光山鉄道管理局・アーカイブス

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フライッシュマンとTOMIX・小型蒸気を比べてみる

2012-03-14 06:58:49 | 車両・蒸気機関車

 2月に入線したフライッシュマンのDB98型。
 レイアウトの臨港線開業の暁には主力機のひとつとなりそうなロコですがここで久しぶりにTOMIXのKSKタイプを引っ張り出してきましたので比較してみたいと思います。

 2機を並べてみて、外見上まず目につくのは98の異様なほどのコンパクトさです。
 KSKの方がややオーバースケールという条件もあるのですが、98の方は恐らく正調スケールで作られているのだと思われます。
 実際、ドイツ型やアメリカ型ですらこのサイズのロコはオーバースケール気味の事が多いので直ちにKSKの失点にはならないと思いますがそれにしても98は小さく感じます。

 しかも98はD型で動輪径もはるかに小さいので尚更凄さが際立ちます。

 それを端的に感じるのがロッド周りです。
 この小さいスペースでよくもまあこれだけロッドを組み込めたものです。しかもこれが実際に動くと言うのですから。
 週刊SL~のBタンクの煽り文句に「ロッドが動く本格派」とあるのですがフライッシュマンの場合、「ロッドが動く位は当たり前。どこまで組み込めるのかだ」と挑発している様です。

 これに比べるとKSKはもとよりトレーラー仕様のKATOチビロコも分が悪い。
 なんだか「ロッドを動かすので精一杯」といった感じすらします。

 走行性も文句なく98に軍配が上がります。
 このサイズでこれほどスローが効くロコにはこれまで出会った事がありません(ギア比の関係でしょうか、逆に高速走行は苦手というか不可能に近いです)
 加減速の滑らかさも合格点。
 カーブで不利なD型ですが第2・第3動輪のフランジを小さくすることでミニカーブにもしっかり対応し直線部との走行性のギャップをあまり感じません。

 これは想像ですが98の場合本体のとは別に車体そのものがダイキャスト製なのでサイズの割に重くなっている事が寄与している感じがします。
 日本型ではウェイトにプラ車体を被せるタイプが主流ですがかつてのトミカや超合金の表現能力の高さを考えるとそろそろNの小型機でもダイキャスト車体を検討する時期かもしれません。


 KSKは年式の関係もありますがとにかく全てに大雑把な走りです。特にミニカーブではかなりの勢いを付けないと回り切りません。
 スロー走行とか滑らかな走りは期待しない方が良いのではないでしょうか(KSKは2両在籍していますがどちらも同じ傾向でした。何でもこの機種は走らないものもかなりあるとの事なのでこれ以上の走行性を持つ物は少ないかもしれません)

 全体としてかなりKSKには辛い比較となりましたがこのサイズの小型蒸気は欧米ではそれだけでひとつのジャンルを成している位なので(同一機種の競作が70年代初頭に既に起こっていました。それも複数の機種でです)それに揉まれてきたフライッシュマンが強いのはむしろ当然かもしれません。
 日本では実質KSKとその改良型の河合B6位しかなかったので「小型機はこんなものか」で済まされて来た側面もあると思います。

 ですが、今出ている「週刊SL~」の売れ行きの動向によっては小レイアウトに対応する小型蒸気のニーズが高まるかも知れず、そうなるとこのジャンルも面白くなるかもしれません。  

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