鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3210回】 問題解決よりも問題発見力が重要な時代

2019年10月14日 | 住宅コンサルタントとして

今、衝撃的な本を読んでいます。

 

たまたま日経新聞で取り上げられていたので、

アマゾンで購入したのですが、

まだ途中までしか読んでいないのにも関わらず、

大きな衝撃を受けまくっています。

 

その本のタイトルは、「ニュータイプの時代」。

著者は山口周氏です。

 

20世紀後半から21世紀の前半まで望ましいと思われてきた

モノの考え方や行動のパターンが急速に意味を失い、

これからの時代、何が価値があるのか、ということについて、

著者の考えが非常に分かりやすくまとめられています。

 

昭和30年代後半から平成の初期までは、日本には課題だらけで、

その課題を解決し、モノを作り出す力が価値あることでした。

 

しかしながら、モノが過剰になり、正解がコモディティ化していく現代、

しかもこれだけの情報化社会になると、

問題を解決するための情報には、価値があまりないのです。

 

住宅業界に置き換えてみれば、

ひどい欠陥住宅やビックリするくらい性能地の低い住宅しか

供給できないような会社が多々、存在していた時代には、

問題解決(=性能と品質の良い家を提供する)は価値があったのです。

 

しかしながら、ひどい家しか建てられない会社が、

ほぼ淘汰された(まだ完璧に淘汰されていませんが)時代となっては、

 

「これだけ性能の良い家を当社では、こういう方法で実現します」

 

という解決方法の価値はドンドン下がっている、ということなのですね。

 

では、これからの時代、何が重要か?

 

著者によれば、「問題を発見し、提案する」という行為が重要だということなのです。

 

私の説明が分かりにくいので、ピンと来ない方もいるかと思いますが、

私自身は猛烈に共感してしまいました。

 

 

世の中が情報面・物質面で豊かになったことで、

困っていることや不便なことは急速に減少しています。

 

だからこそ、お客様に提案すべきことは、

 

「おそらく、今後こういうことが問題になっていくでしょう」

 

と未来を予測した上で、

 

「こういう暮らし方ができる家が重要ではないですか?」

「こういう工夫こそ、あなたが快適に暮らす上で必要ではないですか?」

 

という、問題を発見し、提案する力が重要になってくるでしょう。

 

市場において価値あるものが急速に変わっていく時代。

ここに適応していかなければ、お客様の支持が得られないのです。


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