ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

副業を楽しむ・スキル獲得の工夫・時代にあった処世術  アイデア三題噺196 

2019-01-31 16:44:24 | 日記

 アメリカ合衆国を代表する化学企業に、スリーエムがあります。この会社には、面白いルールがあります。15%ルールとして、知られているものです。勤務時間の15%を自由に使って良いのです。副業に使っても、休んでも良いというものです。でも、ルールを利用する社員は、本業の仕事を85%の時間で済ませることになります。つまり、社員の能力を高めるルールでもあったのです。さらに、15%を利用して、本人の能力開発ができれば、会社にとっても、有能な人材を確保できることになります。最近の企業は、優秀な人材が必ずしもフルタイムの正社員とは限らないと理解しているようです。その流れとして、副業を認める企業が増えてきました。
 そこで、副業の効用について考えてみました。技術の急速な変化の中で、スキルの賞味期限が短くなっています。学校で身につけたスキルはすぐに、陳腐化し使えなくなります。1つのスキルで長く活躍する事は、難しい時代になったわけです。急速な時代にの流れに立ち向かう新しいスキルを、効率良く身につけていくことが求められています。会社で自分の100%の力で働き続ければ、時代に取り残されてしまうのかもしれません。それでは、新しいスキルを次々に身につけていくには、どうすれば良いのでしょうか。知力と体力、を適当に訓練したり、資金をコツコツ貯蓄しておくことでしょう。
 例えば、体力をつけて資金を少し貯めたいとします。スポーツジムに通って、体力を向上させることも一つの選択肢です。でも、お金をスポーツジムで使うことになります。体力は付くが、お金が減るわけです。最近、コンビニやファミレスの食品を宅配サービスするバイト要員が不足しています。その確保に、非常に苦労しているようです。バイトを斡旋するマッチングサイトも、工夫を重ねて募集をしていることでしょう。サイトに、いくつかの条件を付けて、申し込みます。配達地域を2km以内にすること、自転車や徒歩で運んでも良いことなどを条件にするわけです。自転車や速歩で体力をつける目的とバイト料を稼ぐという目的を同時に達成するわけです。この配達の条件として、寒い時はやらないなどを付け加えることも必要になるかもしれません。複業に関しては、意志と能力の両方が必要です。やれる人だけが、やれば良いということです。副業によって、本業がマイナスになることは避けることです。
 1つの企業が、個人に提供できるスキルは限られています。終身雇用がなくなろうとしている現在、一企業におけるスキル修得だけでは、不十分です。本業でお金を得ながら、新しいスキル獲得のためにお金を投資する姿勢も必要になります。お金とスキルを別々の会社から得ることも時代の流れにあった処世術になりつつあります。この会社からは「お金」を得て、あちらの会社からは「やりがい」や「スキル」を得るという就業形態が常態化するかもしれません。


新天地にオリーブの農園を作る  スモールアイデアNO 240

2019-01-30 17:25:18 | 日記
 以前、イタリアのフィレンツェの周辺に宿を取ったことがありました。そのホテルの周りは、オリーブの林で覆われていました。改めて、イタリアは地中海性気候気候で、オリーブを育てている国だということが肌で感じたことがありました。冬の雨の日で、オリーブが青々と茂っていた村の風景が印象に残っています。そのイタリアで、オリーブの生産が振るわないのです。オリーブの不作でイタリアのオリーブ油の生産量が、前年度に比べ3~6割ほど減少しています。需要があって供給が減れば、店頭価格へも高値で波及することは確実です。
 そこで、オリーブ油の需要や生産について考えてみました。オリーブの有力産地であるイタリアやチュニジアの生産が、振るわないのです。一方、中国やアメリカ、そして日本のオリーブ油の消費が旺盛で、世界の輸入量は前年度より2割多い93万トンと過去最高に達しています。街を歩けば、イタリアレストランが目に付くようになっています。健康志向を背景に、ビタミン成分が多いオリーブ油の需要は増大しているのです。日本の需要は、ここ10年で3倍に膨らんでいます。健康志向の高まりは世界的傾向で、オリーブ油の需要が増えるとともに品薄感が出てきています。
 日清オイルは春に、家庭向けを中心に10%の値上げをしました。生産が減るなかで、需要家は高値での取引を強いられているようです。イタリア産と並ぶスペインのオリーブ油に対するも調達意欲が強く、価格の先高観が出ています。日本は、この油の大半を輸入に頼り、料理や化粧品に使っています。オリーブ油の供給地である地中海沿岸の気候が、不安定になっています。イタリアは、2018年3月に産地が寒波に見舞われました。寒波の影響で初夏に花が咲かずに、オリーブの果実が大幅に減ったのです。地中海性気候にも、気候変動の影響が出ていているようです。今後も、このような気候変動が、継続的に起きるとことは容易に想像できます。安定した生産と供給が望まれています。
 オリーブ油の価格は上昇することは確実視されているとすれば、生産方式を工夫すことにより、利益を上げることは十分に可能です。それには、ブドウやワインが参考になります。ブドウがフランスからチリやオーストラリアに移植され、品質の良いワインを生産していることはよく知られていることです。オリーブもイタリアなどから世界各地に移植して、ブドウのように成功を勝ち取ることは十分に考えられます。世界には、イタリアやスペイン以外にもオリーブの林を育てる気候を持つ地域があります。いわゆるオーストラリアや南アメリカ、そして南アメリカの地域の地中海性気候に所属する地域です。これらの地域で、オリーブの栽培をめざすしてはどうでしょうか。もっともイタリアと同じように栽培しても楽しくないで、乾燥地を選んで点滴農業でオリーブを育てる方式を開発するのです。確実に、生産性を高めることができます。
 余談ですが、オリーブ油はオリーブを搾ってとれる原油をろ過して作ります。オリーブ油は大豆油や菜種油などと異なり、同じ品種でも産地や収穫時期で香りや昧に差が出やすいのです。つまり、オリーブの採取をしたときの処理が難しく、熟練家の経験が必要になります。新興勢力は、この香りや味覚を作り出すことは難しいでしょう。新興勢力のオリーブ産地は、ある面で昧や香りは同じものが作れないと割り切り、一定の品質だけを維持する戦術を採用することも一つの考え方です。もちろん、生産性はイタリアなどよりも効率化いていくことです。もう一つは、エシカルやフェアトレードを基盤にした生産方法を構築することになるでしょう。児童労働や過酷な労働の上にたった生産だけは、避けたいものです。


