長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

神保町

2011-11-11 08:42:40 | Weblog
昨日は、あいかたが風邪気味なので、マチを抜け出し
ムラにいくのを断念した。八広にある中華家シノワ(八広三丁目)で薬変りに紹興酒を
燗にしてもらい昼食。ここの中華は、なんとかの素みたいな化学調味料をいっさい
使ってなく、野菜にも神経が行き届いているので、食べている途中に、舌とか喉とかではなく、体の細胞が「うまい」と声をだす、そんなお店だ。こんなことを書くと、
ダメ中や書など、中華には一過言もつ連中に「連れていけ」といわれそうだ。でも
静かな住宅街にある小さな店なので、2人から4人くらいでいくのがちょうどいい店だ。天真庵をまっつぐ明治通りまでいき、渡ったら八広で、そこをまっつぐ歩くと、
梅鉢屋という老舗のお菓子やがあり、その先に古色蒼然とした八百屋がみえて
きたら、やおらその辺りの対面に、看板がでている。散歩しながらいくにちょうどいい。

その後、ひとりで神保町へ。
最近はネットで好きな本が買え、しかも「この本が好きな方はこんな本に
興味をもたれます」みたいな親切な押し売りなんかもされ、便利になったけど、
やはり本屋も、おいしい食べ物やも、「自分で探す」ほどおもしろいことはない。
あまりにも多く買いすぎて、近くの喫茶店で一服したら、たぶん腰をあげるのが
面倒になりそうなので、天真庵まで帰ってきて、珈琲を自分で入れ、3冊読んだ。
今日はうるさい店主がいないので「一時間たつので、追加オーダーを・・」
なんていわれなくてすむ。とてもいい時間。

その中の一冊、「菜根譚」という中国の古典を読んでいたら、いいことが
書いてあった。
「乱世には丸く生きよ」
天下泰平の時は、上にたつリーダーもしっかりしていて、国も安泰で、四角
く生きてもいい。
今みたいに、乱世の時代は、リーダーもガタガタになり、人心も乱れるので、
こころを柔軟にして、丸く生きていないといけない。そんな意味のことだろう。
融通無碍なこころが大事だということだ。書の会のとき、ウォーミングアップ
は、呼吸をととのえながら○☐△を書く。仙崖和尚も、そんな不思議な書を
残した。人間の根本は、何千年たっても変わらない、ということでもある。
変わらない根源的なもの「天真」を大事にしたいものだ。