<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
宇宙エンタメ前哨基地



今年はもともと東京オリンピックが予定されていた関係で、東京ビッグサイトを中心に首都圏の展示会場が軒並み使えないところにコロナ禍。
結局、イベント関係の企業は大変な負の影響を受けてしまっているので、かなり気の毒なところがある。

しかしそもそも今の時代、展示会って必要なのか。

3年半前に会社務めを辞めるまで、私は企画開発関連の責任者をやっていて展示会や雑誌広告など色々なメディアや機会で色んな業者と仕事をすることが多かった。
中でも展示会はビックイベントで東京ビッグサイト、幕張メッセ、インテックス大阪と3会場で企画から設営、広報や顧客分析などを担当した。
その都度感じたのは、
「こんなことすることに意味があるのか?」
という疑問なのであった。

そもそも展示会は新しい顧客や取引先などとのネットワーク構築や新しい技術を発見することに主眼が置かれているはずであるが、実際は違った。

ライバル他社のスパイ。
飲み会。
お辞儀会。
付き合い会。
などなど。
高い費用をかけてやるほどのものか大いに悩んだのであった。

どれくらい費用がかかるかというとあるイベント会社の場合は東京ビッグサイトの場所代だけで基本200万円もする。
そのサイズといえば3m×6mほどしかない。
もちろんここにブースの設営費、展示する製品やサービスの費用、カタログ、技術資料の製作印刷代、コンパニオンのギャラ、衣装代、交通費に宿泊費、お土産ノベルティ代などその他諸々が発生し、1000万円くらいの予算はあっという間に飛んでいく。

割かれる時間も長いもんで展示会の3日間はもちろん、設営のための前2日間、それを準備するための無数の会議などなどなど。

それだけのパワーを投入して結果はライバル他社のスパイ行為だったりすので、何やねんこれ?という感じだ。

製品を見たけりゃ今どきWEBサイトで十分チェックして、吟味した上で実機をその会社のショールームなり納入先などを訪問して検討する。
したがって京葉線に揺られて一時間もかけて遠い展示場へ行く必要もないし、ゆりかもめで立ちっぱなしなんてこともない。
本来の職務に影響のでないように、種々選択できるわけだ。

今月になって展示会があちらこちらで開催されている。
私も見てみようか、と思うこともないのだがコロナ感染の危険を犯してまで訪れる必要のある展示会はたぶん皆無だ。

「インテックス大阪へ行ってきたら商品だけ並べて説明員がいない」
「WEBと連携して展示会やってます」

なんてことになっている。

展示会の意味。
働き方と同時に、少し考えてみる必要が出てきている。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )