長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

海の底から帰ってきた気分

2011-07-07 16:56:48 | Weblog
多摩の源流、こすげからかえってきた。
山梨県の不思議な村、「小菅」と書いて、「こすげ」。
ヤマメなどが泳ぐ清流があり、とにかく「緑」がいい。
うぐいす、や、「一筆啓上つかまつり、そうろう」と鳴く
ホオジロの声が聞こえる。今日はひさしぶりにオオルリを見た。
青い鳥で、しかも泣き声がいい。まさに幸せの「青い鳥」。

そこに「小杉の湯」という温泉がある。自然の緑を借景にした
露天風呂がいい。陶器でできた五右衛門風呂にじいちゃんが入って
、もぞもぞしていた。もちろん自然の温泉の賭け流しなので、底が
熱いわけではなさそうだけど・・・?とか、思いながら、じいちゃんの
横の五右衛門風呂に入ってみた。中にイスがおいてあり、看板に
「手足を出して入浴すれば、効果がよりあります」みたいなことが
書いてあった。そのじいちゃんは素直にその説明を読んで、足を五右衛門
風呂の外に出そうと試みていたわけだ。

温泉の説明には、「太古の昔、この界隈は海の底で、そこにたまったミネラル
などが含まれる温泉で、ぬるめの湯にゆっくり使っていると、えもいえあれぬ
気持ちになる」みたいな説明があった。なるほど、こんな説明を素直に聞いて
入ると、温泉の効果も何倍にもなるだろう。

「カラスの行水」ではないけど、あまり温泉にゆっくりつかることは少ない。
一汗かけば、汗がひかぬ間に、次に間、つまり休憩所にいって一杯始める。
体の硬くなったさっきのじいちゃんは、さっそくビールを飲みながら、畳で
横になっているではないか。
こちらも負けじ、と、地鶏のチーズ焼きをつまみに、地酒を燗にしてもらって
始める。都会の喧騒からはなれ、自然の中で裸になって、そのあとに飲む酒の
美味いこと、筆舌を超越している。3本あけた時には、太古の海底で眠って
いるアンコウか深海魚のような気分になった。




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