先ほど、第4回新型コロナウイルス対策本部会議を開催いたしました。
主たる議題は、県立の中・高等学校等の休業措置、そして県内の市町村教育員会が所管する学校の休業の要請、そしてそれに伴う社会の混乱が予想されますので、それらに対する対応が議題となりました。
臨時休業につきましては、昨日、総理等から報道等で要請が行われております。
現時点までは未だ政府から休業につきまして正式な要請はありませんけれども、本日が金曜日であり、3月2日(月曜日)から休業が実施されるという見込みであるところ、混乱を避けるためにも可能な限り早期に県としての立場を明確にするべき、そうでないと小・中学校を所管されている市町村に対してもやはり指示をする必要がありますので、そういったことも含めて我々の立場を共有させていただいたというところでございます。
具体的に申し上げると、感染症拡大防止の観点を踏まえて3月2日(月曜日)から春休み開始までの間、全ての県立中学校・高等学校につきましては臨時休業といたします。
また、市町村の教育委員会に対して、所管の小・中、義務教育学校、高等学校についても同様の臨時休業にすることを要請いたします。なお、後ほど説明させていただきますけれども、特別支援学校については当面、学校活動は継続をいたします。
なお、政府の方からは「放課後児童クラブの活用等で受け皿とする」という案も昨日は出ていたように聞いておりますけれども、子供が例えば保護者の方が就業されている等でご自宅で過ごすことが適当でないと考えられるような場合には、現状では子供を受け入れる施設の目途が立っていない、つまり放課後児童クラブ等でお預かりするにしてもそれなりの体制を作る必要があります。あるいは、昼間受け入れるために人手等もありますけれども、それらが今のところまだ目途がついていないことから、「在籍する、それぞれの子供が所属する学校の施設に受け入れる」という決定をいたしました。
そして、先ほど申し上げた特別支援学校につきましては、サポート体制等を組む必要がありまして、仮に月曜日から休業とした場合に、あまりにも影響が大きいということで当面は学校の活動について継続をするというふうに考えております。
そして、これは全てに共通するところですけれども、不要・不急の外出をしないように、休業期間中にお子さんですから、なかなか家で静かにしているというのは難しいかもしれませんが、「うつさない」そして「うつらない」、この措置を徹底していくために保護者の方への協力、そしてお子さま方の協力を求め、大切な子供たちに病気がうつらない、そういった体制を組んでいきたいと思っています。
これに伴って、お子さまがおられるご両親については、就業環境等についてもご協力をいただく必要があるので、経済団体等を通じて子供がおられるご両親について配慮をいただけるよう、本日、私の方からメッセージを出させていただくところでございます。
また、本日すでに高校入試が県立学校で行われておりますけれども、全日程をこのまま実施する予定でありますが、他方で実施に当たっては、防疫に関する様々な感染予防対策を講じた上で実施をすることとしたいと思います。
また、今後、卒業式、それから一部の学校では私立学校でも入学試験が残っているところもありますけれども、これらについても万全の措置をとっていただくとともに、催しのあり方、例えば卒業生あるいは教職員のみで卒業式を行う等の措置を行っていただきたいというふうにお願いしたところでございます。
それから、金曜日と先ほど申し上げました。「月曜日になると休業となる」というような要請が、突然、親御さんからすれば、お子さんからすればやってくるということを考えなくてはと思います。
今回の国の決定については、「児童・生徒の健康、安全の確保」と「新型コロナウイルスの蔓延の防止」と、こういう観点と伺っております。
埼玉県としては、1例の特殊な例を除くとすべて武漢から帰ってきた方々が、人から人に埼玉県で、あるいは日本で感染したというケースはありませんし、感染が拡大しているという認識はありませんけれども、しかしここでやはりしっかりと止めていくことが、県民の、県の状況から見ても我々としては対応し、国にご協力をさせていただくのが適切というふうに考えたところであります。
しかしながら、あまりにも唐突であるということ、それから現場を預かる県としては、やはり様々な準備が行われないままに、突然行われたということに対しては、正直違和感もあります。
また、防疫措置として今回は幼稚園、保育園あるいは預かり保育、こういったところについては、放課後児童クラブも原則として行うということで、本当に防疫措置として充分であるのかについても、本来もう少し議論があっても私はよかったと思っております。
例えば、「学校は休業するけれども、学校での放課後児童クラブは受け皿として期待する」という発言がありましたけれども、私共としましては理解が困難です。ただ、その一方で放課後児童クラブでもちろん受け入れることが必要であることはもちろん理解するところではありますが、放課後児童クラブの例えば人口密度は学校よりも高いということを考えると防疫上の措置として、例えば希望する方を受け入れてしまって本当に多くの子供たちがすし詰め状態になってしまってよいのかということを県として放置することはできません。そこで結果として、学校を休業して学校で放課後児童クラブのような形で受け皿を作って受け入れるということがどうかというご意見もあろうかと思いますが、ただ、子供たちの防疫措置を考えれば、より良い選択肢を取らせていただいた。また、お母さん、お父さんが混乱を当然まったくしないとは思いませんけれども、より予測しやすい形で我々としては措置を行ったというふうに思っています。
また、地方自治体さらには民間企業などへの要請を我々はこれからも行っていくと先ほど申し上げたとおりでありますけれども、今回の措置に伴う国の支援がまだ見えていないというのも問題だと思っております。
いずれにしても、防疫措置として国全体で行うことについては、我々は協力をし、そして一刻も早い新型コロナウイルスの封じ込め、あるいはそのピークをずらしていく、そういったことに対しては、協力をさせていただきたいと思っております。
自宅等で待機をするお子さま方はいろいろとご不満、あるいは不自由もあろうかと思いますけれども、何とか協力をしていただいて、一丸となってこの新型コロナウイルスの封じ込めに協力していきたいというふうに思っています。
+++++ +++++
知事の判断(決断)は、県民の多くから諸手を挙げて無条件で受け入れられるものでは絶対ない。できればしたくない決断。それでもしなくてはならないのは、自分が選挙で選ばれたから。政治家として決断することを示さなくてはならないからである。
ドロをかぶり、悪口を言われる。おそらくだれも褒めてはくれない。それでもしなければならない。知事が悪者になったとも言える。自分は県立高校に勤務する教育公務員(埼玉県職員)である。勤務する学校の生徒たちのため、できることをしようと思う。