鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3187回】 利益が残る体質

2019年09月21日 | 住宅コンサルタントとして

住宅会社さんのお手伝いをさせていただいていますと、

利益が残りやすい体質の会社と、

利益が工事進行中にドンドン減っていく会社に分かれます。

 

利益率が低い会社の大半は、自社の利益率が低い要因を

 

「自社の仕入れが高いから」

「自社の積算や工事担当者の能力が不足しているから」

 

という風に考えがちなのですが、

私個人的に思うのは、その考えが既にポイントがズレているということです。

 

利益率が下がる会社の大半は、細かな工夫が出来ないというか、

細かな改善すべき点に気がつかない会社が多いということです。

 

利益率低下という問題点を改善する上で

劇的に効果がある魔法があると思っていたり、

利益改善の特効薬があると思っていたりするのですが、

まずは自分たちの体質と考え方を変えないといけない、

という根本に気づけていないのですね。

(←だから、利益率が低い訳ですが・・・)

 

利益が残る体質の会社は、

愚直にやるべきことを徹底できるという体質があります。

 

そして小さな工夫を繰り返すことが出来、

一つのことを深く掘り下げることが得意、という体質でもあります。

 

例えば、昨日お伺いしていたクライアント様のケース。

 

敷地が軟弱地盤の場合、敷地内に鉄板を敷く必要がありますが、

その鉄板をどこに依頼すると安いか、ということを話し合っておりました。

 

通常の仮設屋業者さんに依頼すると、

お借りする枚数に加え、運賃も請求されますが、

別の基礎業者さんに依頼すると1枚いくらという単価のみ請求され、

運賃は請求されない、とのことで、

トータルでこれくらい、コストを落とせるということを皆で共有しておりました。

 

また物置を設置するのに、ブロック積みで良いのか、

それとも布基礎を打つ必要があるのかで金額が相当変わるので、

お客様に物置を指定していただくのを早くして、

ベースをどちらにするのかを間違えないようにしよう、

ということも共有しておられました。

 

このように小さなことを皆で共有し、ロスや無駄を無くすことで、

数千円から数万円の粗利改善が発生し、

これを繰り返すことで年間数千万から億単位で粗利益額が変わっていくのです。

 

利益率改善に最も大切なのは、自分たちの体質改善であると

個人的に痛感しております。

 

小さなことをコツコツと繰り返すことが、皆さんの会社は得意ですか?

 

凡事徹底が出来る体質ですか?


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