鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1302回】 衰退する経営者に共通する考え方 その1

2014年07月25日 | 住宅コンサルタントとして
社会人になってから、ずっと住宅業界に携わらせていただいております。

18年、この業界を見てきて思うのは2点あります。

1つは、エンドユーザーが家、更には住宅会社に求めるものが変わってきているということ。
そして2つめは、最終的な商品供給者である住宅会社さんに商材を販売している
建築資材販売会社の必要性が変わっているということです。

エンドユーザーが求めるものには順番があります。
その順番は「基本価値」→「付加価値」→「情緒価値」となっていくのですが、
業界が成熟していくと、同業他社も勉強してレベルがあがっているので、
基本的な商品で大差はなくなってきます。


住宅業界で言うと、基本価値は「良い家」ということです。
地震に強く、夏も冬も快適に過ごせるという家のことです。

一般のエンドユーザーさんから見て、
この部分での差を理解することが難しくなっているのです。
高性能グラスウールを使おうが、ウレタン断熱を採用しようが、
セルロースファイバー、外断熱、みんなあったかいんでしょ、みたいな・・・。

だから今の時代、付加価値訴求を最低でも住宅会社はやっていかなくてはなりません。

付加価値とは、「スタッフさんの感じが良い」「あそこに行くととても良い気分になれる」
「落ち着いてゆっくり打ち合わせできるスペースがある」というような、
プラスアルファの価値のことです。

ここが最低でも必要なのにも関わらず、
未だに商品の性能アップやコストダウンのことしか考えられないと、
お客様は寄ってきてくれません。

パッと見、商品はどこも良く見えるとなった場合、
皆さんなら、どの部分を見て最終的に買うお店を決めますか?

おそらく、スタッフさんやお店全体の雰囲気ではありませんか?

だからこそ、スタッフの人間性を高め、店舗やモデルハウスのしつらえを上げ、
名刺やパンフレット、封筒やのぼりなど、
お客様にお渡しするモノのクオリティーをあげなくてはならないのです。

こうした部分の重要性を理解出来ない経営者が経営する住宅会社・工務店の業績は
驚くほど悪化してきているのです。

時代の流れに適応出来ない会社は、市場から退場の処分を受ける運命が待っているのです。

皆さんの会社は、大丈夫ですよね?

建築資材販売店さんの話は、また別の機会に・・・。
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