全英連参加者のブログ

全英連参加者の、言葉やその他諸々についての雑感... 不定期更新です。

平成24年度埼玉県高校入試・英語リスニングテスト分析

2012-03-28 05:45:27 | 教師の仕事 2011

 平成24年度から一本化された埼玉県公立高等学校学力検査。今年も管理職にお願いして、英語実音テスト問題の音源CDを借り受け、分析をしてみた。
 今回の分析ポイントは、前年度の問題形式との比較である。変更の有無、wpm変化である。

***** *****

 3月2日(金)午前2時20分、英語学力検査の開始チャイムが鳴る。その数秒後「放送を聞いて答える問題」が始まる。この問題が終わらなければ、他の問題に手をつけることは、実質的に不可能なのは、昨年までと全く同じである。

 試験は全部で7問、求められる解答数が11である。

 問題1から問題3
 会話を聞き、質問に対する答えとして最も適切なものを選ぶ問題である。四者択一で、ヒントの図表がついている。
 問題4と問題5
 それぞれ「ある場面」を説明する英文を聞き、質問に対する答えとして最も適切なものを選ぶ問題である。四者択一で、英文の答えが出ている。
 問題6
 ALTのMr. Morrisと生徒のMasakoとの会話を聞いて、三つの質問(日本語で掲出されている)に日本語で答える問題である。Masakoがボランティア活動について、Morris先生に尋ねる。記述式問題。
 問題7
 オーストラリアから来た、ALTのMr. Hallのスピーチを聞き、その内容に対する質問を聞き取る。その答えとして最も適切なものを選ぶ問題である。四者択一問題で、英文の答えが出ている。

 基本的な構成は、昨年までと全く変更がない。

***** *****

 使用音源
 平成24年度 英語録音CD1枚

 計時使用機材
 WMP11と一般的なCDプレーヤーを使った。
 計時はWMPによる。ストップウオッチも使用。

 分析手順
 ①原始的だけど、語数とセンテンスの数をカウント。
 ・昨年は概観だが、語数、センテンス数は前期<後期だった。
  (後期の方が難しかった。今回はどちらに近いか)
 ②何度も聞き直し、wpmを計測する。
 ③問題~問題の間のポーズを計測する。
 ④はじめから、「以上で問題は終わりです」までの、実時間を計測する。
 ⑤去年と対比を行う。

 ①から④は手作業(耳作業)である。

+++++ +++++

 以下、音源CD構成と計時データ

 トラック1 音量調整のための放送
 試験当日朝に試聴のために用いる。
 (試験とは関係ない。)

 トラック2 無音
 トラック1をかけたままにしていると、注意される。
 (間違えて、問題を誤放送させない配慮。)

 トラック構成も昨年度と同じである。

 トラック3(0:28)
 0:00 「放送を聞いて答える問題」のアナウンス。

 トラック4(1:09) 問題1
 0:00- 問題1から問題3の解答方法の説明
 0:24 問題1放送1回目
 0:37 問題1放送1回目終了
 0:40-42 問題1Question1回目
 0:47 問題1放送2回目
 1:00 問題1放送2回目終了
 1:03-05 問題1Question2回目
 問題1は、AとBの会話である。A→Bが2回。Green Tennis Parkへの道案内。13秒で話者2、総語数36語。
 このペースで会話が続いたとすると、15秒は1分の21.6%なので、36を0.216で割る。
 166wpmとする。 (144/124)
 カッコ内は、(H.23後期 / H.23前期)である。以下同じ。

 トラック5(1:00) 問題2
 0:01 問題2放送1回目
 0:21 問題2放送1回目終了
 0:23-26 問題2Question1回目
 0:31 問題2放送2回目
 0:51 問題2放送2回目終了
 0:52-55 問題2Question2回目
 問題2も、AとBの会話である。A→Bが2回。ボブの誕生日について。20秒で話者2、総語数45語。
 このペースで会話が続いたとすると、20秒は1分の33.3%なので、45を0.333で割る。
 135wpm(172/147)

 トラック6(0:50) 問題3
 0:01 問題3放送1回目
 0:17 問題3放送1回目終了
 0:19-22 問題3Question1回目
 0:26 問題3放送2回目
 0:42 問題3放送2回目終了
 0:44-46 問題3Question2回目
 問題3も、AとBの会話。A→Bの回数も同じ。Yukiの北海道旅行について。いつ出かけて、何日いたか。正しいカレンダーを選ぶ。16秒で話者2、総語数39語。
 このペースで会話が続いたとすると、19秒は1分の26.6%なので、39を0.266で割る。
 146wpm(123/143)

 トラック7(1:01) 問題4
 0:01 問題4と問題5の解答方法の説明
 0:21 説明終了
 0:25 問題4放送1回目
 0:33 問題4放送1回目終了
 0:35-38 問題4Question1回目
 0:43 問題4放送2回目
 0:51 問題4放送2回目終了
 0:53-56 問題1Question2回目
 この問題は「ある場面」についての説明文を聞き、それについて解答を求めるものである。8秒で話者1、総語数21語、センテンス数4。
 このペースで発話が続いたとすると、13秒は1分の13.3%なので、21を0.133で割る。
 157wpm(199/157)

 トラック8(0:53) 問題5
 0:01 問題5放送1回目
 0:15 問題5放送1回目終了
 0:18-21 問題5Question1回目
 0:26 問題5放送2回目
 0:40 問題5放送2回目終了
 0:43-46 問題5Question2回目
 問題5も問題4と同じパターン。14秒で話者1、総語数37語、センテンス数4。
 仮にこのペースで発話が続いたとすると、14秒は1分の23.3%なので、37を0.233で割る。
 158wpm(158/187)

 トラック9(3:07) 問題6
 0:01 問題6の解答方法の説明
 0:13 説明終了
 0:18 問題6放送1回目
 1:31 問題6放送1回目終了
 1:39 問題6放送2回目
 2:52 問題6放送2回目終了
 問題6は、最初の方にも書いたとおり、MasakoとMr. Morrisの会話である。73秒。総語数187語、センテンス数22。会話のやりとりが11回。Masako→Mr.Morrisが5回、最後にMasakoが話している。
 このペースで会話が続いたとすると、73秒は1分の121%なので、187を1.21で割る。
 154wpm(121/145)

 なお、トラックの長さは3:07だが、録音は2:52で終わっている。最後の問題までの間10秒ちょっと空白になる。

 トラック10(4:30) 問題7
 0:01 問題7の解答方法の説明
 0:23 説明終了
 0:26 問題7放送1回目
 1:45 問題7放送1回目終了
 1:47-51 Question 1
 1:59-2:03 Question 2
 2:12-17 Question 3
 2:25 問題7放送2回目
 3:44 問題7放送2回目終了
 3:46-50 Question 1
 3:58-4:02 Question 2
 4:10-4:15 Question 3
 問題7は、Mr. Hallが外国語を学ぶ方法についてスピーチをしている。そのスピーチを聞き、内容について答える問題である。79秒で話者1、総語数212語、センテンス数18。
 このペースで会話が続いたとすると、79秒は1分の131%なので、212を1.31で割る。
 161wpm(148/167)

 なお、問題7(トラック10)の4:23のところで、「放送を聞いて答える問題」の終了が告げられる。午後2時20分の英語試験開始のチャイムから、ここまでが13分弱である。残り試験時間が37分。
 リスニングテストの配点は100点満点中28点である。試験時間に占める割合は、26%なのだから、割りがいいと言えばいい。ただ、前記したとおり、リスニングテストは、放送が終わらないかぎり、他の問題には手が出せない。勉強ができる生徒にしてみると、他の問題を解く時間を奪われることになるとも考えられる、時間と配点の関係は、評価が難しいと思う。

