<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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週に2回ほど奈良で仕事をしている関係でJR大和路線の大和路快速に乗ることが多くなった。
この大和路快速。
いつの間にか国際観光列車と化していたのだ。

大阪から奈良へ向かうのは一般的に近鉄電車が利用されることが多い。
私も昔はそうだった。
私が小学生だった頃。
大和路線は大阪中心部と奈良市中心部を結んでいるにも関わらず電化されていなかった。
なので走る列車はディーゼルで走る気動車だった。
SLも時々見かけた。
なので、油の匂いの香る、加速性能がノロ〜イ、冷房もついていない。
トンネルの中は石炭の香りがする。
そんな路線なのであった。

さらに奈良県内の交通網はほとんど近鉄に独占されている。
しかも昔から全線電化されレール幅も標準規格でスピードが早い。
距離も生駒山を直線で貫き最短距離。
だから観光客だけでなく通勤客も奈良への移動は近鉄電車と思っているというのがこれまでの常識なのであった。

ところが外国人観光客はそうではないようだ。
もしかすると外国人向けのJR周遊パスが影響しているのかもしれないが、かなりの割合で外国人は大阪〜奈良の移動にJR線を利用していると思われる。
しかも大和路線も電化されて半世紀。
今や近鉄、JRの大阪〜奈良の所要時間はほとんど変わらない。
走っている電車の本数も若干近鉄のほうが多いかもしれないがJRもそれなりに多くの電車が走っている。
しかもJRの場合、大阪や新大阪まで直通の快速も少なくなく、主要ターミナルを結ぶという意味では大阪難波起点の近鉄とは一味違う。
だから外国人が多いのか。

この外国人観光客は多くが英語圏外の欧州系外国人で、家族連れが多いのも特徴だ。
耳をそばだてていても何を言っているのかさっぱりわからない。

「奈良って素敵だったね」
と言っているのか
「鹿が可愛かったね」
と言っているのか
「奈良漬はクセがあるけど美味しいね」
と言っているのかさっぱりわからない。
だから満足しているのかどうか知らないが、外国人観光客の数が衰えることはない。
まさにインバウンド。
いいこともあって大阪の繁華街ではどこへ行っても聞こえる中国語もここではほとんど耳にすることがない。

 「え〜、こんなに色んな国から外国人観光客がやってきてるんだ」

とびっくりすることが少なくない。

JR奈良の駅前も外国人がぞろぞろと。
京都と違う質のインバウンドが大和路快速の中の雰囲気。
天平時代の奈良の都を彷彿とさせる国際色豊かな車内なのだ。


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