伝統データとオルタナティブ・データ   アイデア広場 その443

2019-01-29 18:07:02 | 日記

 好成績を期待されていたAIによる株式運用は、現在のところ苦戦しています。日経平均株価が年初来で2%安なのに対し、AIが運用する日本株投信の平均は、マイナス8%なのです。データの質に問題があるのか、AIを動かす回帰分析や判別分析に不備があるのか、注意深く検証することが必要でしょう。企業の財務や株価、そして官庁の資料といった伝統データは、誰でも入手できる仕組みなてっています。伝統データはいくらアルゴリズムの精度を高めても、独自性に限界があることが分かってきました。そこで、多くの評論家などの意見を組み込んで、AIを運用しているわけです。でも、結果はもう少しということです。もっとも、利益を上げているAI運用会社は真実を公表しないかもしれません。
 そこで、ビッグデータやAIの利用によるデータの処理や運用について考えてみました。
AIが利用するビッグデータの処理方法は、2段階に分かれています。ビッグデータは、そのままでは単なるゴミの山になってしまいます。データの単位や表記をそろえたり、不要なデータを削除したりする前処理があります。この前処理は単純なデータ処理なのですが、ビッグデータとなるためには、数万台のサーバーと多くの時間が必要になります。さらに、それらを安定した環境の中で動かさなけければならないわけです。
 蛇足ですが、この環境をリーズナブルに提供できる自治体があれば、企業誘致に有利になるかもしれません。すなわち広い土地と電気の利便性を格安で提供するわけです。できれば、サーバーから出てくる余熱を利用して、植物工場を運営する村があると楽しくなります。話は前に戻り、無駄なデータをできるだけ少なくし、きれいな形に整えることが1段階の作業になります。きれいな形に整えて正しく解析することで全体像を把握し、将来を見通すことが可能となります。必要なデータをこの段階から抽出する技術も重要になるでしょう。
 2段階は、前処理されたデータに対する分析から始まります。AIの運用には、大量の訓練データ(教師データ)が必要です。機械学習を前提にしたAIのビジネスは、訓練データの多寡が競争を大きく左右します。この訓練データを、販売したり買ったりする動きが活発になってきています。このデータは企業の財務や株価、そして官庁の資料ではありません。ビッグデータを処理する専門の会社などが、販売しているものです。
 たとえば、ある写真素材販売の会社が、訓練データ用の画像素材をー括で販売するサービスを始めました。この会社は、各企業の希望に添って、高品質のデータを特化して販売しています。購入した会社は、このデータを元に、各種のデータを増やしていくわけです。AIは定性データや開示情報などを読み込んで解析し、人が気がつかない相関関係を探すことが得意です。膨大な情報を読み込んで、瞬時に最適解を探すことができるともいえます。その前提として、データが整っていることが条件になります。AIが動かす回帰分析や判別分析のシステムが上手くできている場合、この最適化がスムーズにいくわけです。回帰分析とは、複数のデータを用いてある値を予測する計算式を得ることです。この計算式を作る作業は、データサイエンティストが行うことになります。AIが学習するとは、簡単にいうとこのデータサイエンティストが目的に合うようにシステムを改善していくことです。計算式を作れば、後は自動的にデータを処理をして、最適化を行ってくれます。最適化が行われ、付加価値のある商品として世に出ることになります。
 伝統的な財務データや官庁の資料と異なるニュースやホテルの予約件数などの「オルタナテイブ・データ」を投資に活用する動きが広がっています。あるホテルの予約データを収集し、ホテル運営会社の業績を決算発表前に高精度で推計することは容易になっています。もしこのホテルがテーマパークなどレジャー施設の近くにあった場合、面白いデータの使い方が出てきます。このホテルの予約件数から、テーマパークやレジャー施設の予想入場者数などが推定可能になるわけです。テーマパークは、入場料だけで成り立ているわけではありません。多くの割合は、飲食やグッズの販売が占めています。ホテルの予約状況から、テーマパークの入場者が予測され、飲食やグッズの売上げも予測されることになります。すると、テーマパークに食材やグッズを納入している業者は、事前に食材の購入量を決めることができ、グッズの生産も適正に生産することが可能になります。
 このような理由で、伝統データの対極あるオルタナティブ・データの重要性が高まっているわけです。ホテルの顧客動向などのデータを集め、そのデータを分析しデータの品質を改善すれば、付加価値を持つオルタナティブ・データとなります。オルタナティブ・データは入手が困難なデータほど高額だになるようです。デジタル市場における優位性は、質の良いデータの多寡とそのデータの分析能力にかかっているようです。質の良いビッグデータを集めるには、仮説に基づいたデータの収集が不可欠といわれています。この仮説を行うのは、人間です。この仮説を随時作れる人材を多数抱えた会社が、優位に立てるのかもしれません。




アメリカの古紙・中国から東南アジア・物流の支援   アイデア三題噺 195

2019-01-28 18:27:16 | 日記

 アメリカと中国は、お互いに最大の貿易相手国です。それが、関税合戦を繰り広げています。農産物では、大豆が話題になっていました。アメリカにとって中国は、大豆の輸出の6割を占め値る最大の販売先だったのです。中国の大豆輸入量は、年間1億トンです。アメリカの大豆生産者にとっても、中国の行った25%の関税は大変な痛手だったでしょう。アメリカ国内には、大豆の備蓄が増加し、大豆の国際相場は下がり続けていたのです。もっとも、この件は90日の猶予でほぼ解決したように見えます。
大豆と似たような事例が、古紙についてもいえるようです。中国では、宅配による物流が増え、段ボール需要が急増しています。段ボールの値段は、9割が古紙によって占められています。この古紙が、不足しているのです。古紙の最大需要国の中国は、アメリカからの輸入に多くを頼ってきた経緯があります。アメリカと中国の関税合戦の煽りを受けて、中国企業がアメリカからではなく、日本から古紙の輸入を拡大しています。今まで中国に輸出していたアメリカの古紙は、アメリカに滞留しているわけです。
 そこで、アメリカの滞留している古紙をスムーズに流す仕組みを考えてみました。中国と同じように、東南アジアでは景気が拡大しています。この地域では、物流のインフラ整備も整い、物流量も順調に増加しています。それに伴って、梱包に使う段ボール箱の消費も伸びているのです。東南アジアでは、段ボール原紙が品薄になり、輸入も増えています。マレーシアやベトナムは、前年より原紙を20~30%以上も多く日本から輸入しているのです。アメリカの古紙を、東南アジアに輸出してはどうでしょうか。アメリカの古紙をアジアに持ち込み、東南アジアの国々が利用するわけです。
 日本の製紙業大手の王子は、10月にマレーシアで段ボール工場を稼働させました。東南アジアでは、段ボール工場の新増設が、王子に限らず進めています。この地区の段ボール市場は、日本に比べ採算が良いのです。問題は、段ボール原紙を作る古紙の確保と森林からのパルプの安定供給です。アメリカの余っている古紙を、東南アジアの段ボール工場で再生していくわけです。古紙の少ない東南アジアでは、段ボール工場を円滑に稼働させることはなかなか難しいのです。アメリカの古紙は、大きな魅力になります。もう一つの問題は、植林地の減少です。パルプの供給が古紙とともに、段ボールの原紙生産には求められます。植林の整備が、大切になります。王子は、原料となるパルプをブラジルやニュージーランドの子会社で生産しています。このような会社から、植林から伐採、パルプの生産などのノウハウを提供してもらうことでしょう。東南アジアでの段ボール生産が軌道に乗れば、物流による消費拡大を側面から支援できます。物流の拡大は、地域を豊かにすることに繋がります。


朝鮮半島の悲劇・韓国の発展・静観する姿勢  アイデア三題噺 194

2019-01-28 18:16:21 | 日記
 韓国の悲劇は、半島という地政学的な位置に存在したことです。国境を接していれば、領土紛争や移民問題が必ず発生します。韓国は隋や唐の時代から清の時代まで、中国の圧力を受けていました。近代に入ると、日本とロシアの圧力を受けるようになったのです。近代においては、武力を持つ国が、他国を植民地にすることが当然とされた時代でした。弱小国は、他国の支配を避ける工夫をしていたわけです。日本は独立を守り、韓国は日本の犠牲になりました。日本は、朝鮮をロシアからの緩衝地帯にしようとしていました。現在から考えると、韓国の人びとにとって理不尽なことでした。でも、1900年以前は、これが列強によって普通に行われていたことなのです。独立した韓国は、1945年から朝鮮戦争などを経て経済復興を遂げてきました。北朝鮮は、残念ながら経済復興に失敗しています。同じ民族ですから、いずれドイツのように統一が実現し、経済的豊かさや民族の尊厳を勝ち取ることでしょう。
 そこで、今後の韓国を過去と現在から予想してみました。昔から、隣国同士は潜在的な敵だといわれています。1900年代前後は、日本とロシアの緊張関係が最高潮になった時期でした。これには、イギリスとロシアの覇権争いが絡んでいました。
シーパワーのイギリは、中国の利権を確保しようとしていました。ランドパワーでのロシアは、中国も朝鮮も、そして日本の利権を奪おうとしていたわけです。国境紛争から発展した日露戦争は、イギリスとロシアの戦いの一部と言っても良いものでした。日英同盟(1902)からの兵器供与、財政支援、情報提供がなければ、日本の勝利はなかったと言われています。日本がロシアに勝利したために、朝鮮の権益は日本に委譲される形になりました。この委譲をイギリスが認めたために、世界から朝鮮の支配が認められることになったわけです。日本にとって日英同盟は、現在の日米安保条約に匹敵する最強の軍事同盟であったともいえます。
 朝鮮半島は2000年を超える歴史を通じて、常に大陸からの圧力に従属してきました。それが、1900年からはシーパワーの日本に従属することになったのです。植民地支配は、朝鮮の人びとの協力がなければ成立しません。植民地経営に協力した人びとが、対日協力者といわれる人びとです。現在の保守派といわれる人びとと重なる部分があります。韓国が独立した後、対日協力者への清算が行われ始めました。蛇足ですが、日本では1946年に公職追放が行われました。ここで、戦前の精算が終わったとされています。ところが、朝鮮戦争が1950年6月に始まりました。このために、対日協力者問題の清算が不十分であったという認識が、当時から今までくすぶり続けているのです。朝鮮戦争において、アメリカ占領軍は治安維持の観点から対日協力者だった保守派を軍政庁要員として登用しました。行政能力が高い対日協力者を使ったわけです。この対日協力者を登用は、韓国の保守派に対して、親日派問題が繰り返し提起される背景になっています。当時は、日本からの経済協力や安全保障上の関連で、日本に対して強い批判ができない状況が続いてきたわけです。
 1990年前後を境に韓国の好調な経済発展に伴い、日本離れが進んできました。それを一層推進した事件が、1997年に通貨危機でした。これ以降の韓国は、アメリカの成果主義や競争至上主義に進んでいきます。この流れで、グローバル化に成功し、経済力を付けていきます。日本をモデルにしていた政策を、転換したことを意味しています。韓国の社会政策は、いまや日本とは違う道を行っている部分が少なくありません。輸出戦略や外国人労働者の移入など、日本にとって示唆する点も多くなっています。弊害も、出ています。
 それまでになかった勢いで、格差拡大が進行しているのです。韓国では、持てる者と持たぎる者の葛藤が深まっています。出世競争でトップを走っている人でも、40代になると将来の心配を口にするようになるようです。韓国には、社会保障が不十分なために働かざるをえないのです。韓国経済は、貿易依存度が8割近くになっています。日本が3割程度ですから、貿易の重要性が非常に高い国です。その中で、重要な国が中国とアメリカです。この両国の様子を見ながら、政策を慎重に舵取りをしていくことにならざるを得ないのです。
 余談ですが、北朝鮮と韓国が統合することになると、その後の30年間に240兆円コストがかかるといわれています。これをどう調達するのかが、課題になります。当然、統一した朝鮮は、日本にも協力を求めることでしょう。韓国には、歴史の皮肉的状況が時おり生まれます。民主勢力が強いときに、経済危機が訪れるのです。文大統領も、民主勢力のリーダーとして活躍してきました。一般的に、政治は理念と利害状況のバランスを取りながら行われます。民主勢力は、理想に重点を置きがちになり、国力や経済力を忘れて行動することがあります。通貨危機も民主勢力が、政権を運営している時に起こっています。日本は、韓国が挑戦している政策を静観する姿勢も必要かもしれません。もっとも、理不尽な行為に対しては、妥協しない態度を示すことになります。強い者にすり寄り、弱い者には厳しく接するお国柄です。これも、韓国の歴史に根付いた知恵なのかもしれません。



