ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

熟年老人の旅行術  その1  鎌倉時代の石工を追う 

2016-04-29 22:30:57 | 日記
熟年老人の旅行術  その1  鎌倉時代の石工を追う 

熟年老人は、使い切れない余暇に囲まれています。これを、少ないお金で消化する手立てを考えました。余暇の有効利用を、菅江さんがご報告します。聞き手はトット記者です。

記者「余暇を有効に使う方法には、どんなものがありますか」
菅江「旅と読書です。古代の昔から、旅と読書が最も有効に時間を消費させてくれていました。今回は、箱根の石仏、東大寺の石獅子、般若寺層塔の石造物を巡りました。その中で、余暇の使い方をお話していきたいと思います」

記者「この三ヵ所をどんな日程で巡るのですか」
菅江「強行軍です。でも青春18切符を利用するの場合、始発が常識です。午前4時半頃、宇都宮発熱海行きに乗ります。乗り換えなしで、小田原に着きます。ここはちょっとぜいたくに、普通車のグリーンを使います。3時間ほど、読みたい本を読んで過ごします。この時間が至福の時です。小田原には8時頃到着です。箱根行きのバスに乗り、『曾我兄弟の墓』のバス停で降ります。ここで二十五菩薩磨崖仏群の代表的な石造物を見て、小田原に13時頃戻ります。大阪に21時頃着いて、ビジネスホテルに入りシャワーを浴びて、1日目が終わりです。今回は3連泊しました。2日目は、9時頃大阪駅から木津行きに乗ります。1時間程度で奈良に到着です。駅でレンタサイクルを借りて、東大寺の南大門を目指します。門の北側にひっそりたたずむ石獅子を拝観して、次に般若寺に行きます。大型の花崗岩製の十三重石塔を拝観します。国宝ハンターの方には、般若寺楼門のほうが引きつけられるかもしれません。時間があれば、頭塔や十輪院の地蔵菩薩など拝観できれば、目の保養になります。奈良と大阪の交通の便は、格段に良くなっています。そのため、奈良にはホテルや旅館が少ないのです。どうしても、京都や大阪に宿泊する人が多いようです。これだけの文化遺産を持ちながら、観光による利益が少ないのです。インバウンド湧く日本ではめずらしいことです。奈良の深刻な課題になっています。この日は大阪で、最後の時間をゆっくり過ごしました。食い倒れの町ですから、美味しいものがたくさんありましたよ。次の日は、8時頃大阪駅を出ると、20時頃、宇都宮に到着です。帰りの電車の中では、次に行きたい場所、旅の中で出てきたアイデアなどを整理しておきます」

記者「3泊4日で、交通費はいくらぐらいになるのですか」
菅江「青春18切符が11850円、普通車のグリーン券が往復2000円、箱根のバス代が往復約2000円、奈良のレンタサイクルが500~700円ですか。約16000円ぐらいですね」

記者「箱根で見るべき代表的な石造物とはどんなものですか」
菅江「二十五菩薩磨崖仏群のすべてです。でも全てを見たいという欲求を抑えて、3つに絞ります。まず曾我兄弟の墓といわれる五輪塔です。鎌倉後期を代表する名塔です。次に、箱根山ほうきょういんとう宝篋印塔になります。この塔には銘文があります。それには大和の石工である大蔵安氏が造ったとされています。次に、元箱根の石仏群を代表する六道地蔵です」

記者「大蔵安氏とはどんな人物で、何をした人なのですか
菅江「箱根山宝篋印塔には、西大寺の高僧である忍性がこの塔を開眼したと記されています。大蔵安氏は西大寺に使えていた石工の一人です。彼は、関東の地域に大和系の石造物を造った人物ということになります」

記者「東大寺の石獅子は、誰が造ったのですか」
菅江「まず東大寺復興について説明をします。1180年に平清盛の5男であるたいらのしげひら平重衡の南都攻撃で、東大寺は焼亡しました。重源は、大勧進を行い、東大寺の復興に務めたのです。大陸にコネクションを持つ勧進僧の重源が、中国の石工集団を招致しました。これらの石工集団の活躍で、鎌倉時代になると石仏造営の最盛期を迎えたのです。中国の石工集団の中に、当代随一の石工として知られていたいぎょうまつ伊行末がいました。伊行末は1196年(建久7)の東大寺大仏脇侍や石獅子を制作した石工の一人です。

記者「般若寺層塔は、誰が造ったのですか」
菅江「奈良市の般若寺境内には、大型の花崗岩製の十三重石塔があります。これは、『層塔』と呼ばれ、伊行末の作です。彼はこの時期になると、日本風の造形や意匠を完全に自分のものとしていました。般若寺層塔の造立を指揮したのは、彼の息子である壮年期の伊行吉といわれています。この頃、伊行末は80歳を超えていました。名目的に般若寺層塔を造立した伊行末は、1260年(文応元)に死去しています」

記者「伊行末の子孫や弟子達は、どうなっていたんですか 」
菅江「伊行末の子孫を、『伊派石工』と呼びます。東大寺復興で来日した伊行末は、西大寺の叡尊の配下で活躍するようになります。伊行末の子孫が、伊派石工として、西大寺のもとで活動をするわけです。西大寺の高僧である忍性が、箱根山宝篋印塔の開眼したことは、前に述べました。このとき忍性に従って関東にやってきた伊派の石工集団が『大蔵派石工』なのです。伊行末の子孫や弟子達は、西と東で石造物の造立に活躍したわけです」

記者「宋人石工といわれていますが、具体的に中国のどの地域から来たのですか 」
菅江「東大寺復興の石材は、中国から調達されました。この軟質石材は、中国のより南方の泉州から調達されています。泉州は、台湾海峡を隔てた厦門の近くにあります。軟質石材は花崗岩などの硬質石材に比較して、細かい細工や深みのある彫刻が可能になります。彼の故郷である明州にも、優れた石造物が見られます。宋人、伊行末の故郷は、明州になります。中国の明州から、優れた石工と石材を日本に送り出したともいえます」

記者「日本の優れた文化財は、中国との関係無しに語れないということですか 」
菅江「そうなります。今回の旅で、感じたことがあります。箱根にも奈良にも以前より多くの中国人観光客がいたことです。中国人の方が増えているのは分かるのですが、その数が多すぎるように思いました。理由を考えて見ると、中国人の信仰情況がありました。現在、中国では仏教ブームなのです。ところが、文化大革命で、中国の仏教文化は衰退してしまいました。中国から日本に移入された文化が、より良い形で残っているのが本家より分家なのです。中国でなくなったものを、日本で見いだそうとする仏教徒が、多数来日しているようです。彼らの要望に応えられるガイドを養成することもインバウンドでは大切になります。会話ができなくとも、タブレットを見せることで分かるようにしておけばよいのです」

記者「観光客が増えているのに、奈良の宿泊客が少ないとは、驚きですね。何か対策はないのですか」
菅江「京都や大阪のホテルの稼働率は85%以上になっています。一般に稼働率が80%を超えるとホテルのサービスが低下するといわれています。奈良のエリアに、観光客を収容できる施設を作るべきだと思います。たとえば、木津駅の周りは、まだまだ田園風景が残っています。近くには加茂の磨崖仏群もあります。観光資源としては申し分ないエリアなのです。奈良にふさわしい観光施設を作ってほしいと願っています」

