鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第809回】 徹底的な準備

2013年03月19日 | 住宅コンサルタントとして
営業で最も大切なことは何か?

これは、最近読んだ本に書かれてありましたが、
答えは、「準備」だと思います。

私が営業をバリバリやっていたのは、8年前までですが、
お客様に採用していただくにあたって、特に大切だと思い、心がけていたのは、
事前の準備をとにかく徹底的にやっておくことでした。

当時、私がよくやっていた手法はこんな感じです。

まずは、ターゲットとなるお客様(=住宅会社様)の建設現場を徹底的に回り、
ターゲットとなる商品に関して、大工さんからいろんなことを教えてもらいます。

当時、ターゲットとなる商品は、室内建具にしているケースが多かったので、
現状採用メーカーについて、気に入っている部分やダメな部分、
担当者のレベルや品質、納期、納まりなどについて、徹底的にヒアリングするのです。

この現場訪問をして、現状採用メーカーのことを丸裸にした後でないと、
本丸である事務所の仕入れ担当者にクロージングをかけないようにしていました。

また、仕入れキーマンは、コスト的にメリットが無いと、
なかなか採用しにくいであろうとも思っていたので
コスト比較も徹底的に行いました。

具体的には、ライバルメーカーよりも自社が勝てる条件を徹底的に探すのです。

当時、私が勤めていた会社は、サッシがメインの会社だったので、
ドアよりも引き戸が非常に価格設定が安かったのです。
ゆえに、引き戸が中心の建物だと、価格の安さが訴求しやすいと思い、
そういう現場であらかじめ1棟見積を自社とライバル会社で拾い出し、
表をつくっておきました、

この情報収集や準備をした上で、攻略ストーリーを固めて仕入れキーマンに挑むのです。

「今日は、室内建具を当社に切り替えていただけないか、というお願いでおじゃましました・・・」

という感じで切り出すわけです。

「今、こんなことでお困りではありませんか?」
「そうなんだよ・・・。現場の職人さんたちからも、そういう声は上がっている」

「実は、ウチだとそういう点を全てクリアできますよ!」
「えっ、そうなの?」

「で、ちなみに価格でも、実質的には当社が掛け率をここまで対応させていただければ、
実質的に御社の仕入れ価格は変わりません。
これが、そのシュミレーションです」

「何とか一度、次の現場を私に任せていただけませんか?
それで、もし当社がお目にかなわなければ、二度と使って下さいとはお願いは致しません。
何とか一度、チャンスをいただけませんか?」

という感じで、まず最初の1棟を使っていただくのですが、
これは事前の準備が全てだったりします。
(もちろん、この話をする前に、仕入れキーマンと思いっきり仲良くなっておくことは言うまでもありません)

最初の1棟を採用していただいた際、納品前、納品中にとにかく現場に顔を出し、
大工さんが施工しやすいように徹底的にフォローするわけです。
その後、事務所に顔を出し、「大工さんもこうおっしゃってましたよ!」と報告を仕入れキーマンにしていました。

この最初の1棟の納材の際、どこまで時間をかけても、かけ過ぎるということはありません。
ここで、その後も採用していただけるかどうかが決まるのです。

採用していただけるかいただけないか?
その大半は、事前の準備で決まる。

皆さんは、事前準備がどの程度、出来ていますか?
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