九電が1日午後11時、トラブルで停止していた玄海原発4号機の運転を再開したというニュースが流れた。目を疑った。
再開方針は10月31日の夜に発表され、岸本町長は「4号機については国から安全性の確認を得た」と言い、古川知事も「規制の責任を負う国が判断されたのであれば、これまでと同じように受け入れる」と述べたと報道されている。
夜中になって、何をやっているのだろうか。地域住民不在の決定じゃないか。
原発の安全性の確認って何? 「規制の責任を負う国」が今、福島原発事故の責任をまっとうに負っているように見える? 万が一事故が起きても、一生困らない富を得ている原子力ムラの住人たちは、国に責任をなすりつけておしまいだろうが、地域住民はそうはいかない。福島の現状を見れば、子どもでも解ることだ。
岸本さんも古川さんも、まだそんなに金が欲しいのか。九電の社長の言い訳に不快感を示した枝野さんはどうしたの? 何も言わずに見過ごすんだ。
先日フクイチでの事故でドクターヘリで運ばれた作業員の方は足を切断したとほかの作業員の人から報告があった。フクイチでは放射線被曝だけでなく、極めて危険な作業が今も延々と続いている。避難住民の苦悩も深まるばかりだ。避難地域だけじゃなく周辺地域で農林水産業に従事してきた人達の明日も見えない。
原発でひとたび事故が起こればどうなるか、絵空事ではなく、現実に見えていもいるし、聞こえもしているのに、なぜもう少し慎重になれないのか。九電の幹部も岸本さんも古川さんも、自分の地域で原発事故が起きなければ解らないのだろうか。怒りより虚しさがこみあげてくる。