注意
ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。再度申し上げますが、現実の世界ではありません。虚偽の世界のお話の中に、有益だなと思うことがあるかもしれません。虚偽の世界のことを、現実の世界で試してみることは、推奨されることはあっても、禁止されることではありません。ただし、利益をあげても損害を受けても、自己責任ということをおわすれなく。


福島は宝の山よ その2 自動運転 編

2016-04-26 20:47:05 | 日記
福島は宝の山よ その2 自動運転 編

今回は、福島の復興に大きな役割を果たした「自動運転の技術開発」について、藤堂さんにお話をお聞きしました。聞き手は、トット記者です。

記者「自動運転の必要性とは、どんな点なのですか」
藤堂「景気回復や震災の復興需要効果で、建設現場では人手不足、物流業界では運転手が不足、外食や介護現場でも人手不足が深刻化していました。特に大型トラックの運転手は、毎年3万人減少していく状況が続いていたのです。運転手の不足は、切実な問題になっていました。もし自動運転技術により無人トラックや無人タクシーが実用化できれば、物流業界の人手不足の解消に繋がります。物流が安定し、経済発展のインフラが確固としたものになります。その上、交通事故に対する意識は、衝突しても安全な状態から、衝突しない安全を求める意識に転換していったのです。この2点から自動運転技術の開発が望まれていたのです」

記者「自動運転の技術開発をはじめた国は、米国と聞いています。どんな経緯ではじめた
のですか」
藤堂「2004年国防省が、米軍の無人化の一環として、無人車両実験をおこないました。その結果は、無残なもので、100mも走らないうちにクラッシュしてしまいました。2005年の無人車両実験には2億円の賞金が出ました。結果は大幅に改善し、将来に希望を持たせるものになったのです。ここに参加したのは、スタンフォード大学やメロン大学研究者達で、賞金はスタンフォード大学が獲得したと記憶しています。2014年代に最も高い自動運転の技術持っていたのは、グーグルでした。現在のグーグル自動運転技術は、無人車両実験に参加したスタンフォード大学やメロン大学研究者が中心になっているのはご存じの通りです。グーグルは、自動運転車を試作し、公道実験を重ねてきました。自動運転の技術向上には、公道実験が欠かせません。2014年当時、グーグルが一歩先んじていたのは間違いないことです」

記者「どうして日本の自動運転技術はグーグルに追いついて、抜き去ったのですか」
藤堂「まだ、抜き去ったわけではないんですが、優位になったことは確かです。自動運転技術の開発は、公道の走行距離に比例します。当時、トヨタは首都高速を運転手に手を使わずに自動運転をさせて、取材の報道陣を怖がらせることもやっています。あとちょっと複雑な技術の融合が必要だったんですけどね」

記者「でも驚きですね。自動運転が軍事技術から発達したとは」
藤堂「悲しいけど、自動運転もドローンもロボットも軍事技術と深い関連を持つことは、歴史を見るとよく分かります。でも、技術が秘密主義に陥ったとき、そこに進歩がなくなることも歴史は教えてくれます。民間企業が主とするオープンシステムは、軍事技術のクローズドシステムより費用を掛けず、急速に発展してきました。戦争を放棄した日本の高度成長を見れば、よく分かると思います」

記者「ところで、複雑な技術の融合ってどんなことですか」
藤堂「自動車の安全は、車の車体を強化しただけでは困難なことが分かってきました。次の段階として、衝突防止技術になり、衝突しない安全の探求に入っていったわけです。衝突しない自動運転には、多くの課題がありました。自動運転を可能にするためには、車が移動しながら、GPS衛星から情報を受信し、3次元地図をリアルタイムに作る必要があります。この3次元地図が、どれだけ精度を上げれるかが一つの課題だったのです。グーグルのアンドロイドには、閲覧ソフトのクロームやGメールや地図ソフトが搭載されていて、位置と地図の融合が出来ています。これらの信頼できる情報に基づいて車は制御されるようになったわけです。グーグルの提供する情報と運転手の両者の信頼が、運転の正確さや安全性を高めて行くわけです。当時日本は、「みちびき」に加えて、合計4つの衛星でGPSの精度を数cm程度に高める能力を持っていました。現在地の把握と地図情報の精緻さ、そして状況に対する対応力が、自動運転の中核技術になります。日本の場合、地図情報は技術的にクリアしてました。でも、情報は提供できるが、運転に疑心暗鬼がある状態だったのです。公道実験を数多くし、信頼を高める必要があったともいえます。でも、公道実験を自由にできない岩盤規制がありました。走行距離を確保する段階でもがいていたのです」

記者「当時福島県内に分散していた仮置き場に、5000万個のフレコンが置かれていました。これを運ぶ費用が、3兆円でしたよね。多数の運転手を確保する必要があります。運転手が不足すれば、運転手のコストは高騰しますよね。中間貯蔵の買収が進まなければ、さらに用地買収の費用がかかります。この課題をどう解決したのですか」
藤堂「はい、ここでは自動運転と運転手の確保についてお話しましょう。5000万個のフレコンを福島県の各地から富岡にある中間貯蔵に運びました。運搬に自動運転技術を採用したわけです。実際の輸送に2兆円、自動運転開発に1兆円を計上しました。国が自動運転の研究につける予算が20~50億円です。福島県は被災地の富岡などに研究施設や実験施設、教育機関、研究者の家族の宿泊施設も併設しました。ミニ筑波学園都市を創ったと考えてください。この研究に参加した企業は、自動車関連企業と物流関連企業でした。特に宅配関係の企業は、運転手を積極的に提供してくれました。自動運転には、3つのレベルがあり、そのレベルに応じた運転手のスキルが必要です。さらに、運転手に優しい自動運転技術が求められます。そのためには、運転手のこれまでの運転経験から出てくる『生の声』が大切になります。さらにその場で、『生の声』をデータ化することも重要なのです。魔物の放射能汚染土輸送を大義名分に掲げ、福島県の公道を自由に走ることを可能にしました。フレコンを毎日運ぶ中で、公道実験とそのデータの蓄積が飛躍的に進んだわけです。これが、先発のグーグルに追いついた理由です」

記者「毎年3万人が辞めていくトラック輸送業界が、将来の物流システムを考えて、優先的に人材を回してくれたわけですね。さらに、プロの運転手が身につけた経験をデータ化していったわけですか」
藤堂「はい、公道実験で距離を稼ぎ、プロが持つ経験値の高いデータを蓄積していきました。データの分析から、新しい走行プログラムを開発することができたのです。現在は、高速道では、レベル4の走行が可能になっています」

記者「ところで、レベル3とかレベル4というのは、どういうことですか」
藤堂「自動運転には、『加速』、『ハンドル』、『ブレーキ』の自動化が必要です。この3つを全て自動化したレベルが、レベル3です。2014年当時は、この3つを全て自動化できた企業がありませんでした。レベル4は、運転手が運転操作に関与せずに、全て自動で運転する『完全自動運転』の状態を指します」

記者「自動運転が、少しわかりました。次は、本命の電気自動車についてお話をお願いします」
藤堂「はい、また来て下さい」




注意
ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。再度申し上げますが、現実の世界ではありません。虚偽の世界のお話の中に、有益だなと思うことがあるかもしれません。虚偽の世界のことを、現実の世界で試してみることは、推奨されることはあっても、禁止されることではありません。ただし、利益をあげても損害を受けても、自己責任ということをおわすれなく。



福島は宝の山よ その1

2016-04-22 17:46:45 | 日記
福島は宝の山よ その1

今回は福島の復興について、藤堂さんから話していただきました。聞き手は、トット記者です。

記者「普通に考えれば、福島は経済力が低下していると思われるのですが。どうして宝の山といえるのですか」
藤堂「復興事業が始まってから、景気は回復しました。2016年1月の福島県の有効求人倍率は、1.54倍にまで上昇しました。震災前の2011年1月の求人倍率が、0.38だったことを思えば、考えられない好景気です。県内の繁華街は、閑古鳥が鳴いていたときとは様変わりし、人々で溢れています」

記者「2011年の震災前のことは、よく分からないのですが、それほど景気が落ちこんでいたのですか」
藤堂「貧しいエリアから、豊かなエリアに人々は集まります。ゴールドラッシュのときに、危険でへんぴな土地を目指して人々は集まり、富を得ます。アラブの人々は、貧しい自国から危険を冒してでも、豊かなEUを目指しています。富が得られるエリアに人々が集まるのは、古来より自然の流れだったのです」

記者「ところで宝の山って具体的にどんなものですか
藤堂「放射能という魔物です。この魔物を取り除けば、莫大な富を得ることができるのです。住宅地や農地から放射能を除く作業が、行われました。いわゆる除染土の作業です。この作業は2兆円の費用がかかりました。それから、この除染土を中間貯蔵施設に、運ぶ作業に3兆円をかけました。福島はまさに、宝の山になったのです」

記者「放射能を出す汚染土を運ぶことに、周辺住民は反対しなかったのですか。普通なら不安に思うのですが」
藤堂「もちろん、汚染土を運搬する際、周辺住民の方は放射能の汚染を心配しました。運搬の時に、放射能が飛散するのではないかと不安を持ったのです。実は、この不安を取り除く安全な運搬の仕組みがあったのです。大量の放射能汚染物質を運ぶことに、成果をあげた仕組みです。それは、鉄道のコンテナ輸送です。あまり知られていないことですが、東日本大震災で生じた瓦礫は、主として首都圏の焼却炉で処理されました。震災当時にテレビで報道された瓦礫の山を見た方は、良く記憶していると思います。その量は、数百万トンに及びます。これをわずか2年で処理したのです。当然反対もありまりましたが、協力的な自治体の好意で処理されたのです。当時、JR貨物は、放射能の飛散を防ぐコンテナを開発していました。コンテナに積むときに放射能の測定をし、沿線の放射能の測定をし、トラックに移すときコンテナの放射能を測定しました。これを1台1台細かく丁寧に行なったのです。コンテナに記録表を表示して運搬をしていました。放射能の汚染は、宮城県にも及んでいましたが、このような緻密な作業を行いながら、2年間で岩手や宮城の瓦礫を無事に処理したのです」

記者「そんなことがあったのですか」
藤堂「阪神淡路大震災後に、瓦礫の処理の問題が生じました。瓦礫を効果的に処理する方法を、JR貨物の担当者が考え、実用化の試作を行っていたのです。今回、これが実用化され、素早く処理したというわけです。福島の除染土もこの鉄道コンテナシステムを使ったのです。当時の一時仮置き場や仮置き場に積み上げられたフレコン(フレキシブルコンテナバック)を安全な鉄道用コンテナに積んで、コンテナ集積所から最終貯蔵施設の近くにあるコンテナ集積所に運びました」

記者「災害が起きると負の遺産ばかり、話題に上ります。でも、災害から学び、有用なものをつくりだす力を日本は持っていたんですね。でも、汚染土を税金で運ぶだけでは、宝の山とはいえないのではないですか」
藤堂「もちろんです。今回のプロジェクトでは、運び方に工夫を加えました。それが、自動運転と電気自動車の開発です。次回は、自動運転についてお話をしますので、また来てください。当時福島県には、5000万個のフレコンが仮置き場に置かれていました。これを運ぶ費用が、3兆円です」

記者「運ぶだけで、3兆円ですか」
藤堂「質問をしてもよいですか。中間貯蔵に運ばれた5000万個のフレコンを30年後には、福島県以外の最終処分場に移すことが、法律で決められています。30年後に、もう一度3兆円かかることになります。そこで質問です。汚染土の詰まった5000万個のフレコンを受け入れる自治体はあるでしょうか」
記者「ないと思います」
藤堂「誰でもそう考えますね。だから、最終処分場を福島が引き受けて、計6兆円を自由に使うことにしたのです」




注意
ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。再度申し上げますが、現実の世界ではありません。虚偽の世界のお話の中に、有益だなと思うことがあるかもしれません。虚偽の世界のことを、現実の世界で試してみることは、推奨されることはあっても、禁止されることではありません。ただし、利益をあげても損害を受けても、自己責任ということをおわすれなく。



地震災害の後の心得

2016-04-18 11:42:58 | 日記
地震災害の後の心得

地震は一瞬にして人生を狂わせてしまします。以前、「地震、雷、火事、親父」という恐さの順位がありました。現在も地震や雷は、恐いものです。今日は地震や津波が起こった後の流れや対処の仕方を、稲むらさんに聞きました。、聞き手は、トット記者です。

記者「地震の備え方や地震が起きている中での対処法のなどについては、詳しく報道されています。でも、地震が終わり、落ち着いてきた時の心構えについては、よく分からないことがあります。どうしたらよいのでしょうか」
稲むら「九州の地震で起きた災害復旧に、建設関係者が、多くの労働者を派遣します。行政も予備費や臨時の予算を追加していきます。復興のスピードアップを図るはずです。でも、倍の予算を使ったから、倍のスピードになると、考えてはいけないのです。むしろ予算を増やせば増やすほど、工事費は高騰し、受注を断る業者が増えます。緊急時や災害時は、復興関係の作業者が増えます。この作業者は、地元の人達ではありません。他地区から、応援としてやってくる人達です。一次、二次、三次の下請けとしてやってくるのです。この人達のために良い住居や良い食事環境を用意することです。そのような配慮なしに、行政独自の料金体系で工事を行おうとすれば、円滑に行くはずがないのです」

記者「第一に、平常時のように、作業が進むわけではないという理解、第二に、他のエリアからくる復興関係の作業者に対し、いろいろな不満が出てくるという認識、第三に、それでも応援に来る人達への配慮が、必要だということですね」
稲むら「被災された方は、体調を崩しがちです。下世話なことですが、阪神淡路大震災では、最初下痢をする方が増えました。その後、コロコロした硬い大便する人が多くなります。下痢は、気持ちが落ち込んでいる心理状態のときに出てきます。硬い大便は、攻撃的な心理状態の時に出てきます。気持ちの落ち込みを、下痢という形で身体が代弁しているのです。復興の遅れやいらだちを、硬い大便という形を取って代弁してきます。震災の極限状態では、身体が不規則に反応するということを知り、どのような情況にも達観する精神も大切です」

記者「心理的ケアが重要だということは、よく分かりました。特に小さいお子さんやお年寄りの方には、負担が多くなります。どういう心構えで過ごすのがよいのですか」
稲むら「東日本大震災では、原発からできるだけ遠くに避難することが叫ばれました。でも3年後には、避難した方の死亡者が、東日本大震災で直接した死亡(16000人)した方を超えました。避難場所は、危険な場所でもあったわけです。避難する場合でも、闇雲に避難するのではなく、身内や近所の人達が連絡やコミュニケーションのとれるようにすることです。被災された方は、余震が続くと不安が増幅します。日頃は冷静に判断できることも、できなくなってしまうことがあります。周りに親しい方が居れば、心理的に落ち着くものです。親の不安が暗黙の内に、子どもに反映していくこともあります。親が、気丈に振る舞うことも必要になるでしょう。不安や心配事を親子で話し合うことも大切になりです」

記者「冷静な判断ができなくなるとは、どんなことですか」
稲むら「これから九州は、地震保険の草刈り場になります。各保険会社が、被災された方に保険を勧めることになります。本当に地震保険が必要か、冷静に考えてみることです。たとえば、宮城県沖地震では、建物の全半壊が7400件に及びました。倒壊した場所は、ほとんどが盛り土の土地です。つまり、山を削りその土を谷に入れた場所で倒壊が起こっているのです。削られた山の地盤がしっかりしたところでは、起きませんでした。地震保険は、地盤のしっかりした家では、必ずしも入らなくともよいのです」

記者「安全な場所を求めて、住居を構えることは、当然と思うのですが。それを止めた方が良いというわけですか」
稲むら「余震はあるでしょうが、今回以上の強い地震は、20年は起こりません。歴史を見るとそうなります。東北では、869年7月13日、震度8.4の『貞観地震』が起こりました。多賀城も甚大な被害を受けました。当然、東日本大震災で受けた災害と同じような地震や津波の被害を、南東北にもたらしました。そのため、海岸線に沿っていた東山道が内陸に移動し、村落も内部の高い台に移動しています。でも、それ以降、大きな被害はなく、人々は便利な海岸近くの平地に住居を移動しています。被害を受けた人々は、今だけを考えます。むしろ、今が利益を上げる仕込みの時期かもしれませんね」

記者「こんな被害を受けたときにですか」
稲むら「これからは、地盤の弱い土地が敬遠されます。でも、2~3年過ぎれば、記憶は薄れていきます。そして、前のように便利な土地志向に戻ります。今、800万件の空き家があります。人々は駅から15分以内の通勤通学に便利な土地を求めていました。もし、800万件の中に、地盤強固な土地があれば、買い手が増えるかもしれません。たとえ、駅から20分程度でも。地震に恐怖を持つ人々の心理を逆手にとって、新しい商機を考える人も出てくるでしょう。これらに対処するためにも、合理的で冷静な判断は、非常に大切です」

記者「災害時は、人の心理が不安になります。不安を逆手に取る人々や企業が現れてくることは自然の流れです。自分を守るためにも、不安な心理状態をコントロールする術や知恵を、身につけてほしいということですね」
稲むら「自然災害は、人を狂わせます。今回の地震で失ったものを糧として、これからの人生を乗り切り、豊かなのものしてほしいと思います」
記者「今日は、ありがとうございました」

  蛇足 災害で困るのは、水洗トイレが使えなくなることです。東日本大震災では、家の近くを流れる小川の水を使って、断水解除までしのいだ家庭もありました。

注意
ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。再度申し上げますが、現実の世界ではありません。虚偽の世界のお話の中に、有益だなと思うことがあるかもしれません。虚偽の世界のことを、現実の世界で試してみることは、推奨されることはあっても、禁止されることではありません。ただし、利益をあげても損害を受けても、自己責任ということをおわすれなく。




刑務所が運営する介護施設

2016-04-16 19:05:09 | 日記
 受刑者の高齢化が問題になっています。今回も遠山さんにこの辺の事情をインタビューをしました。聞き手はトット記者です。

記者「早速ですが、日本の刑務所の収容能力についてお尋ねしたいのですが」
遠山「1950年(昭和25年)ごろは8万人の受刑者を受け入れていました。その後、徐々に減少していき、高度成長の1975年(昭和50年)は4万人に減少しています。経済的な豊かさが犯罪を減少させました。その後2005年には8万人を突破し、過剰収容が深刻な問題になってきました。これを受けて、いろいろな対策を行った結果、現在は全国の受刑者は7万人弱で落ち着いています」

記者「もっとたくさんの受刑者がいると思ったのですが、意外と少ないですね」
遠山「日本の刑法犯の認知数は、約360万人です。そのうち検挙される人数は、半数の150万人になります。検挙されて送検される人数は、さらに減って125万人になります。最終的に裁判では、禁固刑以上の刑に服する人は、約3万人になります。毎年3万人の受刑者が刑務所に入り、3万人が刑務所を去っていくわけです。結果として、7万人が刑務所で生活することになります」

記者「無期懲役とか懲役10年とかいう人がいるにもかかわらず、7万人で維持されているわけですか」
遠山「はい、そうなります。刑の重い人の場合、仮釈放などの制度もあり、刑務所には長く居ないことが普通です。万引き常習者の方などは、再犯を重ねるごとに刑が重くなります。再犯で何度も弁当や生活必需品を盗んで有罪になった場合、懲役6ヶ月という刑が多いようです。服役にかかる国家の費用は6ヶ月で1人当たり150万円になります。これらは、国民の税金から支払われます」

記者「再犯の場合、罪は重くなるんですよね」
遠山「はい、再犯に対する厳罰化の影響により、再犯受刑者の刑期は長期化しており、かつ受刑者の高齢化が進んでいるのです。受刑者の再入者率は平成15年以降上昇傾向にあります。現在刑務所にいる55%の受刑者は、再犯の方です。刑務所は、入ることを希望して犯行に及ぶ人が現れるほど、憲法25条が厳格に守られている場所でもあるんですよ」

記者「どうして、再犯を繰り返すのですか」
遠山「世界的な傾向として、企業は社員に対して高い福利厚生の恩恵を、回避しようとしています。安定した福利厚生から落ちこぼれた高齢者は、刑務所の質の高い福利厚生にその余生を求めるのです。確信犯的に、万引の再犯を繰り返すわけです。刑務所は、国の富を食いつぶしながら存在していくことになります。現在は高齢化した受刑者の処遇が問題になっているのです」

記者「犯罪の凶悪化により、厳罰化が叫ばれています。実情はどのようになっているのですか」
遠山「一般の方は、犯罪の凶悪化が進み、少年犯罪の過激化が進んでいると思っています。事実は、違います。凶悪犯罪は減少し、少年犯罪も減少しています。でもメデイアは、希少価値のある凶悪で悪質な事件を大々的に報道します。それで、治安が悪化していると思い込むようです。でも、日本の治安は、世界で最も安全な国の一つなのです。問題は、凶悪事件ではないのですが、弁当の万引きや安易な自転車盗難などが多く発生していることです。結果として事件の件数が増えて、日本は事件が多い国になっているのです。特に、今問題になっているのは、高齢者が再犯を重ねることなのです。高齢者の受刑者が、出所した後も安心して働ける職場や安心して老後を過ごす施設を、考えないわけにはいかなくなったのです」