スポーツジムと婚活ビジネスの融合  スモールアイデアNO239

2019-01-27 18:28:49 | 日記
 ハチは、光の紫外線領域を見ることができます。このハチをおびき寄せて授粉させる花は、紫外線を魅力的に反射する花弁で飾られているのです。子孫を繁栄させるために、生き物は美的要素を利用します。人間は、ハチや花より進化しています。定番として、求愛の贈り物に花を使う男性がいます。花の美しさだけでなく、かぐわしい香りも付け加え、女性の五感に訴える作戦と見ることもできます。
話は変わりますが、スポーツジムにちょっとした変化が出ているようです。以前は、痩せるためにジムに通う人が多かったのです。今、メリハリのある体を追求する人が増えています。しなやかな背中、引き締まったヒップラインなど身体の一部を鍛えるジムが、人気を集めてきているのです。貧弱な後ろ姿は、加齢の進行を如実に示します。確かに、背中を美しくみせることができれば、若々しい姿になり、姿勢の改善にも繋がります。
 そこで新しいスポーツジムの身体の一部を鍛えるトレーニングについての効用を考えてみました。ヒップラインをきれいに見せるために、独自のトレーニングをしています。このトーニングコース(16回)は、約20万円弱のお金がかかります。人間は芸術にしろ顔にしろ、対称性を好むものです。左右の背筋が張っていれば、後ろ姿は颯爽としてきます。トレーニングに打ち込んでいる多くの人達は、自分の美を発信しようとしているのかもしれません。
 余談ですが、外国映画において、ストリップ劇場で男性客の膝の上でラップダンスをする踊り子が以前見られました。このような行為をすると、ダンサーは男性客からチップを貰う習慣がありました。チップは、少ないより多い方が嬉しいものです。ラップダンスをする女性が排卵日になると、男性客からより多くのチップをもらえたというのです。排卵のある受胎期の女性は、同じ人でもよりお洒落になるようです。感じが良くなったり、肌をより露出する傾向もでるようです。女性と男性の間には、お互いを惹きつけたり、離れたりするサイクルがあります。そのサイクルを作る美とかホルモンの芳香があるようです。
 スポーツジムに通う女性は、美や体型を追究する人達です。さらに、その目的は異性への承認を求めるものと推測できます。もしこの推測が妥当だとすると、面白い発想が出てきます。洗濯のサオ売りが、ビジネスとしてなぜ成り立つのかを解説した本がありました。サオは安いのですが、別のものを合わせて売って利益をあげる仕組みがあったのです。2017年のフィットネスクラブの会員数は、252万人と2012年に比べ2割増えました。これからも、この増加傾向は続くでしょう。これらの人びとは、より美的な体型を発信するために、トレーニングを行っているともいえます。効果的美の発信は、体型だけでなく、五感に訴えるものになります。スポーツジムは、ジム以外にも稼ぐ工夫ができるかもししれないというものです。
 ここに、婚活ビジネスとスポーツジムの融合というアイデアが出てきます。体型的美とホルモンという芳香が、男女の接近を促進するというアイデアです。婚活のイベントを、女性の排卵日に設定するのです。スポーツジムで、排卵時の女性と男性との婚活イベント催せば、成功率が高まるかもしれません。もっとも、人間は動物的なセックスと社会的なジェンダーという側面を持っています。動物的な方同士には効果的でも、ジェンダーの意識が高い方には、ハードルが高くなるかもしてませんが。

庭師がAIと共生して世界に羽ばたく  スモールアイデア NO238

2019-01-26 17:32:05 | 日記

 先日、友人が庭の手入れを植木職人にお願いしたそうです。すると、注文が多く、2ヶ月待ちでようやく庭の手入れをいてもらったと話していました。良く考えると、この仕事はAIやロボットが入りにくい職場になります。植木に関する仕事に、ロボットを開発し導入しても、費用対効果が悪いということです。一方、AIやロボットが導入される職場は、同一労働で大量に人員を削減できる仕事になるようです。都市銀行などでも、3万人クラスのリストラが始まるようです。銀行は、AIなどが導入しやすい職場になっているのです。多くの人びとは、自分職場にAIが入ってこないことを望んでいます。リストラが、恐いのです。大量の労働者が同一労働を行っている職場は、リストラの可能性があります。このような職場は、避けたほうが良いということになります。好きな仕事をしながら、AIに負けない、もしくは共生できる仕事がこれからは望まれるをわけです。その1つが、庭師やガーディナーといわれる職業になるかもしれません。
 そこで、庭師が豊かな職業生活を続ける仕組みについて考えてみました。この職業も高齢化という波が押し寄せています。この仕事は、庭木の剪定技能や庭に関する高いデザイン力が求められています。庭木や池と石の配置などに関する専門の知識には、広さも深さも必要です。どんな仕事でも、遊んでいるうちに夢中になって、技術を身につけ、知識を増やしていくことが理想です。99%の人から排除されても、1%の人に受け入れられれば、十分に理想は達成できる時代になっています。ユーチューブで、特殊な分野のファンが10万人くらい獲得できれば、生計が立てられる社会ができつつあります。SNSを通じて、誰もが特殊な分野の映像や文章、そしてイラストなどを発信できる環境が整っています。一方、SNSを通じて以前よりも才能が発掘されやすい環境も整っているわけです。庭師は、庭やガーデンに関する映像や情報をSNSで収集することができます。収集した情報を加工して、それを自分の庭仕事の様子と重ね合わせて発信することも可能になります。
 余談ですが、SNSからAIでニュース画像を取ってきて、それを報道機関向けに速報するサービスを行っている会社があります。この会社はスぺクテイといい、NHKも含め新聞社、地方のテレビ局なども、120社くらいに配信しているとのことです。不特定多数の人間が頻繁に出入りするコンビニでも、Alが導入されています。カメラを置いておけば、顔の画像データなどを大量にディープラーニングできるようになります。画像分析で、買う人や客単価が予測できるようになるわけです。庭に関する知識や技能を高めたいという庭師の方が、AIを利用し世界の庭やガーデンの画像や情報を収集して、自分の好みに加工することは楽しい作業になるかもしれません。
 最後は、庭に関する情報の発信についてです。庭木や庭のデザインに関する広い視野と深い専門性が求められます。そして、それらを分かり安い形で発信することになります。日本だけならば、日本語だけで十分です。庭に関心のある方が1%いれば、100万人にもなるのですから。日本語で分かりやすい映像や文章で発信することになるでしょう。でも、日本だけでは面白くないという庭師の方もいるでしょう。最近、盆栽は世界中に愛好家が増えています。もし彼らに発信するのであれば、英語やフランス語で説明する語学力が必要になります。誰にも負けない専門知識を持ち、その知識を3~4カ国の言語を通して操る能力を身につけるのです。これができれば、海外でも楽しい仕事ができるようになるでしょう。
 希望的観測ですが、庭に関する専門性と語学の融合は、豊かな庭師の生活を約束します。SNSで発信した庭のデザインが、フランスの日本庭園で認められたとします。フランスに招待されて、専門家の意見を提示するするわけです。日本とフランスの気候の違いから、庭木の選定や池や石の配置などを調整する作業もあるでしょう。意見を述べ、作業を行う中で、広い知見と深い技能を磨くことが可能になります。日本に留まることなく、世界の庭を自分の目で見ながら、知識と技能を高めることは楽しいことでしょう。日本の文化の一翼を形成してきた庭師の方には、日本の伝統を超えて世界の伝統になるように追究してほしいものです。



