鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1786回】 しくみを料理店から学ぶ

2015年11月21日 | 住宅コンサルタントとして
本当にありがたいことですが、
住宅事業をほぼゼロから立ち上げるお手伝いをさせていただいたクライアント様は
どこも皆、業績が順調、というか順調過ぎるくらい順調です。

建設業の発想ではダメ。
思いっきりサービス業の発想で、
おもてなし力とセンスを磨いていただいているクライアント様は、
地域のお客様に選ばれておられます。

まだまだ棟数が少なく、お客様数も少ない頃は、
着工や上棟の際、全スタッフが立ち会ったり、
お引き渡しの際、感動的なことが出来たり、
更には感謝祭ではお客様がビックリするくらいのおもてなしが可能なのです。

ところが1拠点30棟を超え、スタッフの数も増えてくると、
これまで出来ていたおもてなしを継続することが難しくなります。

これまで1つのことを1人のスタッフがじっくり対応したり、
1組のお客様にチーム全員で対応、おもてなしできていたのが、
物理的に難しくなってくるのです。

感謝祭に全OB様をお呼びし、社員さん全員でおもてなしが出来たのが、
物理的に無理になってしまうのです。

この時に、会社として、トップとしてどう考えるのかが、
実はいろんなクライアント様でぶち当たっている問題だったりします。

全てのことに全力で対応できることが理想ですが、
それが物理的に無理になることが、会社の成長と共に出てくるのです。

また1人だと100%になるものも4人、5人でやると80%くらいになってしまう。
しかもスタッフを育てながら、質の高いモノを提供していかなくてはならない・・・。

こういう時に重要なのが、一流の料理店のオーナー兼料理長の発想なのです。

全ての料理を自分がすることは物理的に不可能。
なので下ごしらえや掃除、洗い物、配膳など、スタッフの能力に合わせて任せる。
そして肝心なポイント、例えば出汁の味や最後の味付け、
メイン料理の盛り付け、更には最後のお客様への挨拶、お見送りなど、
自分しかできないことを自分がやる。

自分一人でやり切るよりは質が若干落ちますが、
質を出来る限り落とさずに、スタッフに場数を踏ませて成長する環境をつくる。

こういう発想が、キラリと光る企業を目指していて、
しかも今、伸びている企業のトップには必要なのです。

そういうのを学ぶために、
トップは一流店に定期的に通わなくてはなりません。
そこでただのお客様となり、食べて満足するのではなく、
いろんなことを見て感じて、吸収しなくてはならないのです。

いろんなところから学ぶ感性の高さを持ちたいものですね。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【第1785回】 外国から... | トップ | 【第1787回】 本から学... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

住宅コンサルタントとして」カテゴリの最新記事