小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

車の窓ガラス破損

2014-04-25 | つぶやき
 朝、太極拳の講習に出かけようと駐車場に行くと、私の車が大変なことになっていた。運転席の窓ガラスが割られていたのだ。



 思わず「なんじゃ、こりゃ~!」って叫びました。なんと、まあ、派手にやられていること!



 助手席のドアをそおっと開けて中を調べたところ、盗まれているものはない様子。ということは、車上荒らしではない?

 まずはしっかり者の妹に電話して「保険屋が先か、警察が先か」と聞くと「保険で修理できるか聞いてみたら」と言うので、そうした。すると、私がかけている保険ではカバーできないことが判明。搬送サービスだけは無料でやってもらえることが分かり、今度は警察に電話をする。

 「事故ですか。事件ですか」「事故、いや事件かな。緊急性はありませんが、駐車中の車の窓ガラスが割られています」ということで、近くの派出所からお巡りさんが来てくれることになったのだけど、「今、向かっています」と言われてから40分くらい姿を見せず、お蕎麦屋さんの出前みたい。その間、被害状況の写真を撮って待っていた。

 カブでやっと来たお巡りさんは新人なのか、「被害届を出しますか」なんて聞く。そのために呼んだんだけどな。2人でいろいろ調べたけれど、やはり車内から盗まれた物はなく、運転席の窓ガラス以外、傷つけられている所もなかった。レスキューハンマーみたいな物で叩かなくては、こんなに粉々にならないだろうし、なんだろう?

 新人お巡りさんが被害届を書くのをじいっと見ていると、「器物損壊」の「壊」の字が分からなくなってしまったらしく、スマホで検索していた。教えてあげようかと思ったけれど、熱心に文章を書き始めたので黙って見ていた。

 「ご職業は?」と聞くので「フリーライターです」と言うと「何の書類にもそう書いていますか?」と聞く。あれ? お巡りさん、フリーターと勘違いしてる? 「いえ、執筆業とか著述業とか、提出物によって違うかもしれません」と答えたら、彼はその中から「著述業」を選択。ただ、また「述」の字でつまずいていたので、今度は教えてあげたのだった。

 被害状況を記した文章の書き出しが「私は著述業をしております○○○○です」だったので、なんかおかしくなって笑ってしまった。すると彼は真顔で「いや、なるべく詳細に書いたほうがいいと思って」と言うのだ。途中「割られていたのです」などという文章もあって、彼が全部を声に出して読み上げている間、何度も笑い出しそうになってしまった。

 そうこうしているうちに、ほかの警察官が勝手に削除や消去ができないというカメラを持ってパトカーでやってきた。なんだか私が悪いことをしたみたいな気分。「ちょっと被害の場所を指さしてください」と言われて「こうですか」と指さして、パチリ。

 一番エラそうな人が「何も盗られた物はないんですね」と念を押すように聞いたので「はい。何も…」と言いながら、私は腑に落ちないでいたのだ。車上荒らしならそれなりに納得できるのだけど、何も盗られていない。小銭の入った財布も置いてあったし、人から頂いた空気清浄器もシガーソケットにつないであるし、CDだって何枚もあった。なのに、何ひとつ盗まれたものはない。

 はっとして私が「ええっ、怨恨?!」と言うと、一番エラそうなお巡りさんが「だって、心当たりはないでしょ?」と聞いた。心当たりはないけれど、よくニュースなどで被害者について聞かれた人が「恨まれるような人じゃなかったのだけど」なんて答えているシーンがあるでしょ。

 私が「自分では恨まれるようなことをしていないつもりでも、逆恨みということも世の中にはあるし……。ここに停めてある数ある車の中で私の車だけ『なんでかな?』と思ったので」としおれていると、一番エラそうなお巡りさんは「怨恨だったら、もっと激しく傷つけてるよ。例えばタイヤをパンクさせるとか、ボディをボコボコにするとか」と慰めてくれたのだった。

 お巡りさんたちの実況見分後、これ以上ボロボロとガラスが飛び散らないようにビニールテープで止めながら、搬送業者さんを待っていた。
 あ~あ、窓ガラスの代金は5万8,000円近くかかり、しかもゴールデンウィーク明けまで車は戻ってこないし、ホンダカーズの人は「次の定期点検ではタイミングベルトの交換も必要だから、いっそ買い替えたらどうでしょうか」などと混乱させることを言うのだった。

 「年式も古いし、走行距離も10万キロを超えています。修繕費等考えると買い替えがお得かと思うので、ご主人とよく相談してみてはいかがですか」って、相談するご主人なんぞいないので、「とりあえず今回はガラスだけ直してください」と申し上げたのであった。

 隣の駐車スペースにまで粉々に飛び散ったガラスの破片を拾い集めなければならなかったし、太極拳にも行けず、さんざんな一日だった。

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