***** *****

 wpm再掲
 問題1 166(144/124)
 カッコ内は、(H.23後期 / H.23前期)である。以下同じ。
 昨年よりもはっきり速い。
 問題2 135(172/147)
 昨年よりも前期試験よりも遅い。
 問題3 146(123/143)
 昨年前期試験なみ。
 問題4 157(199/157)
 昨年前期試験なみ。
 問題5 158(158/187)
 昨年後期試験なみ。
 問題6 154(121/145)
 昨年よりも速い。
 問題7 161(148/167)
 昨年前期試験なみ。

 なお、平成23年度前期入試は5教科、後期試験は3教科で実施された。
 問題2は昨年の前後期いずれのサンプルよりも遅いことがわかる。
 問題1、問題3、問題6は昨年よりも速い。
 問題4、問題5が去年の遅い方とほぼ同じ。問題7は去年の遅い方よりも少しゆっくりの感じである。ただ、問題4と問題5については、去年のサンプルがちょっと速すぎたきらいがあるので、これでも、遅いとは言えないのかもしれない。

***** *****

 なお、音声問題の音声データは、『埼玉県総合教育センターウェブサイト』で公開されている。(新しいウインドで開きます。)
 http://www.center.spec.ed.jp/
 (メニューの「入試情報・説明会案内」から)
 ・平成22年度~平成24年度のリスニング(音声問題)を公開中である。

 今年も分析をするために、東京新聞ウェブサイトの首都圏公立高校入試特集ページを参考にした。関東地方の公立高校入試問題を、PDFでアップロードしてくれている非常によくできたサイトである。
 アドレスはこちら。(新しいウインドで開きます。)
 http://www.tokyo-np.co.jp/k-shiken/index.html

 昨年のエントリはこちらです。
 2011.03.29
 「平成23年度埼玉県高校入試・英語リスニングテスト分析2
 2011.03.27
 「平成23年度埼玉県高校入試・英語リスニングテスト分析1
 2011.03.25
 「平成23年度埼玉県公立高等学校学力検査 リスニング問題の分析


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

個人経営だったのか。

2012-03-16 00:04:15 | 教師の仕事 2011

 2月末、進路指導部の先生から、看護医療系進学指導で有名な新宿セミナーが、(株)学究社に「名称」と「営業権」を譲り渡すことになったという話しを聞いた。
 合併なのかなと思った。

***** *****

 僕はこれまでにも、学習塾の営業譲渡(買収を含む)をブログで取り上げたことがある。予備校の休止のことも、書いた記憶もある。こういうことはそれほど珍しいことではない。でも、新宿セミナーは看護医療系進学指導では実績がある予備校である。少なくとも、僕はそう思っていた。そんな学校の営業権譲渡は、やはり驚きだった。
 名称と営業権を引き受ける学究社は、JASDAQ上場企業である。同社ウェブサイトのプレスレリースによれば、営業譲渡の基本合意は1月20日に締結。3月から新宿セミナー・新宿美術学院は、新しい経営陣の元での運営になることがわかった。
 営業譲受けの理由を読んでみたところ、こんなことが書かれていた。

 『2校とも松岡満喜子氏の個人経営の予備校です。』
 (下線は僕が引いた)

 新宿セミナー... 個人経営だったのか。会社組織でも学校法人でもない。初耳だった。どういう事情かはわからないが、個人経営、厳しかったのだろうか。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国家公務員の65歳定年見送りへ

2012-03-07 05:44:48 | 教師の仕事 2011

 2月28日読売の記事である。

 <国家公務員65歳定年が見送り>

 埼玉県職員である僕・全英連参加者の定年は現行法・規則では60歳である。
 地方公務員の定年と国家公務員の定年が異なる場合、それはよほどのことか、特別な職の場合である。学校の先生は、基本的には一般職と同じだから、国家公務員の65歳定年が見送りになるということは、僕の定年の延長もないことになる。僕は、満60歳になる年度の年度末が、定年退職年月日ということになる。

