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光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

ジオコレのビル群を増備する(笑)

2023-07-25 05:19:44 | ストラクチャー
 先日秋葉で入手した中古モデルから。

 物はトミーテックの建物コレクションから「角地のビル」行きつけのショップで330円で入手しました。
 実を言いますと同じビルはすでに購入しているのですが中層階を継ぎ足して4階建てを7階にできるなという腹積もりからです。
 実際に継ぎ足してみるとなかなか見栄えがしますが、最近のビル街を見ると地価の関係からなのか角地のビルが高層化される傾向があるのでこれでもまだ足りないかもしれません。

 その意味で言うと吊るしの状態の4階だとせいぜいが郊外か田舎の駅前が似合う感じもします。

 ちなみにこれを実行すると1階部分だけが余ってしまいますが、これはこれで纏まったデザインにはなっているのでショールームか喫茶店か何かに転用できそうです。

 で、同時購入は以前ジオコレで「再開発ビル」として売られていた「専門学校・貸しスタジオ」こちらも中古(新古?)品でそこそこ安価でした。


 こちらも都会特有の「狭い敷地に建てられたペンシルビル」の様相でこれまた都会的ではあります。
 今回のアイテムの売りは実は建物そのものではなくパッケージに印刷された「屋内プール」の意匠。
 これが出た当時はなかなか面白いアイデアと思いましたし、実際それを目当てに買ったのですが。

 いざ実際に組み込んでみるとビルの天窓がクリアパーツでないので上から覗いてもまるで意味がない。
 正面の窓は開口しているもののこれでもまだ窓が小さくて中を覗く所まで行かなかったのがなんともです汗

 あとは110円で売られていた「ライケンとターフ、樹木の詰め合わせ」
 マテリアルとしてみるならこれは結構な拾い物です。最近はご多分に漏れずこの手のアイテムも価格高騰が響いていますから。

 やっぱり鵜目鷹の眼でジャンク狙いするなら、秋葉という場所は楽しいところではあります。

TOMIXの商業ビル

2023-07-08 05:36:07 | ストラクチャー
 先日オープンした中古ショップのセールではわたし的に拾い物のアイテムをいくつか拾う事ができ(これまたわたし的に)満足度が高かったです。
 これまで入手したアイテムに共通する特徴は「1980年代気分」というワード。

 KATO TOMIXに加え、エンドウやしなのマイクロ、エーダイなどの新規参入メーカーが加わり一番勢いに乗っていた頃のNゲージアイテムが次々に入手できたのですから並べてみると気分はすっかり1980年代(実はこの時期はわたしにとって趣味の中断直前のタイミングだったので「買わなかったり買えなかったりしたアイテム」がやたらと多いのです)

 今回紹介するのはストラクチャーの方面から1980年代を象徴するアイテムです。
 物はTOMIXの「商業ビルキット」

 これらのビルは現在は完成品としてTOMIXから出ているのですが、それだけに塗装をはじめとする加工には手間がかかる(ついでに色調がポップ過ぎて使いづらい)のでオリジナルのキットの存在意義は今でも高いと思います。
 店頭で開封した範囲では全く手つかずのクリーム状態(箱だけはくたびれていましたが)

 さて、このキットのどこが1980年代なのかと言いますとそれは「看板シール」

 御覧の通り「ベータマックス」「ウォークマン」旧ロゴの「ロッテリア」など見るからに1980年代風俗の象徴みたいな素材が並んでいます。
 (ベータマックスこそなかったものの当時私の故郷では「三菱マイコンビデオ」の大看板がマンションの屋上を飾っていましたw)
 さすがに現代風景のうちのレイアウトにそのまま使うのはどうかと思いますが、懐かしいことは懐かしいです。

 それに関連してこのキットのもう一つのメリットは「看板パーツがしっかりしている事」
 ジオコレのそれよりも大ぶりなうえに強度もあるのでわたしもよく使っていたのがこの看板類でした。図案はオリジナルにするにしてもこれだけ取っておく価値は十分にあります。

今年後半のストラクチャーから

2023-06-27 05:31:13 | ストラクチャー

 トレインフェスタ絡みのはなしがこの期に及んでまだ続いているのですがご勘弁を(汗)
 前にも紹介しましたが今回のフェスタではトミーテックの展示が昨年の倍くらいのスペースで広げられており、わたしのお目当てだったSL銀河のC58なんかが展示されていましたが、ストラクチャーでも個人的に注目していたアイテムがいくつか出ています。

 個人的な注目株が、新規に作成された「コンビニエンスストア」
 定番の「セブンイレブン」のほか北海道(と茨城、埼玉)に展開する「セイコーマート」の2種類ですが、今回の製品は既存の総合ビルなどの1階部分と差し替えて使えるサイズと構造になっている点に注目しています。
 つまり、既存のレイアウトにそれらのビルが組み込まれていれば簡単に「1階のリニューアルができる」事になるという(笑)

