朝日新聞の連載「孤族の国」の連載が始まった、現代を抉って欲しいと期待大だ
昨朝の朝日新聞の一面を見て、少しだけ驚き動揺すらした。横見出しは「死んでも独り」、縦見出しは「軽自動車内発見は3ヵ月後」とあった。連載「孤族の国」の第1部「男たち」の第一回だ。
その連載のリードには、次のように書かれている。「社会のかたちが変わっている。恐るべき勢いで。(中略)急増しているのが、たった1人の世帯だ。(中略)単身化には見えにくい落とし穴が待ち受ける。高齢になったら、職を失ったら、という孤立のわなが。血縁や地縁という最後のセーフティネット、安全網のない生活は、時にもろい。単身世帯の急増と同時に、日本は超高齢化と多死の時代を迎える。それに格差、貧困が加わり、人々の『生』のあり方は、かってないほど揺れ動いている。たとえ、家族がいたとしても、孤立は忍び寄る。個を求め、孤に向き合う私たちのことを『孤族』と呼びたい。(中略)「孤族」の時代が始まる」
そして、その第一回で取り上げられたのが、享年55歳の男性の見出しのような死だ。読んでいて、涙が止まらなかった。先に、NHKテレビが「無縁社会」を取り上げて大きな反響を呼んだが、今回の朝日新聞の連載も、第一回を読んだ限りだが、大きな反響を呼ぶことは間違いないと確信する。
それにしても、こうした大型企画が始まるのは、これまでだと元旦の紙面で発表して、年明け以降の連載となっていたものだが。それを年末の忙しいこの時期に、しかもこれだけ大型の連載を開始するのは、豊かな記事となるとの自信の表れだろうか。
ともあれ、この連載が社会の断面を鋭く切り取り、現代を抉ってくれることを期待している。この連載が読める日々がとても楽しみだ。
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