 気になっていた。
 もちろん、60歳で仕事を辞めて、5年間の蓄えがあるはずない。現在の再任用というかたちで、仕事を続けることになる(一度定年退職して区切りをつける)のか、それとも定年というゴールが、50歳を超えたあたりで突然5年間伸びるのかいいのか。ここ数年、自分の考えが宙ぶらりんだった。

 60歳。体と心の柔軟性。精神状態のこと。

 いろいろ考えると、そこをゴールに考えていた人が、いきなり延長は無理のように思えていた。少なくとも僕には無理だと思っていた。少しほっとした。60歳からのフルタイム勤務。学校では無理と言い切ってはいけないが、なかなか厳しいものである。

 そんなことを考えた。

 こういう記事についての考えは、後追い記事を待つのが習慣になっているので、ここまでにしておこう。
 (2/28(火) 22時)

***** *****

 1週間待った。6日にこんな記事が出てきた。

 「希望退職制」を本格検討
 人員削減へ金額上積み-政府(時事通信)

 政府は2013年度の新規採用を、’09年度比で4割超削減する方針。
 公務員の総人件費削減が、今回決まった、給与削減だけでは足りない。そもそもこの削減は時限的なものなので、採用を削減するのと同時に、給与水準の高い職員数削減をめざす。このために、一定年齢以上の国家公務員を対象とする制度を作る。
 退職金を上積みして、退職者を募る希望退職制度。上積額、対象年齢を検討して、2013年度からの運用を目指す。

 だいたいこんな内容である。でも、目新しさはない。

 僕・全英連参加者の勤務している埼玉県。県立高校の先生を対象とするものに、『学校職員勧奨退職取扱要項』に定められている退職金の加算*がある。年齢が50歳以上、勤続20年以上が対象である。これとはどう違ってくるのだろう。わからないことが多い。

 もう少し、後追い記事を待つことにしよう。
 (3/6(火) 22時)

+++++ +++++

 *詳細は、『職員の退職手当に関する条例』を参照のこと。
 埼玉県ウェブサイト-例規集


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春に入学、秋から授業

2012-02-26 08:50:57 | 教師の仕事 2011

 2012.02.09、「秋入学、総合大5割が前向き」の続き。『春に入学、秋から授業』は、一橋大学案である。

***** *****

 22日(水)日経のウェブサイトに掲出された。一橋大が独自案を検討とあった。ネットでは一部しか記事が読めないので、通勤途中駅売りの日経を購入して読んでみた。

 ①東大が全面移行を検討している秋入学への対案
 一橋大は、入学時期は春。本格的な授業の開始を秋に移す案。
 ②入学~秋学期までを「導入学期」、4年次最後の3カ月を「修了学期」
 ③実質的な学部教育は7学期で終了
 春入学・春卒業の枠組みのまま、国際標準の秋入学に合わせた授業日程が編成可能。

