4月15日「令和5年度開設予定の公私立大学の学部等の設置認可等について(令和4年4月7日)」の設置者変更について、いろいろ資料を読んでみた。
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学校法人天理よろづ相談所学園は、天理医療大学(2012年度開設)を設置・運営している。
天理医療大学(奈良県天理市)は以下の学部学科がある。
医療学部
看護学科(70)
臨床検査学科(30)
カッコ内の数字は入学定員(以下同じ)である。
認可申請は天理医療大学(以下「医療大」とする)の設置者を、学校法人天理大学に変更するもの。
学校法人天理大学(奈良県天理市)は以下の学校園を設置・運営している。
天理大学・天理大学大学院
天理高等学校、天理中学校、天理小学校
天理幼稚園
天理大学は以下の学部等を設置している。
人間学部
宗教学科(40)
人間関係学科(3専攻,80)
文学部
国文学国語学科(40)
歴史文化学科(2コース,40)
国際学部
外国語学科(5専攻,165)
地域文化学科(4コース,165)
地域文化学科は日本研究コース(留学生対象が別枠で35)
体育学部
体育学科(5コース,200)
*複数の専攻、コースがある学科等は合計である。
大学院(3専攻とも修士課程)
宗教文化研究科
宗教文化研究専攻(6)
臨床人間学研究科
臨床心理学専攻(8)
体育学研究科
体育学専攻(12)
なお、入学定員は2022年度入試のもの。
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天理大学ウェブサイト、「教育情報の公表」に「入学者推移(過去5年)」が掲出されている。’17年度から’21年度の学部学科別入学者数の詳細を読むことができる。「入学定員、収容定員、在学者数」も閲覧可能である。充足率100%未満がやや目につく。
天理大学は医療大の医療学部・看護学科(70)、同・臨床検査学科(30)令和4年度在学生を、令和5年度(新432年生)として転籍する形で受け入れる。そのため新学部学科として、医療学部・看護学科(70)、臨床検査学科(30)を新設することになる。天理大学のウェブサイトにも、
2023年4月(予定)
天理医療大学との統合により、
天理大学に医療学部が誕生します。
本統合は、「建学の精神にもとづく教育領域の拡大」をその目的としています。
天理大学創立100周年に向けたビジョン推進の一環として、より幅広い分野において
社会に貢献できる人材の養成をめざし、教育の学問領域を拡大します。
と、情報開示している。
医療大の学部学科の定員充足率は、同大ウェブサイトで「天理医療大学 点検・評価報告書」でわかる。報告書P.41「表17 平成25年度から平成29年度までの入学者数と入学定員に対する比率」によれば、平成25年度から平成30年度で、看護学科が100%未満は平成27年度,93%の1回、臨床検査学科は4回。臨床検査学科は入学定員が30人と小規模、未充足1、2名のことが3回、充足率の最小は平成28年度の73%である。
医療大ウェブサイトの「令和2年度事業報告書」によれば、’16年度から’20年度で医療学部全体としては充足率が100%以下は1度もなない。令和2年5月1日時点で、看護学科(280,70×4)に310人在学、臨床検査学科(120,30×4)に112人在学。全般的に見て、安定的な募集状況と高校の先生には思える。
医療大の設置者変更に伴い、医療大は廃止。昨年5月28日に合併が正式発表された。医療大は’12年開学なので、10年少しでの廃止である。
医療大の廃止に伴い、(設置法人の)学校法人天理よろづ相談所学園は解散する。