ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

国策逮捕・不条理・情報の山  アイデア三題噺 136

2018-10-17 17:53:25 | 日記

 永続する幸福を求めることは、世界中の人々の願いです。キリスト教やイスラム教を信じる人びとは天国を求めて、在世の生活の中で、神の栄光を高める行動を取ります。その具体例が立派な教会やモスクになるのかもしれません。宗教から離れて、個人の幸福を求める人達も増えています。その人達の中に、自分の経験が財産であり、その経験を情報として伝えたいと願う人がいます。ところが、その経験が完璧なものだと検証することが難しいのです。もし、確度の高い情報だけを集めることができれば、その中の情報を昇華して、より高次な情報を発信していくことができます。一般に、古典の中により確度の高い情報があるとされています。
 そこで、より高次の情報を集める方法を考えてみました。ネット情報に頼ると、自分の好みに合った情報がまわりに集まる仕組みができています。知らず知らずに、特定の情報に囲まれ、その情報を使って新しいアイデアを作り出すことになります。でも、これでは不満なのです。特定の情報からは、特定のアイデアしか生まれません。できれば、特定の情報と異質の情報の中からアイデアをたくさん作りたいのです。人工知能は、人間のスキルを上回る分野を増やしています。コンビニやスーパーには、原因と結果をマニュアル化した販売システムがあります。このようなシステムは、人工頭脳が得意な分野になります。やればやるほど、精度を高くし、利益を上げる仕組みになります。そんな中で、人間は、人工知能が取って代わることができないスキルを磨く必要があります。その一つに、異質の情報を掛け合わせてアイデアを作る手法があるようです。そのアイデアの質を高める古典に匹敵する本は、どこにあるのでしょうか。その本を見つけることができれば、多くのアイデアを作る下地ができます。
 良い情報を内包した本に巡り会いたい場合、不条理な理由で立場を追われた人の本が狙い目になります。国策逮捕で逮捕され、外務省から追われる立場になった佐藤優氏の本などは、多くの情報を提供してくれます。蛇足ですが、この逮捕は日本のインテリジェンスから見ると、多大な損失を伴ったようです。一般国民の感知しない水面下で、国家の危機や利益を守る仕事があります。その守る人達を全て陸の上に上げてしまえば、動くことのできない陸の上の「カッパ」になってしまいます。一方、そのおかげで、私たち一般市民は国際社会の深淵部を少し理解できる機会を得ました。

 国策逮捕とかけて、不条理と解く、その心は情報の大判小判が続々

 

 

アフリカ・コメの生産・自給の達成   アイデア三題噺 135

2018-10-17 17:33:39 | 日記
 ケニアの首都ナイロビ、その100km北にムエア地域があります。この地域の人々は、以前トウモロコシとキャッサバの粉を練ったものをゆでて食べていました。この地域に、日本政府が有償援助や無償援助の支援しているのです。支援の結果、ムエア地域では、7860㏊の農地で年間4万トンの米が取れるまでになっています。今では朝昼晩、3食の美味しくて栄養のある米飯を食べられるようになりました。ケニアの農民は、狭い土地を細分化しながらより貧しい土地を耕していました。そんな中で、市場の動向を的確に把握しながら、市場が求める作物を供給する農民も現れています。携帯の普及です。ケニアに限らず、アフリカでは爆発的に携帯が普及しているのです。
 そこで、農産物の生産と携帯の普及が、これからケニアの農民をどのように変えていくのかを見てみました。ケニアには、旧態事前の農業を、頑固に行う人々も存在します。でも、変わりつつある農民もいるわけです。ケニアの首都ナイロビのスーパーでは、数十種類のブランド米が売られているのです。消費者の多様性を示すエピソードです。どの消費者がどのブランド米を望んでいるのかを把握した上で、多くのブランド米が陳列されているわけです。規模の小さい農業、儲かりにくい農業、そして非効率な農業が変わろうとしているのです。これを変える原動力になっているの道具が、携帯電話です。アフリカは、物を売る時代から情報を売る時代に突入しているようです。今まで見えなかったものが、見えるようになってきました。誰が何を求めているのか、高く売れるのは何かなどが分かるようになったわけです。
 ベイスオブザピラミッド(BOP)の人口は、40億人を超え、世界人口の76億人の半分以上を占めています。BOPは、所得において底辺を構成する人々です。国際貧困ラインを1日1.9ドル以下とする見方があります。1日1.9ドル以下で暮らす世界の貧困人口は、2002年に16億人でした。それが、2013年には8億人に減少しているのです。BOPの人々の所得が、確実に増大していることを示しています。蛇足ですが、BOPの人々も、しだいに品質の確かな製品を求めるようになってきています。製品に関して良い悪の判断ができる情報を、獲得できる環境になっているのです。貧困者の人口が減少し、所得の向上によって、中古品であっても、良い品物を選択するようになります。携帯による情報の獲得、携帯による支払いの決済など、蛙跳び現象(リープフロッグ現象)がアフリカでも起きています。
 ある程度、農民が資本を少し持てるようになると、その資本を増やす工夫をするようになります。余談ですが、ケニアの農地は、火山灰の混じった肥沃な土壌に恵まれているのです。灌漑施設が充実していれば、穀倉地帯として発展する可能性を持っています。つい最近の新聞に、サブサハラのコメの生産が向上している記事がありました。日本が協力し始めた2008年ごろは、1400万トンの生産でした。近年では2800万トンまで生産を上げているとのことです。2030年には5600万トンまで伸ばし、アフリカのコメの自給を実現する計画のようです。日本の援助を感謝するとともに、これからの支援も求めていました。ちなみに日本のコメの生産は、700万トンです。