 それで思い出したのですが、うちの故郷なんかで特に顕著な傾向として最近のビジネスホテルは新築されるとかなりの確率で「1階にコンビニが組み込まれている」事が多いのです。
 その伝で言うならTOMIXでも総合ビルサイズのホテルでも出してくれれば今回のコンビニとの組み合わせが結構楽しい感じもします(大体この手のホテルはターミナル駅の駅前に集中していますから)まあ、製品化が待てないユーザーならホテル本体をスクラッチしてもいい訳ですがw
 なお、細かな点ですがセブンイレブンとセイコーマートは単なる色替えでなく、造形も微妙に変えている(ことによると同一個体の表裏かもしれませんが)のが嬉しい点です。

 旧製品になる(?)コンビニの方ですが、これはこれで非常に出来がいいアイテムなので今回の新製品と二本立てで続けてほしいと思います。

 後、フェスタには出展されていませんでしたがGMが製品化を予告した「コメダ珈琲店」も注目アイテムです。
 サイズがどれくらいなのかピンときませんが、こちらの店も最近地方都市でも複数見かける様になっている店舗だけに現代の風景の創生には不可欠なアイテムと言えます。

 今年の後半は新車はもちろんですが、この手の「実在系ストラクチャー」のリリースが加速していてお財布には優しくない季節になりそうですね(大汗)

 もう少しお気楽なノリのアイテムというとTOMIXの「ペーパーストラクチャーのビル」なんかがありました。最初は学研が昔出していたペーパーキットの様なものかと思っていたのですが、実は「車両用のクリアケース」を芯材に使い高層ビルや横長の建造物にしてしまうというアイデア商品。この種の車両ケースを余らせているユーザーも多そうですから面白いアイテムではあります。
 (因みにわたしはこれらのケースを「筆箱」や「カード入れ」に使っていますがw)

 リアルなレイアウトではロウレリーフ的な背景位にしか使えないと思いますが、お座敷運転のシーナリィとしての雰囲気づくりには結構威力を発揮しそうに思います。

 ただ、お値段(予価)がもう少し安くならない物かと汗

今月の「TEZMO SYNDOROME」と「学研のペーパーストラクチャー」

2023-04-02 05:07:54 | ストラクチャー
先月更新されたWEBマンガの「TEZMO SYNDOROME」ネタから。

 このあいだ、このマンガで「みにちゅあーとや東京ジオラマファクトリーのペーパーストラクチャーキット」を取り上げていて当ブログでもそれをネタに一席書かせて頂いた事があるのですが、その時のコメントの中に「学研のペーパーストラクチャーキットが出ていないのはなぜだろう」と言った意味のものがありました。

 その時はわたしも返信で「事によると作者も気づかなかったのではないか」とか作者に失礼な内容の返信をしてしまっていたのですが、今月のマンガでその「学研ペーパーストラクチャー」が取り上げられていて驚くと同時にとても恥ずかしい思いであります(大汗)

 ふとしたきっかけで学生時代の先輩から学研のストラクチャーキットを譲り受けた主人公の風奈が未組み立てのキットを手にしながらこれをどうしようか悩むのが6ページにわたって展開するというのが今回のストーリー。

 本編でも書かれていますが、Nゲージストラクチャーの黎明期にGM/TOMIXなどのプラ製ストラクチャーとは別にペーパー製の組み立てキットとしてリリースされていたのが「学研の一般建物シリーズ」でした。
 当時エーダイナインを吸収しローカル駅関連の建物類はシステム化されたプラ完成品を出していた学研でしたが、流石にオリジナルの一般建物までプラで出す余裕がなかったのか(あるいは一般建造物のニーズを読み切れなかったのか)ペーパー製の印刷済みキットという意表をついた形で出されたものです。
 (当時は学研のほか、さくら工房というメーカーもペーパーストラクチャーをリリースしていたのですが生憎実物を手にする機会がありませんでした)

 これらは一般へのばら売りと共に基本セットのおまけとしても封入されていた記憶がありますが、店頭で見かけた期間は短いものでわたし自身かつて入手していながら趣味の再開以降はすっかり忘れていた存在でした。
 ごく最近になってその事を思い出し、1,2軒製作してレイアウトにこっそり組み込んでいますw

 このキットの身上は何といってもその手軽さ。当時の値付けで建物2軒が300円内外というのはGMやTOMIXの半額以下。組み立て工程も基本的に箱を組み立てれば塗装やディテーリングの手間もかからず簡単に街並みを作る事ができました。
 売る側にしても学習雑誌の付録でも出すような手軽さで種類を簡単に増やせるのでメリットはそれなりにあった様な気がします。

 トータルで10種類、20タイプ近くの建物が出ていたと思いますが、GMやTOMIXのプラ製品が(おそらく金型設計の煩雑さから?)建物の基本形を共通化させ、ディテールでバリエーションを出す形だったのに対し学研のそれは建物の形状自体のバリエーションを広げる形でラインナップを増やしたため意外にメリハリのある街並みになったのではないかと思います(特に住宅や角地の建造物に顕著)