地方でもビックデータを利用しよう  アイデア広場 その442

2019-01-25 18:31:24 | 日記

 過去の来客数、年齢層、天気、気温、SNSの書き込みは、ビッグデータになります。西部池袋線の所沢からの乗客が、SNSに「マスク、ミカン、喉が痛い」などの書き込みが急に増えてくると、インフルエンザの流行が予想されます。製薬会社は、喉薬や熱冷ましの薬を準備します。この沿線から人の流れを推測し、流れによってリードタイムを短縮する販売網を作ることになります。何をSNS に書き込んだか、どの駅で乗り降りしたかもデータになります。日々の行動がデータとなり、これを解析することで市場の動向や消費者のニーズがわかるわけです。
 ビックデータのおさらいをしてから、この便利な利器が地方でも使えないかと考えてみました。「いつ・誰が・何に」興味を持ち、「何を・いつ」買ったかというデータの収集は、常に行われています。検索履歴や購買履歴のデータの集積から、行動や嗜好が高精度で推定できるようになりました。これらのデータを集積し、分析することで個々人の興味や関心を明らかにすることも可能になっています。個々人の販売状況と一品一品の販売状況から、売れ筋商品を集中的に生産することもできるようになります。いわゆる「見える化」の予測機能は、生産数量を適切に調整し、過剰生産の解決に繋がっているわけです。
 例えば、ローソンの会員数は7,000万人を超え、共通ポイントプログラム「ポンタ」を使用しています。会員は、年齢や性別、居住地域を登録することになります。ポイントの利用状況を見ることで、「誰が、どこで、何回買ったのか」などの正確なデータを集めることができます。これらのデータ分析で、顧客の嗜好が分かるようになります。すると、見込み生産ではなく、一人一人の好みに合う製品、その数だけ生産すればよいことになります。ローソンはポイントのデータを利用し、半年で1000万本のジュースを販売するヒット商品を生み出しました。グリーンスムージーとは、生の葉野菜と果物をミキサーで混ぜ合わせたジュースです。このジュースは、健康や美容に良いと女性の間で評判になっていたのです。でも、このジュースを個人で毎日作るのは、手間暇がかかり敬遠されていた面があります。その手間暇をローソンが省いて、提供することができたために、爆発的なヒットになったわけです。
 ビックデータを利用している有名な温泉地があります。兵庫県にある1400年の歴史を持つ城崎温泉です。「ゆめぱ」という有名な温泉の外湯を利用するために、電子化された外湯用の入浴券が考案されました。この「ゆめぱ」の導入後、お客さんはスマホをかざすだけで、入浴も飲食もできるようになりました。現金を持たずに外湯巡りや飲食が可能になったわけです。「ゆめぱ」を使うお客さんの動向を、客観的に把握できるようになりました。お客さんの町巡りと売上げの関係が、見える化できるようになったわけです。人の集まるところには、商売が成立します。集まる場所の店の営業時間を延ばす方策が採られたようです。お客さんの満足度を高め、地元も利益を享受する仕組みは優れたものです。
 この方式を、地方の道の駅で行ってはどうでしょうか。毎日行うことは、リスクが伴いますので、特売日を十日市や八日市など月に3回程度にします。3~5の道の駅が組んで始めます。20~30kmの圏内にある道の駅同士が、1日券(300円)を発行するのです。この券を持つ人は、5%引きで買い物ができるという特典を付けます。特売日に合わせて、お手頃価格の農産物を多目に用意し、お得感のある商品を販売する仕組みを作るわけです。広域な範囲で、偶然に来るお客さんではなく、ある程度対象を絞った客層を取り込むということになります。この仕組みのメリットは、お客さんに適度な距離を動いてもらうことです。季節感をまず肌で感じてもらうことになります。次に、季節にあった農作物を鑑賞してもらういうことです。人が動き、多く集まるところにはビジネスの芽が出てきます。データを集め、解析することで道の駅のお客さん動向や求めているものがわかります。特売日の農産物、来客数、年齢層、天気、気温などの分析を経て、お客さんの要望を把握し、新商品やサービスを開拓していきます。。予測や絞り込みから、新しいビジネスを立ち上げていって欲しいものです。
 

良いゲーム・悪いゲーム・臨床心理士  アイデア三題噺 193

2019-01-24 17:53:46 | 日記

 子ども達のゲーム依存者の増加は、世界的に深刻な問題になりつつあります。世界保健機関(WHO)は、ゲーム依存を精神疾患と位置づけました。中国政府がゲーム規制を強めている理由は、子どもへの悪影響です。オンラインゲームをし過ぎると、成績が下がるといわれています。事実、全国学力テストの分析によると、ゲームの時間が長い子どもほど平均正答率が低くなる結果が出ています。一方、ゲーマーだった外科医が腹腔鏡手術を手がけと、手術の手際がよいともいわれています。最近は、ゲームで培った能力がビジネスにも応用できると言われるようになってきました。
 そこで、良いゲームと悪いゲームについて考えてみました。ゲームといっても、何でも悪かったり良かったりするわけではないようです。ボタンを押すだけの頭を使わない課金ゲームは、熱心に行っても賢くならないようです。「脳トレ」系のゲームも、ほとんど効果がないといわれています。良いゲームに、卵を盗んだブタに対して鳥たちが報復するというものがあります。このゲームは、Plan (計画)、Do (行動)、Study (評価)、Action (改善)という流れで脳を多面的に使うようになっています。論理的に考えなければ、クリアできないようになっているのです。鳥と豚のゲームは、ステージが進むと考えるだけではクリアできず、試行錯誤を求められるようになります。ゲームをする中で、トライ&エラーやPlan 、Do 、Study 、Action を無意識のうちに実践しているわけです。良いゲームは、子ども達に考える力を付けます。トライ&エラーとかPlan 、Do 、Study 、Actionの実践能力は、将来必ず生きてくるものです。蛇足ですが、良いゲームは記憶力向上には、あまり役立たないようです。つまり、学力テストで計られる記憶中心の成績は、良くなくならないということです。でも、論理的に考え、課題を克服していく能力は高められる面があります。
 厚労省は、22017年の時点でネット依存の疑いがある中高生は、全国で推計93万人いると発表しています。5年前の調査が51万人でしたから、ほぼ倍増したことになります。ネットを媒介にしたゲーム依存が、若年層を中心に広がっているわけです。ゲーム依存を治療する専門家が、現在の求められていいます。でも、治療だけでは物足りません。できれば、治療が若者により良い能力を高めるものにしたいものです。例えば、治療の専門家が、ゲームのメカニズムに精通し、依存者心理を把握していれば、面白いことができます。良いゲームを提供し、トライ&エラーとかPlan 、Do 、Study 、Actionの実践を治療中に行ってしまうわけです。ゲーム行う正しいプレイの指導が、一つのビジネスとして成立することになります。治療が終わったときには、今の社会が必要とする自分で考え、課題に立ち向かう人材になっているかもしれません。
 良いゲームを行う子ども達は、これからのAI社会やプログラミングの必要な社会に適応していく可能性が高いのです。現代のゲームは攻略するために、自分でいろいろな工夫をする必要があります。子どもはあらゆる工夫をしながらゲームに取り組むことでしょう。親のやるべき事は、自分でゲームをやって見て、良さそうなら子どもに与えれば良いということになります。ロールプレイングゲームやリアルタイムストラテジーも、認知能力の向上に寄与することが明らかになりつつあります。ゲームをやった子とやらなかった子との間に、大きな所得格差が生じる社会が到来するかもしれません。



タンパク質異常・チーズの効用・新しい治療方法  アイデア三題噺 192

2019-01-24 17:40:44 | 日記

 加齢が進むにつれて、皮膚はシワやたるみを起こし、内臓や脳では、機能低下を引き起こす。これらは、ある意味でタンパク質の機能に異常が起きているために生じるものです。タンパク質の機能の異常は、しばしば生体機能の異常をもたらし、病気を引き起こします。この物質の機能に異常が起きれば、病気の原因になったり、老化が促進されたりします。ヒトの遺伝子が作り出すタンパク質は、2万種類ぐらいあることが分かってきました。この2万種類が、相互に関係し合い、有用な働きや不都合な作用を引き起こすことも徐々に分かってきたのです。
 そこで、これからのタンパク質から生じる病気やその治療方法について考えてみました。タンパク質の機能の異常が起こらないようにすれば、病気や老化を予防できることになります。実現すれば、人類にとって福音になるものです。治療や予防の対象になるタンパク質を探索する研究が、さかんに行われています。先制医療実現のためにも、新しい予防法、診断法、治療法の開発を行うことが望まれているわけです。タンパク質の異常をうまく検出すれば、それを標識にして、病気を診断できる可能性があります。世界中で、診断の標識になるようなタンパク質を探す研究が行われているのです。
 余談ですが、長期間のストレスは、タンパク質でできている胃の内壁に異常を起こします。人間の身体は異常が生じれば、それを修復する再生能力があります。でも、修復する材料を運ぶ血液が不足すれば、修復が間に合わなくなります。内壁を修復する材料を運ぶ血液が不足して、修復が間に合わなくなるとやがて胃潰瘍となるわけです。面白いタンパク質もあります。それは、チーズです。加熱して,溶けるタンパク質は、地球上にチーズ以外には存在しないようです。虫歯によって穴のあいた部位の修復に、チーズのカルシウムが有効なことはよく知られています。このチーズは、高齢者にとって有益な食べ物です。日本人が直面している大きな健康問題に「骨粗鬆症」と「筋肉減少症(サルコぺニア)」があります。骨粗鬆症とサルコぺニアを解決しうる潜在能力をチーズはもっているのです。
 もし、チーズのような解けるタンパク質が腫瘍などの患部に張り付いて、治療することができれば、楽しい治療方法になります。この考え方が、実現に向かいつつあるようです。タンパク質が、病気とどのように関係しているのかが明らかになってきています。この体内の関係を、血液を通じてリアルタイムにモニタリングすることが可能になりつつあります。例えば、進化したアップルウオッチのような健康器具で、モニタリングが可能になりつつあるわけです。異常な部位がモニタリングで分かれば、次にその部位を治療するタンパク質を送ることになります。治療するタンパク質を直接送らなくとも、そのタンパク質を合成するRNAを送れば良いのです。RNAの情報の入ったマイクロカプセルが、体の異状があるところまで運ばれ、そこでタンパク質が合成され、治療を始めるという仕組みになります。負担の少ない治療方法を、開発してほしいものです。