今回は久しぶりの「趣味の原点をふりかえる」ネタから。
昨日高志国太郎さんのブログでMODEMOの鉄道模型のことが取り上げられていて、興味深く拝見しました。
私のNゲージ考古学「MODEMOの鉄道模型・プラモデル」
そこで当ブログでもMODEMOの思い出で一席書いてみようと思いますw
「長谷川製作所」というメーカーの模型はわたし的には昔から飛行機や艦船のモデルのイメージが強いメーカーだったのですが、これが意外な形でわたしの鉄道模型ライフの再開に大きく影響したメーカーとして記憶に残る事になるとは、今思い返しても不思議な感じがします。
15年前、それまで20年近く中断していた鉄道模型の趣味を再開するきっかけのひとつがこのメーカーのモデルでしたから。
ある時、ドライブの折に半ば気まぐれで立ち寄った鉄道模型の専門店。
最初のうちは店内の品ぞろえを眺めていてKATOやTOMIXなどの老舗メーカーのラインナップに20年間のNゲージの進化に感慨を禁じ得ませんでした。
ですが、それらの車輛の多くは20M級車両の長編成が似合いそうなものばかり。その頃からお座敷運転よりも「小さくてもシーナリィのあるレイアウトを」と思っていたわたしには手に余りそうな感じがしていました(そこのショップの雄大極まりないレイアウトを見せつけられれば猶更ですw)
最初「これはまだ手が出ないなあ」とか思いながらショーケースを眺めていたのですが、そうしたら目に入ったのが「路面電車や小型車両が並べられた」一角でした。
そこには東京都電をはじめ、各地のカラフルな路面電車が置かれていたのですが、中でもわたしの目を惹いたのが東急300や江ノ電1000などの軽快車。それも中断前の頃にはお目に掛かれなかった「2車体の連接車」でした。
他の編成物と異なり、2連でも様になる構成と見るからに急カーブに強そうな構造は「これなら私でも行けるかも」と思わせるものがありました。そのうちの1両を店頭で試走させてもらったのですが、昔からは想像もできないくらいにスローがよく効くスムーズな走りをして見せたのに二度驚かされました。
趣味の中断前のNゲージはラピッドスタートは当たり前、低速ではまるで使い物にならずわたしのイメージするデンシャの走りとは程遠い質感でしたから。
それがあの頃とは比べ物にならないスムーズな走りをこんな小さな路面電車で実現して見せているのですから、驚いたのも無理はありませんw
メーカーを見るとKATOでもTOMIXでもない「MODEMO」という聞いた事もない名前が躍っています。
初めて聞く名前のメーカーでしたが新参者のメーカーの製品でこれだけの走りができるならもう一度Nゲージのレイアウトに挑戦してみてもいい様な気持ちになって来たのです。
さっそく江ノ電をひと編成買い、当時最小の径だったユニトラック216Rのエンドレスと共に持ち帰りました。
小径カーブでも江ノ電の走りはスムーズそのもの。
これが趣味の再開でレイアウト製作に挑む大きなきっかけとなったのは間違いありません。
ですから最初のレイアウトは「MODEMOの小型車両を中心に走らせる」事を目的にした物になりましたし、そこを起点として「路面電車と並走する幹線」という発想で徐々に拡張していく流れに広がって現在に至る訳です。
おそらくMODEMOとの出会いがなければこの趣味の再開自体が幻になっていたかもしれません。
その「MODEMO」がプラモデルの長谷川の別名だと知ったのは少し後になってから。あまりのイメージの違いにこれまたびっくりしたものですが、飛行機や艦船のモデルで実績のあるメーカーゆえか鉄道模型でも決して手を抜いていない作りなのには舌を巻きました。
なので趣味の再開以来最初の2年くらいまでは「新車の大半がMODEMOの電車ばかり」だった時期があります。
後に20M級編成がメインになった後でも「C51が似合うダブルルーフの客車たち」とか「小田急のあさぎり号」などでちょくちょくお世話になるメーカーとなります。HOのジャンルですら他社がなかなかモデル化しない「箱根登山鉄道」で斬り込んできたりしてその独特な着眼点には驚かされます。
流石に今では新車を買う事は少なくなりましたが「MODEMOの新車」と聞くと「今度は何で驚かせてくれるのか」と淡い期待を抱かせてくれるメーカーでもあります。
書き忘れましたが、わたしとMODEMOの出会いを作るきっかけとなった模型屋さんはそれ以来、現在までわたしのホビーライフにはなくてはならない付き合いを続けております。