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長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

世のなか ホンモノかニセモノしかない。

2011-11-05 08:32:46 | Weblog
昨日から、木曾の漆展が始まっている。いつもは、木曾の山の中で、
生地をつくったり、漆をとったり、こねたり、ぬったりしている職人さん
たちが、順番で毎日、「1日店長」よろしく、苦手なマチで、接客しながら
がんばろうということになった。昨日は初日。なにごとも最初が緊張するもんんだ。
でも世のなかは、「ホンモノかニセモノ」しかない。どうもニセモノがホンモノを
凌駕している感もあるが、やっぱりホンモノのほうが、すばらしい。
売るほうもつくりても、小さなトレンドに右往左往しながら、お客という神格化
されたものに、おもねったりしすぎた結果今のような生活というか、日本人の
美意識とかが落ちていったのだと思う。
そんな中にあって、昨日はホンモノの漆の作品をたくさんの日本人が見にきてくれた。
あまりうれしくなって、巣山定一さんの、ため塗りの片口に、酒をなみなみについで
飲んだ。

今日は、二日目。どんな出会いが待っているか楽しみだ。
お店は4時で閉店するけど(ジャズライブがあるので)、2階は
7時までやっている。

明日の夜は「JAZZ」
演奏:Kayoko(ピアノ) ・ 関口宗之(ベース)
19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲付き)
楽しい1日になりそうだ。
ニューヨークで活躍するKayokoさんのホンモノのピアノと
関口さんのベースを堪能したい。


今日から木曾の漆展

2011-11-04 08:00:53 | Weblog
昨日は、「竹細工・1日コース」を開催した。
ちょっと素敵なワークショップだった。
大分から、清水先生がきて、竹のムチをふりふりチーパッパ
♪チーチー パッパ チーパッパ
13時から5時間かけて、めいめいが、竹篭(柄も竹でつくり、なべやみそしる
をつくる時に便利な道具)ができた。
終わった後で「蕎麦会」。きのうは長野県の「とうじ蕎麦」をやった。
鍋の中に、キノコや豆腐やネギなどをいれ、味噌とか醤油じたての味付けをする。
鍋のフィナーレが、ゴハンでおじやにするのではなく、蕎麦。その蕎麦を
くだんの竹篭に入れ、なべの中でしゃぶしゃぶとやって、食べる。
鍋に投じる、というところから「とうじ蕎麦」といわれる所以になった。
小野塚さんが差し入れてくれた安心院(アジム)ワインも美味くて、
楽しい宴になった。

今日から木曾の漆展。
昨日は、塗師(ぬし)たちが5人ヤマからやってきて搬入。
昨日は二階に並んだ作品をぼーっと、一時間くらい眺めて
いたけど、まったく見飽きないくらい、いい。
外国制や、にせものが大量に氾濫して、「ほんものの漆」を見る
ことが稀有になった。彼らが作るものは、使えば使うほど、
古色がいい風合いになり、いわゆる「美人になっていく」感じの器だ。
長い付き合いの巣山定一さんの器をお店でも、家でも使っている。
お店で「ほっととりそば」の時には、彼の椀にとりのつけじをいれ、
そこにざるそばを入れて食べる。使い始めて5年がたつけど、ますます
美人になる途中なのだ。こんな至福な楽しみ方を知らずに死んで
いくなんて、日本人に生まれた意味がないくらい、寂しいと思う。

明日の夜は「JAZZ」
演奏:Kayoko(ピアノ) ・ 関口宗之(ベース)
19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲付き)
楽しい1日になりそうだ。







舞踏 酉の市 ゴールデン街

2011-11-03 09:53:29 | Weblog
昨日の夜は、そんな感じのリズムで、新宿を梯子した。

昼間は、bunkanでカレーを食べた後、
深川の芭蕉庵史跡の近くにできたブックカフェ「そら庵」で、珈琲を飲む。
隅田川と小名木川に程近い場所にあった印刷所をリノーベーションして
カフェにしたらしい。音楽のライブをやったり、月二度中国語の勉強会を
やっていたり、どこか親戚みたいな感じのにおいがするカフェだ。
「作為」がある店がきらいなので、最近はあまりカフェとか飲み屋とか
、「またいきたい」と思う店には、ほとんど出あわないけど、この店は
「マタキタクナール」という分子がたっぷりある。いい。
舞踏関係のパンフも並んでいる。聞くと、「ここで舞踏もやったことがある」
という。店主の東海明子さん、とてつもなくおもしろそうな女性だ。

それから新宿のスペース・ゼロで、舞踏があるので、新宿へ。
「とりふね舞踏舎」を主催する三上賀代さんが創立して20周年。その記念の
イベントだった。前日に三上さんを昔取材された元雑誌社の記者で、今は
小説家のHさんがお店にきた縁もつながり、不思議なものを感じた。
話は前後するけど、「そら庵」も彼の紹介。お店には、Hさんの著書も並んでいる。
そうだ、Hさんではいけない。藤田小八さん。
11月6日(日)まで、緑二丁目にある「墨田区立緑図書館」で、「みんなちゃんばら
が好きだった」という展示会をやっている。

舞踏の後は、酉の市がたつ花園神社をお参りして、ゴールデン街を
梯子。

5日は、三上賀代さんではなく、平木かよさんのジャズライブを
やる。明日から始まる木曾の漆展のオープニングみたいなイベント。
7時開場 7時半開演。4000円(蕎麦会つき)
ながくニューヨークで活躍中なので、彼女が演奏すると、きっと
天真庵がニューヨークかブルックリンな感じになるだろう。
楽しい夜になりそうだ。

2011-11-02 08:54:02 | Weblog
昨日は、赤松林太郎さんと、東桂子さんによる連弾「一台四手の世界」
だった。一台のピアノを、2人で演奏する。体がぶつかりそうになったり、
手が交差したりしながら、ドビュッシーのカンタータから、6つの古代エピグラフ
(墓碑銘・・・・・夏の風の神、パンを祈るために、エジプト女のために・・
とか題名もおもしろい)やら、楽しいリズムの小組曲まで、息のあった粋なタッチの
連弾だった。4つの手だけど、その時の動きは、千手観音を彷彿させるようなものだ。
いろいろな音楽家たちがやってくるけど、天真庵では「連弾」は初めてで、意義深く、
味わい深い秋の夜だった。空気が澄み切っていると、ピアノの音も調子がいいし、
銚子で飲むぬる燗がまたいい。夜おそくまで、四方山話をしながら、林太郎と久保さんの焼締めのぐいのみで、ぐいぐいと飲んだ。
11月23日に、神戸でまたこの2人の連弾がある。赤松林太郎くんのHPで
確認して、ぜひいってみてほしい。神戸で聴くと、いっそう素敵な夜に
なるに違いない。

白玉の葉にしみとおる秋の夜の 酒は静かに飲むべかりけり

秋になると、牧水のこの詩がしみる。

3日続けて、素敵なコンサートが終わり、今日はお休み。
今日は別府から清水先生がきて、「1日竹教室」がある。
明日も、「1日竹教室」で、とうじ蕎麦のざる?(蕎麦をすくう道具)
をつくり、それで「とうじそばを食べる」というイベント。
いつもの水木は、マチを脱走して、ムラに行き、蕎麦を食べるのが
ならわしになっているけど、今週はマチでムラ遊びを愉しむ。

4日(金)から9日(水)までは、木曾の塗師(ぬし)たちが主に
なって、「うるしの展覧会」をやる。うちの「ほっととり蕎麦」
を食べる時に使っている漆の椀は、巣山定一さんがつくって
くれたものだ。使えば使うほど、美人になる不思議な椀だ。
大量生産や使い捨てや、ヒャッキンや外国産におされ、身のまわり
が、「そんなものだらけ」になった生活に、たがを締める、という意味
では、食卓にひとつ「好きな漆の器」を置いてみるのはいいことだ。
「日本人に生まれてよかった」と、細胞の中の小さなDNAが、喜ぶ
に違いない。そんな楽しみを失ったら、われわれは日本人ではなくなる。

5日はオープニングみたいな元気なJAZZ。9日がエンディング
のようなクラシック。
平木かよさんがニューヨークから
やってきて、ベースの関口宗之さんとやってくれる。
彼女は、ニューヨークシティーマラソンの時、特設会場で3万人の
ランナーズたちに、ピアノでエールをおくった、という伝説のジャズ
ピアニスト。もちろん、NYのブルーノートでのライブの経験もある。
19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲付き)

9日(水) ピアノとチェロの調べ
演奏:野代 奈緒(ピアノ)・竹本 聖子(チェロ)
19時開場 19時半開演 ¥2,000(蕎麦・珈琲 付き)
女子大生みたいなふたりが、定期的に天真庵でやってくれている。
固定ファンが多く、ほぼ満席に近い。







あの人の過去はきいちゃいけない!

2011-11-01 08:29:14 | Weblog
押上に天真庵を始めるころ、そんなフレーズが流行った?
毎日、素性のわからないマスターがカウンターの中にたつ。
店長の条件は、50歳を超えた人。人生経験が豊かなので、
いろいろな話に応じてくれる。しかし、ひとつだけお客さん
にいっておきたい掟がある。
「あの人(マスター)の過去はきいちゃいけない」

池袋時代から、うちに人が集まるときに、料理をつくってくれている
林シェフが、昨日、料理をやってくれた。
日替わり店長の筆頭候補。きのうは豆腐料理が宿題だったので、
きらきら橘商店街の豆腐屋で、もめん豆腐を仕入れ、並びのさかなやで
「さんま」を仕入れた。彼も大井で生まれ育った江戸っこなので、商店街
のお店の主人と会話しながら、メニューを考えていくことに、すごく楽しそうな
感じ。ご馳走とは、畑へ走っていき、筍のものをいそいで持ち帰る、を起源に
しているけど、市場にでかけるのも、同じく楽しくてウキウキしてしまう。

次回の「ねっと31」は鬼も笑う来年の1月31日だ。

今日は赤松林太郎くんと、東桂子さんの連弾。
クラシック寺子屋など、クラシック音楽の啓蒙や、
音楽活動に油がのってきた彼らの愉しみなコンサートだ。
ふたりで、ピアノを奏でる。4本の手がからみあう。
そんなフレーズのチラシが妙に艶っぽい。
19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲付き)
今日も4時に閉店。


11月5日(土)は平木かよさんがンミューヨークから
やってきて、ベースの関口宗之さんと、ライブ。
彼女は、ニューヨークシティーマラソンの時、特設会場で3万人の
ランナーズたちに、ピアノでエールをおくった、という伝説のジャズ
ピアニスト。もちろん、NYのブルーノートでのライブの経験もある。
19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲付き)

9日(水) ピアノとチェロの調べ
演奏:野代 奈緒(ピアノ)・竹本 聖子(チェロ)
19時開場 19時半開演 ¥2,000(蕎麦・珈琲 付き)
女子大生みたいなふたりが、定期的に天真庵でやってくれている。
固定ファンが多く、ほぼ満席に近い。

12月3日は、グリンピース」のはつらつコンビの定期コンサート。
東京音大出身のふたりが、先輩が始めた「押上文庫」で三日続けて
コンサートを企画した。とても楽しみだ。

12月の28日には、ベルギーからあのピアニストが来日して、
やまねさんとコンサート。プラス、ドイツから帰ってきた
あの人も参加して、豪華な年末コンサートが決定した。
今年はいろいろなことがあったけど、これで締められる。