全英連参加者のブログ

全英連参加者の、言葉やその他諸々についての雑感... 不定期更新です。

穏やかではない。

2005-08-08 05:02:14 | 気になる 政治・政治家

 6日夜、森前首相は首相公邸に小泉首相を訪ね、解散回避に向け大詰めの説得を試みた。首相は法案が否決された場合の解散見送りを拒否、会談は決裂した。
 各紙(インターネット)の記事内容。

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 「多くの人が解散を避けるために努力している。その人たちを苦しめて何の意味があるんだ」(森)
 「(郵政民営化は)おれの信念だ。殺されてもいいんだ。解散を好んでいるわけではない」(小泉)
 …ここまでMSN-Mainichi INTERACTIVE(毎日新聞)

 「こういう時期に選挙をやってどういう意味があるのか、というのがみんなの声だ」(森)
 「(郵政民営化は)おれの信念だ。殺されてもいいという気構えでやっている」「可決させてくれ。好んで解散するわけではない」(小泉)
 「さじを投げた」(森)
 …ここまでアサヒ・コム(朝日新聞)

 「党も国民も心配している。この時期に選挙をして、どういう意義があるのか」(森)
 「(郵政民営化は)おれの信念だ。殺されてもいいぐらいの気構えでやっている」(小泉)
 「法案可決で努力した人たちが解散で路頭に迷ったらどう責任を取る」(森)
 「おれは総理大臣だ。郵政民営化をずっと言い続けてきた。絶対に可決する。可決のため努力してくれ」(小泉)
 「あなたも変人以上だな」(森)
 「それでいいんだ」(小泉)
 …ここまでYOMIURI ONLINE(読売新聞)

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 「殺されてもいいんだ」とは、穏やかではない。

 主義主張がどれほど異なっていても、政治的にどろどろしていても、どれほどばかげたものであっても、数が多い方に従う。以前ハマコー氏が、自分の意見と違っていても、国会で決まったことに全国民が従う(縛られる)のが民主主義のシステムの基本だといっていたことがある。言葉はちょっと荒っぽいが当を得ている。

 「通らない」=「殺される」
 言葉の選び方が、エキセントリック過ぎる。言葉を選ぶことをしない。できない。これはやはり穏やかではない。

 言葉と多数決で決まることに、生き死にが入るのは、かなりショートしている。言葉で決めることに対する見識がおかしくなっていると思う。
 以前、政治姿勢、思想信条を別として、小泉総理大臣のワンワードポリティックスには危うさを感じることがあると書いた。やっぱりこの人はじっくり説明するこができない人なのだ。国民も国会議員もきちんと説得できない。結果としてできないのであれば、やらないのではなく、できないのだ。

 浅かった言語底が、抜けてしまったようだ。
  危険な状態である。


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