 裏技的だが、上手いアイディアである。

***** *****

 新入生の入学時期は現行のまま。入学して夏休みの時期までを「導入学期」とする。学部教育を7学期(3年半)で終える。卒業に必要な単位はこの期間で取得しなければならないことになる。
 記事を読んだところ、現在でも実質3年間で卒業必要単位をほぼ取り切る学生が多いようだ。よく言えば4年間ゆったりと勉強している、わるく言えばあまり勉強していないとも取れる。ただ、間違えてもらいたくないのであえて書くのだが、僕は大学で詰め込み、急がせすぎは絶対いけない。知識だけの人間ではしかたがないだろう。技術だけを持たせたいとしても、それは別の教育機関の仕事である。少なくとも促成栽培的な発想、効率だけでのものの考え方、単一の思想で組織、特に学校期間が動くのは間違いであると思う。
 入学した4月から7月の「導入学期」中に、『大学の責任』で、『語学や歴史、思想、思考系の科目など大学で学ぶ基礎教育を行う。希望者には海外留学も奨励する。』そうである。この考え方は正しいと思う。入学を許可した以上大学の責任である。身分は大学生である。東大案のように秋入学にすると、高校卒業後半年は、身分が高校生でも大学生でもないことになる。お役所的な言い方になるが、入学試験の合格者は、あくまでも手続きが済むまでは許可候補者である。これはまずいと思っていた。
 一橋大案のように、入学すれば、授業料その他の負担が発生するが、身分の心配はひとまずなくなる。負担はあっても、実質4年間で卒業する(させる)前提ならば、学生の学費負担が大きく変更になることはない。そう考えていいと思う。
 「導入学期」は、学部教育の導入期間という位置づけだと思う。学生は単位はもらえないのだろうし、もしももらえちゃったら、秋入学にはならない。
 ただ、もしもこの案でいく場合、導入学期講座担当者をどうするかである。これを外部委託なんてことになったら、目もあてられない。これだと「導入学期」分は別料金ということにもなりかねない。その間授業を持たない先生たちに給料をあげる理由がなくなる。大学が自前で何とかするしかないだろう。

***** *****

 徐々に現実的対応を各大学が模索しはじめている。今後ともこのニュースは追いかけることにしたい。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

総合評価シート

2012-02-22 17:46:56 | 教師の仕事 2011

 管理職から評価表がとどいた。

 授業や補習ではではたいへん良く工夫された分かり易い展開で、生徒の学ぶ意欲を伸ばすことができている。長年の研究や経験を更に深め、継続し、少しでも生徒の英語が向上するよう、指導願いたい。

 教務部においても、視野の広い企画立案で、的確に学校行事やテストなどを実施することができた。

 136文字。こんなものなのかな。

人気ブログランキングへ


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サルベージ(する)

2012-02-22 04:53:32 | 教師の仕事 2011

 業界用語

 本来の使い方。

 (海洋)サルベージ(salvage)

 座礁、衝突、火災などに遭遇した船舶の救助。もしくは、沈没、座礁した船舶自体、その積み荷を引き揚げること。

 学校での使い方。

 (指導)要録サルベージ( 〃 )

 卒業生から卒業証明書、成績証明書等の発行依頼を受け、教務部係が、校長室公簿保管金庫から、指導要録を探し出すこと。

 成績に関する資料の保管年限は、法律に基づき、卒業年度の翌年度を含む5年間である。(現行法:下記参照)
 卒業証明は卒業証書発行台帳(永久保存)に基づき作成する。伝統校、大規模校の場合、保管金庫がたくさんあり、えらいことになる。その大変さを示すことば。

 指導要録以外でも、過去の資料を探し出す時にも使う。

+++++ +++++

 2006.03.10、「指導要録

人気ブログランキングへ


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋入学、総合大5割が前向き

2012-02-09 05:19:40 | 教師の仕事 2011

 ...国際化期待、資格系は慎重

 2012.01.23、「東京大学、秋入学に全面移行」の続き。

+++++ +++++

 6日の時事ドッドコムに出ていた。東大が声をかけた大学以外の、(国公立)主要37大学の動向を時事通信社が調べた。
 総合大23大学の中で11大学が導入に「賛成」「前向きに検討する」と回答。
 医歯薬、教職系14大学は総じて慎重な姿勢。

 この二つを足すと37大学ということなのだろう。

 医歯薬は国家試験の時期の問題がはっきりしなければ、別の言い方をすれば、少なくとも年2度にしてもらわなければ、どうにもならないから慎重になるのはあたりまえだ。教職系も義務教育諸学校(教諭)採用時期(学校年度)が、4月を中心に動いている以上、これも動きが取れない。

 「賛成」「前向きな大学」としては、以下の11大学が出ていた。
  お茶の水女子  東京外国語  横浜国立  金沢
  青山学院  国際基督教  中央  明治  南山  関西  立命館

 そうじゃない26大学はどこなんだろう。

+++++ +++++

 東大の構想(と、いえるもの)がでて、1ヶ月たっていない。1月18日以降、新聞・通信社な様々な調査が報道されている。
 最初のうちの、高校教師から見るとあんまり練れていない、「東大」「秋入学」「国際化」という三題噺のような記事は減りつつある。この問題は冷静な検討が求められることは当然である。

 前にも書いたとおり、東大がいくら東大でも、日本という社会の中に東大もある以上、日本という社会が変わらなくては東大も変わることはできない。そして東大がどれほど国際化により競争力をつけようと指向しても、日本という社会から完全に離脱することはあり得ない。それでは日本の大学ではない。日本の大学でなくてもかまわないと言うのならば、それはそれでかまわないが、実際問題無理である。

 朝日新聞のウェブサイトにこんな記事が出ていた。2月1日の『ギャップターム問題の先にあるもの 東大秋入学の行方(3)』である。一部引用する。

 ...実現した場合、対象となる学生は早ければあと5年前後で東大に入学する。さらに5年後の卒業といえば、いまから10年ほど後になる。その学生たちが本当にたくましい人材になるかどうかは保証の限りではない。雲をつかむような話である。ただ大学も含めて行き詰まり、停滞感がある現実を何とかしたいという思いが秋入学への共感の根底にある。

 当事者である東大や追随するかもしれないほかの大学が、現実的な事務作業や議論の整理に必死であることは否定しない。だが、情緒的にみれば秋入学を取り巻く社会の空気には将来へのあこがれがあるのではないか。いってみれば映画「三丁目の夕日」シリーズにみられるノスタルジーとは逆のベクトルで、将来が美しく、こうあってほしいという願いともいえるものだ。当事者以外には、痛みや切迫感は伴いにくい。秋入学を語るとき、厳しい反対異論が出ないことにはそんな要素もある気がしてならない。

 しかし時間がたつにしたがって、具体的な計画や対策の中身が節目ごとに問われ、やがては現実的な論点が山のように出てくるはずだ。

 朝日新聞らしい書き方だ。嫌いな人もいる論調だろう。でも、2段落目以降は相当高いハードルであることを示している。まだ、まだまだ、まだまだまだ、様々な検討準備が必要である。
 現在多くの大学で春秋年2回の入学が実施されている。しかし、どんなにがんばっても、全部の大学が秋入学一本化は無理である。秋入学だけの大学と4月入学の大学と併存する日本になるのかどうか。なったとすると、仮にその時に自分の勤務校が秋入学のみの大学への進学者がほとんどいなくても、自分の仕事には何らかの影響が間違いなくでてくる。東大の秋入学への移行予定は、少なくとも僕の定年退職よりも前なのだ。丁寧な論議が必要である。

 まだ、まだまだ、まだまだまだ、ニュースを追いかけ、記事を読もうと思う。

++++ ++++++

 引用元:朝日新聞デジタル:山上浩二郎の大学取れたて便
 (2月9日現在、記事を読むことができる。)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

卒業証書授与式の御案内

2012-02-06 05:41:24 | 教師の仕事 2011

 ...が、先月中ごろ前任校からとどいた。

Nextstep 僕が直接教科・学級担任として関わった生徒は、昨年3月に卒業している。直接関わった生徒は、部活動の生徒くらいである。
 校務に支障がないのならば出席しようかと思ったのだが、どうにもはずせない仕事があり、欠席の連絡を出した。祝電は忘れないようにしよう。

 卒業式。去年は3月12日の土曜日だった。東日本大震災からもうすぐ1年である。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ザ ビギニング オブ

2012-02-01 18:19:51 | 教師の仕事 2011

 ...2月。

 今月も忙しそうだ。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジ エンド オブ

2012-01-31 17:53:43 | 教師の仕事 2011

 1月...31日である。

 職員室のカレンダーを見て、暫し呆然。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1月6日

2012-01-06 13:08:25 | 教師の仕事 2011

 もう20年以上前のことになる。1989年のことだ。

+++++ +++++

 1月7日(土)、昭和の天皇陛下が崩御。
 (前年から陛下は病床にあり、なんだか世の中が自粛ムードに包まれていた。)

