茨城県の筑波山の麓に「八郷」(やさと)という風光明媚な里山が美しい地がある。
今日はそこで「八豊祭」がある。「やーっほう」。
天真庵の珈琲用の石臼は、その地で作られたもので、そのご縁で「しげふじ」という蕎麦屋
を知り、月に一度は里山と、店の前で育っている「渡り舟」という原種で晩稲(おくて)の酒米の
田植えから収穫までの春夏秋冬の景色を酒肴に、同じ名前の日本酒を飲みながら、蕎麦を手繰る、
という究極の蕎麦の味わい方を発見してしまった。骨董病とは少し違うが、不二の病であり、
この病気にかかった人はみな幸せそうな顔をしているという点では、似た病気かもしれない。
しげふじには、極上の豆腐りがある。同じ作家の石臼で、毎朝大豆を挽き、下関のにがり
をきかせて、「手前豆腐」をつくっている。もちろん身土不二、八郷でつくられた国産の大豆。
味噌も豆腐も「やすさ」や「もうけ」に重きをおいた結果、ほとんどが外国産の大豆を使っている。
手がはやいのや、マメな男がモテル、というのが定説だが、晩稲(おくて)の男子にも、いいのが
いる。それを発見するのが「いい女」だ。本日の「八豊祭」を支援する若者は都会育ちが多いけど、
晩稲の稲にまけないくらい素直で、いい味の「男子」がいる。恵みの雨の一日に素敵な出会いがありますように!
本日は日曜日なので16時に閉店し、それから「蕎麦打ち教室」&「なんとなく蕎麦を喰う会」
蕎麦の蘊蓄を語る空気の読めない「そばおたく」は大嫌いだけど、粒々皆辛苦よろしく、蕎麦を
一生懸命こねる人たちは、大好きやし、応援したくなる。熱烈歓迎なのだ。天恩感謝。