラックをスムーズに走れるわけがありません。実際、本人もトラックの試合では全然結果が出せないといっていました。足のバランスは、5対5が理想です。走りの技術を抜きにして、シューズのクッション性だけを追究しても走力の問題は解決しないようです。東京五輪の開催施では、スポーツに対する関心も高まると予想されます。スポーツへの関心が高まり、自分もやって見ようという機運が盛り上がってくることでしょう。さらに、健康志向を背景にしたランニングやウオーキングを行う人々も増えると予想されます。
 そこで、これからランニングやウオーキングを行う人々の足下を支えるシューズについて考えてみました。シューズ単独で販売するのではなく、健康と搦めて販売する仕組みをスポーツ企業は考えているようです。先進国における人々は、余暇活動に関わる商品やサービスにおいても、健康に配慮した商品を選択する傾向があります。歩く小道を利用して手軽にできる散歩などは、シニア層の健康維持には必要な要素になります。散歩やランニングなどの運動量が適切に確保されていれば、脂肪、筋肉、骨のいずれに対しても良い影響をもたらします。蛇足ですが、運動が海馬にも影響を与え、脳を活性化させることも分かり始めました。適切な運動をすれば、動きがよく、姿勢がよく、体型がよくなります。そして、頭も良くなるのです。
 でも、何が適切かという問題に対する解答は、以外と難しいものなのです。例えば、シューズが合うか合わないかは、人の健康にとても深く関係してきます。かかとが抜けるシューズや幅の広いシューズを履と足の指が靴の中で靴をつかむような動きをします。困ったことに、この動きでは足指の「蹴る」という動作ができなくなります。足指の蹴りが、足裏からふくらはぎ、太ももや上半身までの筋肉へ力を円滑に伝えることになります。足指の蹴りから上半身まで筋肉の動きが、円滑に伝わることで正しいランニングやウオーキングできるわけです。足指の蹴りからふくらはぎへ動きが円滑に伝わらないと正しい歩き方ができなくなります。
 足のサイズは、個人差が大きいのです。足の問題の分かりやすいものとしては、左右の足の大きさには、違いがあります。今の日本で一般的に販売されている靴が、すべてのお客様に合うわけではありません。蛇足ですが、1足数十万円もする高級なオーダーの靴をつくる場合片足だけで50か所以上以上計測します。現状では、足にぴったり合う靴が見つからず、合っていない靴を選んでいる人のほうが多いのです。右足が左足より1cm大きい人が、左右同じサイズのシューズを履けば疲れやすくなります。左右の足が違えば、靴型も左右で変えてシューズを作る必要が出てくるわけです。足に合わない靴を履いていると、歩くときに筋肉をきちんと使うことができないわけです。これは、極端にいうとランニングやウオーキングをやればやるほど、体に負担をかけ、健康から外れて行くことを意味します。でも、安心して下さい。ぴったり合う靴が見つからなくても調整すれば快適になることもあります。シューズに中敷きを入れて、調整するメーカーもあります。
 ここからが、提案になります。手術より予防の方が、お金もかからず、快適な生活ができます。ランニングやウオーキングは、この予防の分野で大きな効果を発揮します。先進国におけるシューズの売上げは、踊り場にきたともいわれています。でも、若年層でも高齢者層でも、スポーツをする人口は確実に増えているのです。おそらく自分に合わないシューズで運動をしている人もいます。ランニングをしても、足や膝、そして腰を痛めながら走っている人達です。姿勢が悪く、足のけりが弱い人、記録が伸びない人などは、シューズを改めて選び治してはどうでしょうか。もちろん、走る技術の点検も必要です。日本には多くの市民ランナーがいます。その方を対象に、再度掘り起こしをするわけです。有名選手の履いたシューズだから、自分に合うわけではありません。ランナーも知恵を出しながら、自分にあったシューズを探してほしいものです。
 1人当たりの国内総生産が7千ドルを超えると、レジヤー向けの消費が増える経験則があります。巨大市場の中国は、1人当たりの国内総生産が7千ドルのレベルを突破しました。中国で開かれるマラソンのレースの数は、2011年の22から2017年には1100まで増加しました。そのランニング人口は500万人です。中国政府も、治療による支出よりも予防による健康維持のほうがコスト的に有利と考えているふしがあります。市民も意欲を持ち、国も健康増進に旗を振っている状況があります。ここに健康シューズ、マラソンシューズ、ランニングシューズなどの要素を加味したシューズを投入することは、面白い結果を導き出すかもしれません。