 8日(日)、元号が平成になった。

 6日(金)は、まだ冬休み。
 (現在ではスーパー初売りが1日、デパートなども2日あたりからセールが始まる。でも、当時はそうではなかった。正月三が日はお休み。4日に仕事始め。初売り。徐々に世の中が動いている感じがして、のんびりしていた。そんな時代だった。)

 6日、教師になり、初めて担任した生徒が交通事故で亡くなった。

+++++ +++++

 毎年冬休みの時期になると、必ずその生徒のことを思い出す。年末のこともあるし、新年になってからのこともある。夢に出てきたことも、何度かある。思い出すというよりも、現れてくるような感じである。

 『交通事故にあわないように伝えてほしい。。。

 そんなことを求められているように思えてしまう。

 今年は4日朝、出勤準備をしている時に、ふと思い出した。あれからもう丸23年になるのだ。

人気ブログランキングへ


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2学期回顧 GENERATION GAP

2011-12-29 18:37:02 | 教師の仕事 2011

 県立高校は公務員組織、12月29日~1月3日は年末年始休業期間である。今年は水曜日がが仕事納め。
 僕・全英連参加者は、土曜日出張、日曜日出勤のふりかえと、年休で27日(火)からお休みにしている。3日目でだいぶぼんやりしてきた。

 2学期の回顧をしてみよう。

+++++ +++++

 【その1】
 Ichiro is known to many Americans.
 (イチローはたくさんのアメリカ人に知られている。)

 イチロー選手の本名が、鈴木一朗であることを知らない世代が、現在の高校生である。イチロー選手の本名を知らなくても、生き死にに関係ない。でも、世代間情報格差、もしくは既知のことがらの差異というのは、実は非常に恐ろしいことなのだ。
 平成23年4月に大学を卒業した人のうち、浪人していなければ、約25%は平成生まれなのだ。勤務校にはいないけど、平成生まれの先生が、今年の4月から教壇に立っている。現在の高校生たちは、その人たちよりもさらに若い。彼ら、彼女たちは阪神・淡路大震災、オウム真理教事件を、「現代社会」で接するジェネレーションである。知らないということは恐ろしい。特に後者はそう感じる。

+++++ +++++

 【その2】
 『全英連参加者先生、ちょっといいですか。
 『なぁに?
 『先生、PC詳しいですよね。
 『・・・(なんだか断定的である。)
 『分掌の仕事で、SDのデータをMOに動かしたいんですけど、
 『うん---
 『書き込み禁止って出ちゃうんですよ。
 『そんなの、解除すればいいじゃん。
 『・・・
 『わからない?
 『はい...

 調べてみると、確かにMOが書き込み禁止状態になっていた。
 最初は情報漏えいがないように、校内LANのセキュリティー設定のためと思ったのだが、どうもそうではない。ひょっとしてと思って、MOをイジェクトして調べてみたら、『書き込み禁止・許可』のツメが『禁止(ライトプロテクト)』になっていた。これでは書き込めない。
 物理的な仕組みにより書き込み禁止にできることを、僕のところに来たこの先生は知らなかった。24歳か25歳、記憶媒体はUSBかSDが当然の世代である。そういう仕組みの存在を知らなくても、しょうがない。
 何で書き込めないか説明して、データを動かして問題は解決した。

 僕はベテランなのである。困ったな。。。

+++++ +++++

 一部フィクションです。

人気ブログランキングへ


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第9回英語教育改革フォーラムまとめ

2011-12-26 18:14:05 | 教師の仕事 2011

 原稿はできていたのに、アップし忘れていた。

+++++ +++++

 17日、東京国際大学に行ってきました。

 参加者は去年の倍はいたかな。

+++++ +++++

 関西大学 田尻悟郎先生
 小学校英語から中学校英語へのスムーズな移行

 元中学校教諭。関西大学に異動して5年目。小中高各校種での授業経験がある。
 お話しの中で印象に残ったことは、全英連奈良大会の基調講演で埼玉大学の靜先生がお話になったことと、言葉は違うけど似ていた。それは、

