鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第4062回】 地方の旅館はかなりの数、滅びる運命

2022年02月12日 | 住宅コンサルタントとして

現在、ある地方の調査に来ています。

 

その地域で、いろいろと調査をし、

宿泊は地域を代表する老舗日本旅館にしました。

 

ネットのクチコミでは料理の評判が非常に高く、

ちょっと期待しすぎでお伺いしたかもしれません。

 

宿について、部屋に案内していただいて、

まず感じたことをまとめます。

 

・部屋の断熱性能が低すぎて、頭が熱く、足元ひんやり

・コンセントが圧倒的に少ないので充電に一苦労

・料理が評判とのことだったが、

近年の和食のレベルUPについていけていない

・接客も古くさかった

・部屋、料理のグレードに対し、料金があっていない

(料理が本当にイマイチだった)

 

建物の老朽化に加え、

外に出て料理や接客を学んでいないのでは、

と感じました。

 

更には世の中の変化、

エンドユーザーのライフスタイルの変化などにも、

ついていくことができていないのでは、と感じます。

 

今の時代、コンセントは泊まる人数×3か所は、

ベッド周りやテーブル周辺に必要です。

(理想を言うと4か所以上)

 

ところが、コンセント数が全く不足しているのです。

 

新しいビジネスホテルの場合、

デスク周辺とベッド周辺に、多々コンセントがあったり、

場合によってはUSBのコネクトがあったりと、

デバイスを複数、持っている現代人に合った設備が

整っていたりするのですが・・・。

 

また、旅館業でも、

私がちょっと親しくさせていただいている、

とあるオーベルジュの後継者の方なんて、

私以上に時間を見つけては食べ歩いていたり、

いろんな旅館やホテルに宿泊されまくっています。

 

そこで学んだことを自分のオーベルジュに見事に落とし込まれ、

最高の空間や最高のおもてなしを実現されています。

 

ところが、体質が古い宿のオーナーの場合、

自分の地域から外には出ず、

地域内部の中での発想になりがちで、

結果として、地域の高齢化と共に、

消費者の変化についていけなくなるのです。

 

そして日本各地の日本旅館の大半が、

上記の条件に当てはまるような気がしているのです。

 

であったとしたら、大半の日本旅館は、

これからのメイン顧客である30代40代に支持されず、

この先10年前後で大半が淘汰されるのでは、

と個人的に思っています。

 

顧客の返還に適応できないお店は、

どんな業種であれ、滅びる運命なのです。

 

住宅会社もそうならないよう、

常に顧客の変化に適応していきたいですね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする