飲食店がテレビに取り上げられ、
翌日から大行列ができるようになった。
ところが、そこで店主が勘違いしてしまい、
接客が悪くなったり、態度が上からになった途端、
これまでの常連さんの足が遠のき、
ブーム終了後と共に閑古鳥が鳴く。
こんな話を耳にしたことがあるかと思います。
先日、我が家の長男の車を購入するために、
中古車屋さん巡りをしました。
長男は警察学校に入っていますが、
学校卒業後にすぐ車が必要なのですね。
いざ購入するとなると、
車庫証明の問題やら、お金の支払やら、
いろいろと面倒なので、
一旦私が個人で購入し、
それを月々返済で返してもらうという形がベストかな、
と判断し、中古車屋さんに行きました。
私、中古車屋さんに行ったのは、
社会人一年目の北海道旭川の中古車屋さん以来。
今の中古車屋さん、店舗もキレイで、
展示車も非常に多いのからか、
とにかくどのお店もお客様で溢れていました。
そんな中、新店OPENイベントをやっていた、
ある大手の中古車販売店。
私たちの他にもたくさんのお客様が来場されていて、
その集客力に衝撃を受けておりました。
ただ、接客のオペレーションが雑なのと、
担当してくれた営業さんがコミュ力弱く、
マニュアル通りの受け答えで、
久しぶりにこういうレベルの接客を受けたのですね。
ある種、メチャ新鮮でした。
更に駆け引きも結構強くて、
「購入するのだったら、値引きもできます」
「もちろん、頑張りますよ」
「ただ、購入の意思を出していただかないと、
私も上司を説得できないので、
購入の意思を示してください」
っていう感じだったのです。
ただでさえ感じが良くないのに、
駆け引きまで強かったので、
このお店では絶対に買わない、
という決断は、即できました(笑)。
更に、
「当社で購入するか、購入しないか、
その答えをお電話していただけませんか?」
ということも依頼されました。
雑で、マニュアル通りな接客の上に、
電話までしてほしい、という依頼。
「買いません」ということすら、
連絡するのが嫌だったので、
電話をしておりません。
とまあ、とにかく商談をこなす、という感じで、
一組一組のお客様にしっかりと向き合わず、
こちらのニーズもくみ取らず、
ただ希望車種を聞かれ、
その車種を案内して、
一方的にその車種のおすすめポイントを言われる。
で、クロージングを即、かけてくる。
こんな雑な接客、ひと昔前の住宅業界のようですね。
新規集客がこのペースであり続けるのであれば、
この接客でも良いのかもしれませんが、
日本の人口は減り続けるのです。
ということは、来場数が減る前提で、
商売を組み立てる必要があるのです。
こんな接客をやっていたら、
「この店で買いたくない」
というお客様を量産していることになります。
こういう企業・お店は、業界の潮の流れが変わった瞬間に、
一気に苦戦し、そして退場となるでしょう。
一度、接点を持った方に好印象を持っていただくことが
商売の王道なのです。