 『授業では、授業でしかできないことをするべきだ。』

 と、いうこと。もっともなことなのだが、靜先生のお話を聞いた時に感じたことを、また感じた。

 小中の連携(教材と到達度のチェック)についての発言があった。これは出来て当然のことのように思えるのだが、なかなか出来ない。どんなに努力しても、充分とは思えないことである。きりがないことかもしれない。

+++++ +++++

 川越市立富士見中学校 成田仁先生
 話すこと・書くことの力を伸ばす文法指導

 アンケート結果の中で気になったのは、文法の学習が好きな生徒は45%もいるということ。これは学習者の不安の裏返しなのではないかと思った。
 また、中学校で学習した文法学習で理解度をチェックすると、助動詞の理解度が著しく低いとのこと。僕が普段接している生徒の状況と違う。

 ICT(パワーポイント)により、ビジュアルに文法事項を説明する。高校の先生の目で見ると、1度の授業で導入する項目が少ないからできることだ。そう思いがちになる。でも、それは間違い。少ないといっても、それは高校の先生の見方である。
 中学生が1レッスンで学ぶ項目・ことがらは、高校の先生が思っている以上に少ない。自分の基準で判断してはいけないとあらためて感じた。

+++++ +++++

 埼玉県立松山女子高校 中山厚志先生
 発進型コミュニケーション活動につながるリーディング

 タイトルはリーディングなのだが、読み取ったことを書く(ライティング)活動のことが気になった。漠然とライティングといっても、生徒にどの程度のレベルまでを求めるか、どのレベルから始めるかを見極めるのが先生の仕事であるとのこと。もっともである。

 こんなことを考えた。
 松女と同じことをする必要はないが、松女のようにできないから、何かをする事を否定しても、忌避してもいけない。できない理由を見つけるのは簡単。だけど、大事なのはできるようにする手法を見つけること。
 今回のフォーラムに限ったことではないが、研究会の発表とは、どうしても上手くいった成果報告になる。現在自分が置かれている立場・状況ではすぐには使えなかったり、役に立たない知識もある。でも、その中からでも授業改善に使えるものを見つけ出す、ひねり出せる先生でありたい。

 アイディアを入手、自分の勤務校の生徒たちのレベルを把握し、授業改善につとめる。いつでも、考えることは同じになる。

+++++ +++++

 考え方のいいリフレッシュになった。来年は10回目のフォーラム。また、何とかやりくりして参加したいと思う。

+++++ +++++

 地図入替(ほぼBlogzineで表示したものと同位置)
 (以上訂正:2014/10/18)

人気ブログランキングへ


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フォーラム終了

2011-12-17 16:52:09 | 教師の仕事 2011

 研究発表3件、シンポジウム。かなり盛りだくさんでした。

 以前、ある資料集めをした時にお世話になった、教育センターの(元)指導主事の先生(現在は高校教頭とのこと)にお会いした。教頭で授業も担当できないのに、こういう勉強の場にいることは、ある意味尊敬に値する。

 今日見聞きしたことの中に、いくつかは授業改善のヒントになりそうなことがあった。冬休みにまとめて、ブログにアップするつもりだ。

人気ブログランキングへ


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

休憩中

2011-12-17 15:02:48 | 教師の仕事 2011

 フォーラムの第1部が終わりました。

 pomeraを使うと、研究発表のメモが取れすぎるので、今回は意識してあまりメモを取らずにいる。心に響いたところ、言葉は悪いけど、そりゃあんた理想論にすぎるよと思ってカチンと来たことのみ記録している。

 そろそろ第2部開始である。

人気ブログランキングへ


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする