長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

楽しすぎる毎日

2011-11-08 08:44:53 | Weblog
今日は立冬。すこし冬を感じる朝だ。
蕎麦を打つとき、最初に「水まわし」という作業をする。
温度が下がると、水がよけいに入っていく。この微妙な感覚に
「季節」を感じる。

昨日は塗師・巣山定一さんがやってきた。天真庵の器を
けっこう作ってもらったりしている。イスや玄関をつくって
くれた般若くんの仕事のパートナーでもあり、目につくもの
の中に、彼の仕事が目立つ。塗り、というのは一見滋味な作業だが、
これの良し悪しで、器が美人になっていくか、ブスになっていくかが
はっきりわかれるので、侮れない。失われた時間はもどってこないので、
やはり「美人に育つ器」を使いたいと自然に思う。

昨日は「漆のはけ」をつくる人がこられた。9代目になるそうだ。
昔から「花街」があるところに、多くいたそうだ。ので向島界隈
には多くいたらしい。女性の髪は命の母だ。
漆のはけは、女性の髪の毛をつかってつくる。しかも「若い女性の髪」
がいいらしい。昔は「かつら」の需要があったので、「花街」には、女性
の髪を集めてくるのをなりわいにした人があまたいたらしい。
時代の流れで、女性の髪集めが大陸にわたり、韓国や中国からの輸入
が増えているらしい。日本人よりも、細く、西へいけばいくほど細くなり、
質が落ちるらしい。そしてインドを過ぎたあたりで金髪になる、という
ことだ。髪もまた神の配剤かしら。漆、という文化は、日本の風土の中で
長い年月を経て生まれ育ってきたことを、確信した。

昨日、帰り際に、巣山師と酒を一杯(いっぱい?)飲んだ。彼も
蕎麦を打つ。そのせいか、酒は「ざる」だ。
三重の「早春」を飲みながら、談論風発。般若くんは、縁あって
うちによくきていたビオラ奏者のヨッシーと、人生の春を迎えた。
これから冬入りだけど、巣山さんも、早春のように、早く春がくれば
いい、そんな話をしながら、グビグビ飲んだので、気持ちよく酩酊していたら、
毎日これれる90歳になるじいちゃんが、お店にきて、「今日はじょうきげん
ですね」といわれた。正確には、昨日まで「上喜元」を飲み、今日は「早春」。
春夏秋冬、酒はうまい。感謝。

今日は「英語で蕎麦会」
明日は「クラシックコンサート」漆の最終日なので、明日は水曜だけど、
営業します。

金曜日が、お仕覆とねんど。
12日(土)が、「エリカ庵」夜が「二階で落語」(2000円・蕎麦と珈琲つき)
13日が「竹の会」
14日(月)が「易の勉強会」
15日が「書の会」
16日が「かっぽれ」
17日が「ダメから始める中国語」

マラソンみたいな日々だけど、楽しすぎる日々でもある。
がいいらしい。昔