小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

春期グリーフケア公開講座

2014-05-02 | つぶやき
 窓ガラスが壊された私のクルマは修理を終え、当初の予定より早く戻ってきた。クルマと引き換えに、福沢諭吉さんが連なって出て行ってしまった。痛タタタ……。

 懐も痛タタタなのに、自分はどんなに欠落した部分の多い人間かという自覚が、ボディブローのように効いてくる出来事があって、先週から答えの出ない悲嘆にくれていた。

 そんな私に、何か示唆するような形で、昨日から上智大学グリーフケア研究所主催の春期グリーフケア公開講座「悲嘆について学ぶ」が始まった。

 上智大学特任教授で、グリーフケア研究所特任所長の高木慶子さんの著書と出会い、この公開講座を知った。締め切り間際に滑り込みで申し込み、全10回の講義の昨日が初日。
 18時30分からの講義に間に合うように、上智大学四谷キャンパスへ。しばらく忘れていた大学構内の華やいだ雰囲気に、昂揚感を覚えながら教室に入ったのだった。

 第1回目の講師はその高木慶子さん。講義は先日読んだ『悲しんでいい』に書かれているような内容だったけれど、高木さんは「人生のほとんどが、何らかの喪失体験の連続ではないでしょうか。思い通りにならないと思うこと、これも喪失体験です。グリーフケアとは最終的に自分の不完全さ、人間の不完全さに気付くことです。けれど自分だけではない、すべての人が等しく不完全です」と語られた。

 自分が完全だなんてこれっぽっちも思っていないけれど、あまりに不出来な人間だと落ち込んでいたので、高木先生の講義を聞いて「そっか……、人間は、みんな不完全なんだ。不完全でも仕方ないんだ」と思え、まさに悲嘆を鎮めてもらった感じでした。

 次回のテーマは「在宅ホスピスと悲嘆」、講師は野の花診療所の徳永進院長だ。3回目には、全村民避難地区である福島県飯舘村の菅野典雄村長が講師を務める。愛する人たちを失うということだけでなく、住まい、仕事を含め、それらが存在していた故郷を失うということも、大きな喪失体験だもの。菅野村長は、どんな思いで村民の悲嘆と向き合っているのでしょう……。

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