記者「それで、刑務所が運営する介護施設をつくったわけですか」
遠山「刑務所で、刑務作業をいくら行っても、犯罪の連鎖から抜け出すことができないのです。受刑者の将来を考慮すれば、出所後の社会復帰が大切になります。受刑者の処遇を見直し、社会復帰の成果を上げる工夫が求められています。受刑者には、自分が生きているという自己肯定感を持てることが大切です。規則正しい生活と収入をもたらし、社会に貢献する仕事に就くことが、自己肯定感を高めます。これから社会で必ず必要とされ、なくてはならない仕事を考えてみました。介護の仕事です。介護士の資格を取り、その仕事に従事する気持ちがあるなら、これほどやりがいのある仕事はないでしょう」

記者「なるほど。先日お聞きしましたが、民間の企業を活用する手法ですね。確かPFI刑務所は、従来より低いコストで運営ができる仕組みでした」
遠山「はい、そうです。PFI刑務所で介護資格を取得し、高齢化した受刑者をモデルにして介護の実習を行うというものです。介護のスキルを刑務所内で高めます。高めた人材を、介護事業社の方に雇用していただくというものです。もちろん、民間の介護事業社にご協力をいただいて、高い介護スキルを磨くことが、刑務作業になります」

記者「社会復帰という点では、どうのような成果が上がっていますか」
遠山「介護施設に雇用される受刑者が、増加しています。さらに効果的だったのは、再犯率が劇的に減少したことです。困っている点は、高齢化した受刑者が、老後を迎えていることです。現在、高齢化した要介護の受刑者を、PFI刑務所で介護する仕組みを考えています。この点については、民間の事業社の協力を仰いでいるところです」

記者「介護事業者の方が、それほど親身に指導していただけるのですか」
遠山「ギブアンドテイクという言葉があります。刑務所は、優良企業であり、不況がありません。刑務所には、人間の生活があり、そのため年間2000億円以上の国費を使用します。刑務所は、受刑者の食事、日用品、理美容そして医療など生きていくために必要なことを、全て行っています。刑務所のある地域では、一定の消費が生まれます。刑務所に関わる事業社は、経済的に潤う構造ができます。介護事業社はこの恩恵を受けるわけです。たとえば、介護事業社の子会社が、7万人の食事を賄う食料を納入できれば大きな利益になります」

記者「なるほど、介護の実習を高齢化した受刑者対して行い、介護スキルを高め、そのスキルを民間でも活用するわけですね。そして、受刑者の社会復帰を確実にし、再犯率を低下させるという仕組みをつくったわけですか。さらに、受刑者による受刑者のための介護施設を受刑者自身が運営していくということですね。少し理解できました。今日はありがとうございました」
遠山「また来て下さい」



注意
ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。再度申し上げますが、現実の世界ではありません。虚偽の世界のお話の中に、有益だなと思うことがあるかもしれません。虚偽の世界のことを、現実の世界で試してみることは、推奨されることはあっても、禁止されることではありません。ただし、利益をあげても損害を受けても、自己責任ということをおわすれなく。



只見線が黒字化した

2016-04-13 22:29:43 | 日記
只見線が黒字化した

 只見線は、長らく赤字路線として肩身の狭い思いをしてきました。「只見線を活性化するプロジェクト委員会」の活躍で、ようやく黒字化する運びになりました。その経過をトット記者が、藤堂委員長にインタビューしました。

記者「早速ですが、どのような施策で黒字化を達成させたのですか」
藤堂「JRは、理念と利害状況で動きます。北海道の留萌線は、100円の利益を上げるために4000円を使いました。走れば走るほど赤字になる路線です。最終的に、廃線となりました。廃線の噂が流れると鉄道愛好家は、留萌線に争って訪れました。私も行きましたが、座る席がないほどの満員でしたよ。でも、廃線は変わりませんでした。只見線を存続させるためには、只見線エリアの住民がこの鉄道を使い、JRが利益を上げ、なおかつ只見線が地域だけでなく、日本に大きな貢献しているという大義名分を与えなければならなかったのです。只見線沿線で注目すべき資源はなにか、ブランドは何か。まずは森林資源です。もう一つは日本で一番上手い魚沼産コシヒカリです。この二つの利用方法を考えました」

記者「森林資源と只見線がどのように関係するのですか」
藤堂「日本のベースロード電源は、石炭火力発電になります。最もコストが安いからです。千葉県などの首都圏では、石炭火力発電が建設されます。現在の法律では、石炭火力発電には、バイオエネルギー(木材とかペレットなど)の使用が義務付けられています。ところが、首都圏ではペレットが足りずペレットを輸入に頼っています。そして、輸入しても常時に不足しているのです。只見線沿線の町村には、15万㏊に及ぶ森林が、有効活用されずに存在するのです。この15万㏊のうち5000㏊の森林をペレット生産に活用しました。毎日1㏊の森林から獲れる木材をペレットにし、コンテナで首都圏に送ったわけです。年間350㏊から、生産されるペレットです。15年で5000㏊、灌木を15年で育て、それを絶え間なくペレットにしていくのです。自然が育てたバイオエネルギーを永続的に供給出来るシステムです」

記者「なぜ15年間隔なのですか」
藤堂「はい、広葉樹を想定しました。コナラやブナの灌木は、15年以上になると大きくなりすぎて、使いでがわるくなるのです。その前に伐ってしまうほうが燃料としては有効活用できるのです。広葉樹は、根が残っていれば自然に生えてきます。植林の手間がはぶけるのです」
記者「そんなにうまくいくものですか」
藤堂「もちろん1日で1㏊の森林を伐るのは、全て皆伐です。コンビマシンで一定の大きさの木っ端にしていきます。それを乾燥施設を通して、ペレット生産をします。タンクローリーでガソリンを運ぶと同じように、ペレットも貯蔵庫に流し込んだり、貯蔵庫からコンテナに流し込むことが可能になります。人手がかからないシステムをつくりました」

記者「するとタンクローリー式のコンテナを開発し、毎日只見線を使い、首都圏の石炭火力発電所に運ぶことなりますね。JRには一定のお金が入り、なおかつ地球温暖化に貢献しているという大義名分が出てきますね。もう一つの魚沼産コシヒカリは、どう関係してくるのですか」
藤堂「美味しい米が、いつでも美味しいとは限らないのです。米は、玄米でも常温で保存すれば、味は劣化します。玄米から精米にした段階で米の酸化が始まり、味の劣化が始まるのです。魚沼産は美味しいのですが、その美味しさを美味しいまま食べるには、一定の手続きが必要です。まず、玄米を新鮮な状態で保存すること、玄米を精米したらすぐに食べることの二つです。」

記者「魚沼産のコシヒカリでも劣化すると美味しくなくなるのですか」
藤堂「残念ながら、秋に美味しかった新米も、春や夏には味が落ちてきます。米は時間が過ぎれば、気温や湿度の影響で成分が分解していきます。玄米でも常温で保存すれば、劣化は避けられません。首都圏には3000万人の消費者がいます。この消費者は、世界で最も味に精通した人達なのです。ミシュランのランクづけも東京が一番ですよね。この人達に、魚沼産の本当の美味しい米を食べていただきたいと考えたわけです」

記者「米の買い置きは、味を劣化させる。30kgや10kg単位で買えば、劣化は避けられないということですよね。どうすればよいのですか」
藤堂「魚沼エリアでは、1年を通して、玄米を新鮮な状態にして保存します。そして、出荷する前の日に精米するのです。その精米した米を3合(450g)の真空パックにしました。そして、首都圏の米のマニアに、美味しい魚沼産のコシヒカリ提供するプロジェクトを発表しました。すると味に精通した10万人の人達が希望したので、その人達に毎日届けることになったのです。当然、首都圏までは、只見線を経由して運びます。米の量は45トンでコンテナ10両分になります」

記者「毎日、ペレットと米を運ぶことになり、一定の収入がJRにはいりますね」
藤堂「それだけでは、不十分でしょうね。でもそれにペレットのコンテナもありますのである程度JRも納得してくれたのだと思います。JRもただでは起きなくて、コンテナと客車をつなぎ、運行便数を増やしたのです。これが当たりました。小出と会津若松の観光客や乗客が徐々に増加していったのです」
記者「そういえば、高齢者のリピーターが増えているといいますが、本当なんですか」
藤堂「そうなんです、日本の豪雪地帯、囲炉裏を囲んで酒所の酒を飲む、そこには日本の原風景があると好評なのです。四季折々の風景が見られると、数日ただ居るだけで満足して帰られるようです」

記者「大義名分だけではなく、利益を併せ持つ開発プロジェクトに成功したということですね。今日はありがとうございました」
藤堂「また来てください」


注意
ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。再度申し上げますが、現実の世界ではありません。虚偽の世界のお話の中に、有益だなと思うことがあるかもしれません。虚偽の世界のことを、現実の世界で試してみることは、推奨されることはあっても、禁止されることではありません。ただし、利益をあげても損害を受けても、自己責任ということをおわすれなく。



幼児の自主性を育てる

2016-04-09 08:13:03 | 日記
幼児の自主性を育てる

学際的研究や異質集団による研究が、多くの成果を上げています。特に自主性のある個人同士の交流が、独創的な成果を上げているのです。トット記者は、自主性を高める仕組みを、なんと乳児の奈々ちゃんに聞いたのです。

記者「幼児期に自主性が芽生えると聞いたのですが、本当のところどうなんでしょうか」
奈々「良い質問です。極端な例ですが、イスラムで最も重要なのは空間的にも時間的にも預言者ムハンマドとの距離です。ムハンマドの時代から遠ざかれば遠ざかるほど、世の中は悪くなっていくと考えます。人間も新生児が最も充実しており、乳児、幼児と進むごとに堕落する面があるのです。乳児の私に聞いたことは、正解です」
記者「確かに、精子と卵子が受精した時から、老化が始まるともいわれています。肌も新生児の皮膚の細やかさには、どんな化粧品もかないません。少し分かる気がします。その意味でも、幼児のことを乳児の奈々ちゃんに聞いたことは、良かったわけですね」

奈々「ところで本題の自主性です。この分野で優れているのは、フィンランドの教育です。この国の保育園では、時間になると誰彼となく外遊びを始め、別々のことをしながら過ごす風景が見られます。幼児がやりたいといったら、刃物を扱う危険なことでも挑戦させています。保育園では、『何でも食べなくちゃだめだ』と無理強いすることもありません。給食では『いただきます』の合図はなく、着席したら自由に食べ、早い子も遅い子もおります。保育園では、食事から遊びまで、幼児の判断を尊重しているのです」
記者「フィンランドは教育予算がそれほど多くなくとも、高い教育を国民に享受させる仕組みを作り上げています。OECDでも高く評価されていますね。以前は、日本の教育制度が世界の賞賛の的だったのですが、今はフィンランドが注目されるようになっています。」

奈々「幼児の遊びをよく観察して見て下さい。遊びは活動を始めてから、時間の経過と共に気持ちが盛り上がっていく様子がわかるはずです。遊びが始まると、その内容は広がり豊かになり、いつかは活動の頂点を迎えます。遊びは、導入部分、頂点部分、終末部分が不規則に進行していきます。ここで大切なことは、頂点部分を長く経験させることなのです」
 記者「確かに、遊びに没頭する幼児と、すぐに飽きて別の遊びに入る幼児がいます。没頭する幼児を育てるのが良いのですか。でも、どうしてなんでしょうか」
 奈々「遊びが楽しくなってきたところで、母親が迎えに来てしまった情景を想像してください。幼児が夢中で遊びに没頭している様子を見て、『すぐ止めなさい、置いていきますよ。ママだけ帰っちゃうから』という駆け引き、『コンビニでアイスクリームを買ってあげるから』と餌で釣る対応などがよく見られますね。親の都合で無理を言って、頂点部分の活動を中途半端にしてしまうのです。これは、困るのです。幼児が、自然な気持ちで切り替えるような知恵を親はスキルとして持って欲しいのです」

記者「どんな知恵ですか」
奈々「 幼児を尊重し、その子が意欲を持って取り組む中に、親のねらいを上手に紛れ込ませていくのです。幼児の気持ちを無理させずに、切り替えさせていく知恵を親はいくつか身につけて欲しいのです。幼児が頂点部分で活動しているときは、少し見守る姿勢が求められます。幼児の挑戦において、両親は裏方にまわり、その子自身ができたという達成感を体験させることです。達成感をいくつも体験できれば、それが自信になり、より高い挑戦に向かいます」
記者「全く幼児を自由にするわけではないのですね」
奈々「もちろんです。フィンランドでは『犬を飼っていると子育ても上手い』と言います。『お座り』、『伏せ』、『待て』など、シンプルなルールを守らせることに慣れるからです。幼児に守らせるルールも、シンプルなものです。『ダメなものはだめ』や『食事は取り、睡眠はする』といったものです。守らせることで大切なことは、常に統一性をもったルールです。ここは、『ぶれ』ないことです」

記者「シンプルでぶれないルールを基礎に、自主性を育てていくわけですか」
奈々「そうです。幼児は集中して活動に取り組むことで、その可能性は開花していきます。遊ぶことを楽しいと感じ、思いっきり遊ぶことのできる幼児を育てるのです。遊びに集中する経験を積み重ねることで、幼児の自主性は大きく育ちます。活動に集中すれば、活動は盛り上がり、楽しいものになっていきます。楽しみの中には、粘り強さとともに、ひらめきや工夫する姿勢が生まれます。自主性は、楽しみを経験することで、育っていくのです」

記者「楽しい遊びの中に、忍耐力とか創造性の萌芽があるんですか」
奈々「オランダのヨハン・ホイジンガが『ホモ・ルーデンス』でいっているように、遊びが文化をつくりだしたともいえるのです。楽しむためには、準備したり、我慢したり、待ったりすることが必要です。自分なりに活動をして、考えて、判断するなどの学びの基礎を養う時期が、幼児期なのです。幼児は日課や食事を単に処理するだけでは、豊かな成長発達ができません。食事や遊びの場面で、自分なりに工夫したり、熱中したりする体験を通して成長発達していきます」
記者「幼児期に遊びの頂点部分を長く経験させ、その経験を数多くさせることが大切で、それらを十分体験した幼児は、「根の太い」自主性を持っているということでね」
奈々「そう理解していただければ、良いと思います」
記者「幼児期の自主性を少し理解できたようです。今日はありがとうございました」


備考1 ファンタジアランドでは、乳児の感情の「見える化」に成功しています。感情を言語化できるようになっているのです。お断りしておきます。

注意
ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。再度申し上げますが、現実の世界ではありません。虚偽の世界のお話の中に、有益だなと思うことがあるかもしれません。虚偽の世界のことを、現実の世界で試してみることは、推奨されることはあっても、禁止されることではありません。ただし、利益をあげても損害を受けても、自己責任ということをおわすれなく。




利益をあげる刑務所

2016-04-07 22:45:07 | 日記
利益をあげる刑務所

本日は、利益をあげるという評判の刑務所を取材しました。聞き手はいつものトット記者、説明者は遠山さんです。

記者「早速ですが、金食い虫といわれていた刑務所が、利益を上げるなんてことがあるんですか。本当のところをお聞かせ下さい」
遠山「普通、受刑者一人当たり年間約300万円の費用がかかります。国民年金を40年間納めて、もらえるお金が80万円です。生活保護者の方への一年間支給額は170万円になります。受刑者のコストが、高いことは事実なのです」
記者「驚きました。汗水垂らして働いた勤労者が80万円で、罪を犯した受刑者に300万円ですか」
遠山「法務省でも費用軽減を考えて、民間会社の導入を考えたわけです。たとえばPFI刑務所は、従来の刑務所より低いコストで運営ができるようにしてあります。刑務所を国が建設し、20年間運営すると565億円かかります。民間で行うと、これが517億円でできます」

記者「それは、かなりの費用軽減になりますね」
遠山「はい、運営費は軽減できます。でも、もっと稼げる仕組みをつくっていきたいわけです。さらに、受刑者の社会復帰を、確実なものにしたいのです。PFI刑務所には、スーパーA級と呼ばれる受刑者が集まり、教育や改善指導を充実した施設です。ここの刑務所に集められた受刑者は、高学歴者も多く、社会復帰の目的を明確に持っています。受刑者を指導する職員の士気もスキルも高いことで知られています。全国の刑務所からITスキルを持った受刑者を集めて、セキュリティシステムや各種のプログラミングを開発してきました。その中には独創的なものも、数多くあります。あるセキュリティシステムは、年間数億円以上の利益をもたらしています。もちろん、出所の際には貢献度に応じて、ボーナスを支給しています。中には数千万円も得る受刑者もいますよ。有名なIT企業は、彼らに注目し、複数の会社による引き抜き合戦も活発に行われています」

記者「その他には、どんな分野で利益をあげているのですか」
遠山「監視作業ですね。防犯カメラの増加にともない、認知犯罪件数は激減していることは、よく知られていますね。今、必要とされるのは介護現場です。映像をデータとして解析し、異常な動きを数値化して把握しています。要介護者の異常を把握した場合、警報が発信されるシステムになっています。介護現場では、異常な動きが多いのです。これを機械と人間で、判別するわけです。自動的に患者に焦点を合わせるカメラを使用し、要介護者の映像がこの刑務所に送られてきます。まず機械の警報を人間が受取り、人間の目で判断し、優先順位をつけて、介護士の携帯に映像を添えて連絡をする仕組みです。人間の目は、集中を欠く場合があるので、時々ダミーの警報音と映像を流し、集中を切らさないようにしています。連絡を受けた介護士が、要介護者に対して優先順にそってお世話をしていく流れになります」

記者「需要は、どれくらいあるものなのですか」
遠山「本刑務所には、監視業務の依頼が介護現場から500件ほどです。一つの介護施設に50人の要介護者という割合です。カメラ数が25000台になります。こちらのモニターは500台です。これを100名の受刑者で、一括管理しているわけです。1人5台のモニターを監視します。モニターは、3秒ごとに場面が変わり、30秒で50人を一巡して見ていくシステムです。夜間の8時間だけを、1人1日300円の有料で行っています」

記者「1日750万円が入るのですか。1年で27億円以上で、900人以上の受刑者の費用を100人の受刑者で稼ぎ出していることになりますね。でも、要介護者は月9千円の負担になり、大変なのではないですか」
遠山「はい、それが高いか安いかの判断は難しいところでしょう。介護士の方は優先順位の把握ができ、余裕を持って介護ができています。余裕を持てることは、細かな配慮も可能になることを意味します。要介護者は、必要な時に必要な介護が受けれることになります。これが一晩300円ということです。ここまでは当たり前のことです。その上の付加価値を考えました。実は、開発チームから新しい提案がされています。介護業務に望まれていることは、単に監視業務だけではなく、介護全体に関わる効率や利便性、そして安全安心です。介護を託されたご家族の方に、映像を公開して近況をお知らせしています。頻繁に施設に来れないご家族の方には、好評です。ご家族の方の理解を得ることは、施設の評価を高めることになります。さらに、映像を蓄積し、どのようなときに積極的な行動をしたとか消極的になったかを分析しています。積極的な行動の場面を多く用意するすることで、自発性や意欲を高め、単にオムツを替えてもらう状態から、自力でトイレに行けるような仕組みが可能になりました」
記者「単なる監視業務だけではなく、介護される方の意欲が高まる介護を提案していこううとしているわけですね。確かに、これらの作業を行っていけば、介護現場の仕組みも分かり、受刑者の方も、介護のノウハウを身につけることができます。第二の職場の選択肢になりますね。本日は、刑務所の明るい面を知りました。ありがとうございました」
遠山「また来て下さい」


注意
ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。再度申し上げますが、現実の世界ではありません。虚偽の世界のお話の中に、有益だなと思うことがあるかもしれません。虚偽の世界のことを、現実の世界で試してみることは、推奨されることはあっても、禁止されることではありません。ただし、利益をあげても損害を受けても、自己責任ということをおわすれなく。



SNSを利用した自動販売機による利益率向上

2016-04-05 22:22:26 | 日記

SNSを利用した自動販売機による利益率向上

自動販売機による飲料水を、順調に伸ばしているエリアがあります。そのエリア開発で豪腕をふるっている蒲生さんにお話を伺います。聞き手はトット記者です。

記者「自動販売機の売上げを伸ばすコツは、どんな点ですか」
蒲生「以前も説明しましたが、気温が29℃から33℃になると飲料水の売上げは伸びます。伸びる時期に、冷たい飲み物を多く補充すれば、売上げは増え、利益がでます。もう一つは、お客様の利便性を考慮することです。JR東日本の構内の自動販売機の売上げは右肩上がりで売上げを伸ばしています。理由は、お客様が簡便さを求めるというものです。お茶を500㎖160円と定価で売っています。スーパーで買うと80円ぐらいです。通勤客は値段ではなく、便利さで飲料水を買っているのです。販売戦略は、価格より利便性に重点を置いているわけです」
記者「その中で特に注意している点を教えて下さい」
蒲生「SNSで『マスク』・『ミカン』・『喉が渇く』など言葉が急増すれば、インフルエンザや風邪が流行る前兆ということになります。気温の変化やSNSに出現する言葉の頻度を前提にして、自動販売機の売上げを考えました。風邪やインフルエンザの流行を早めに把握し、その準備を事前にしてしまうことです」

記者「具体的にはどんなことですか」
蒲生「風邪で調子の悪い人は、栄養剤に助けを求めがちです。栄養ドリンクは、利益率が高い商品です。利益が出る栄養ドリンクを自動販売機に並べれば、確実に売れます。ただ、そうなる状況を把握出来ればという前提があってのことです。たとえば、池袋駅を仮定します。池袋駅は周辺部から多くの通勤客が集まるところです。遠距離通勤客は、疲労を蓄積し、体調を崩しやすい傾向を持っています。所沢エリアの通勤客で「マスク」・「ミカン」・「喉が渇く」の言葉がSNSで多くなれば、ここからインフルエンザの発生が始まることが予想されます。予想された段階から、栄養剤の発注(事前予約すれば値引き交渉が有利になるかも!)をし、リードタイムを短縮することができます」

記者「そんなことが可能なんですか」
蒲生「インフルエンザの感染力は、非常に強いものです。でも、人間の耐性が強く、感染経路が遮断されていれば、感染はしません。池袋駅の様子を見ると、通勤客は仕事や通勤で疲れています。感染経路に関しては、西武池袋線、東上線、山手線、埼京線、丸ノ内線とあらゆるエリアから人々があつまって来ます。ウイルスからすると感染経路が全開といった状況です。さらにインフルエンザウイルスは、年々変異を繰り返し、感染力を増しています。今あのラッシュの中で、インフルエンザから身を守ることは不可能に近い状況にあります」
記者「なるほど、インフルエンザの兆候を把握し、自動販売機に栄養ドリンクを入れておけば、皆さんが飲んでくれるというわけですね」
蒲生「理論上はそうなります。もちろん、お天気ビジネスから情報を買い取り、乾燥や温度の変化を加味する必要があります。ただ、利益は非常に上がっているのですが、一抹の心苦しさがあります。各企業で通勤客の健康を考慮し、時差通勤を行い、感染経路を緩和する仕組みとか、残業をへらし、社員の耐性を高める手立てを行うことが望ましいのです。でもそうなると、栄養ドリンクは必要なくなり、私たちの業績は低下します」

記者「企業の論理をどのように解釈するか、悩むところですね。仕事優先で、社員の健康は社員が守るという考え方があります。もう一方に、社員には健康は本人と会社で守り、健康な状態で働いてもらいたい。その方が結果的に、継続的な業績を上げることができるという考え方がありますね」
蒲生「葛藤するところです」
記者「本日は、本音を聞かせていただきありがとうございました」



注意
ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。再度申し上げますが、現実の世界ではありません。虚偽の世界のお話の中に、有益だなと思うことがあるかもしれません。虚偽の世界のことを、現実の世界で試してみることは、推奨されることはあっても、禁止されることではありません。ただし、利益をあげても損害を受けても、自己責任ということをおわすれなく。




保育園が乳児の『疑似的な快適環境』を整える

2016-04-03 22:39:23 | 日記

保育園が乳児の『疑似的な快適環境』を整える
 
 奈々ちゃんから、保育園への要望がありました。保育園は、待機乳児ゼロにするだけでなく、快適な環境を整えて欲しいという要望です。提案者は、乳児代表の奈々ちゃん、聞き手ははトット記者です。
奈々「先日は舌足らずのところがありました。もう少し、乳児の代表として要望を述べたいと思います。私からのお願いを、快く引き受けていただきありがとうございます」
記者「保育園に、快適な環境を整えて欲しいということですね。では、要望の詳細をお聞かせ下さい」
奈々「乳児の安定は、母体の羊水の中の安全安心と浮遊感によって確保されています。もう一つめは、出産後にすり込まれたお母さんのぬくもり、匂い、授乳、声かけなどが私たちの安定を確実なものにしています」
記者「なるほど、これらが適切に行われていれば、乳児の皆さんの発達成長は、順調でしょうね」
奈々「そうなんです。でも、今の社会環境は、それを許してくれません。生活が厳しく、お父さんもお母さんも働かなければいけません。どうしても、保育園の先生にお世話にならなければなりません」
記者「待機児童の問題が、ネックになるわけですね。お父さんやお母さんは、保育園探しで苦労していることは、私たちメデアの人間も良く理解しています。行政も個々の実情にあった施策を考えて欲しいですね。保育園もただ数がそろっていれば、よいというものではありません。未来を担う人材に積極的に先行投資するという考えを持つべきです」
奈々「そうなんです。有能な人材に育てるためには、保育園に入れるだけでは問題の解決にはなりません。昔、料理や品物は、「十人一色」というように、みんなが同じモノを食べ、学生服に代表されるように一つの服を着ていました。時代が進むと個性が尊重され、十人十色になってきました。私たちが要望するのは、一人十色です。乳児それぞれに、お母さんが醸し出す心地良い環境を提供して欲しいのです。その心地良い環境の中で、保育を受けたいという要望です」

記者「個々人に心地良い環境って、どんなものなのですか」
奈々「それぞれのお母さんの心臓の音、お母さんの声、お母さんの匂いで構成された『疑似的な快適環境』です。たとえばCDレコードがあります。私のお母さんの心音をベースにし、お母さんの声紋での「ささやき」や子守歌が流れるCDを作って欲しいですね。お母さんのぬくもりや匂いやなどが、心地良く湧き出る浮遊感のあるベッドやゆりかごなどがイメージされます。乳児一人一人『疑似的な快適環境』の中で保育して欲しいということです」
記者「そんなことが可能なんですか」
奈々「可能にしてもらいたいですね。各幼児のお母さんの声紋を、抽出することは可能です。匂いについては、化粧品開発や香道の技術を使えば、可能になります。浮遊感は乳児を揺らす揺らし方の中で、快適と感じる揺らし方を蓄積していきます。これらをロボットにデープラーニングをさせ、より高度なものにすることが可能となると思われます。むしろ全ての『疑似的な快適環境』の機能を供えたロボットの開発のほうが早いかもしれません」
記者「望ましい体内環境と体外環境に近い『疑似的な快適環境』を、保育園につくり、将来の有能な人材を育成するということですね」
奈々「そうとっていただいても、良いと思います。今日は無理なお願いをしてすみませんでした」
記者「貴重なご意見をありがとうございました」

備考 生後1年ぐらいまでを乳児期といいます。特に生後1ヶ月間は、新生児ともいわれます。奈々ちゃんは、生後3ヶ月の乳児です。前にお断りしたように、ファンタジアランドでは、乳児の感情を言語化する技術を開発しているため、会話が可能になっています。


注意
ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。再度申し上げますが、現実の世界ではありません。虚偽の世界のお話の中に、有益だなと思うことがあるかもしれません。虚偽の世界のことを、現実の世界で試してみることは、推奨されることはあっても、禁止されることではありません。ただし、利益をあげても損害を受けても、自己責任ということをおわすれなく。