 屋根板などで凹凸を付け、マッハ模型のストラクチャーペーパー風の処理を施したパーツもありますし、ビルの窓がきちんと抜けていてユーザーレベルで窓ガラスを付けるなどの工夫の余地を残している辺りは玩具というよりも模型屋さん的な配慮で今見直すと結構侮れません。

 ですが、惜しいのはそこまで工夫していながら妙に艶っぽい紙質と幾分マンガ的な処理の印刷が少なからず安っぽさを感じさせる点で安さと手軽さの割に話題に上る事も少ないままひっそりと消えてしまった印象もあります。

 上記の様にわたしも最近になって製作してみたのですが、最近の様に多くのメーカーから一般建物のストラクチャーが数多く出ている今だと「数多くある店やビルのバリエーション」として混ぜ込むと意外によく溶け込んでくれるモデルと感じました。
 流石にどアップで見ると粗も感じますが、少し離れて街並みとして眺めるとそれも気になりません。

 まあ、今更この形式で出し直してもメリットは薄いとは思いますが、もし手持ちのキットをレイアウトビルダーの方がお持ちなら、試しにちょこっとレイアウトに組み込んでみても面白い気はします。

東京ジオラマファクトリーの雑居ビルC を作る・その3

2023-03-08 05:07:42 | ストラクチャー
 先日製作したTDFの雑居ビルのはなしその3

 大体の擬装が済み、雑居ビルも形になりました。
 これまで製作途中の写真しか出していなかった(汗)のでビルの全体像が分かりにくかったと思いますが出来上がると概ねこういう感じのビルが立ち上がります。

 この手のビルが似合うというとやっぱり繁華街でしょう。それも4扉の通勤電車が行き交う様な駅前ターミナルの前(大都市部であればそれよりも小さな駅前でも十分似合います)にはぴったりではないでしょうか。

 何とか形になった雑居ビルですが、実を言いますとこれを製作したのにはもう一つ目論みがありました。
 手持ちのモジュールのターミナル駅の駅前繁華街に建っていたビルの一軒がかなりくたびれてきたので(それ以前に出来が相当に杜撰なのですが汗)ベースの大きさが近い今回の雑居ビルと差し替えようかと考えたのです。

 ですがここでネックになるのが元のビルがLED照明内蔵を前提にしていたこと。
 みにちゅあーとなどもそうなのですが、ペーパー系ストラクチャーキットで照明組み込みの配慮がされているものは意外に少ない(というか殆どない)のです。

 なので今回の製作では予めベースやサイドの壁面にLEDの配線を入れるための開口部を開けて対応しました。

 こうして室内灯を灯すとまさに「駅前の行燈」の雰囲気が全開です(笑)
 但し、今回は発熱量の少ないLEDを使っていますが、白熱灯などを照明に使うと引火のリスクがあるかもしれませんので注意は必要でしょう。

 最近は看板の形態の変化から繁華街でもかつての様な派手な(それでいて細密に作るのが大変な)ネオンサイン系は姿を消し、こうした行燈系(あるいはライトアップ系)が主流となっていますが室内灯だけで華やかな雰囲気が出せるという点で作る方にとってはありがたいはなしですw

 さて、本来ならこの製作記もここで終わる筈だったのですが、先日のとあるイレギュラーな出来事により、このビルにもう少し手を加える仕儀となりました。
 その件については次の機会に。

東京ジオラマファクトリーの雑居ビルC を作る・その2

2023-03-04 05:00:17 | ストラクチャー
 先日紹介のTDF雑居ビルの工作その2

 ビル系の他のペーパーキットと同様にこちらも壁面の貼り合わせからスタート。
 ガラス面のパーツもかなり繊細ですが右サイドの出入り口部分の手すりや支柱もかなり細かいパーツ(しかもペーパー製なので力に入れ加減を間違うとすぐに歪んでしまう)で神経を使います。

 実際、支柱系を中心に貼り合わせは前回よりも杜撰になってしまいましたが、これは専らわたしの不器用のせいであり説明書を読み合わせながら慎重にやればこの写真よりもかっちり仕上がると思います。

 このビルの特徴である壁面看板は「説明書に印刷されたシートを切り抜いて貼り付ける」形式。
 テナントも1階の飲み屋をはじめ、不動産屋、美容院、英会話教室、占いの館といかにも今どきのビルのテナントらしいのが嬉しい。

 ・・・のはいいのですがこれではメーカーが考えた組み合わせしかできないのが弱点(各階の数字まで印刷されているので入れ替えが効かない)です。
 できればテナントにもう数種類バリエーションがあればユーザーの使い勝手も良かったのではないでしょうか。

 1階の飲み屋周りについては幟やパネル看板、暖簾なども充実しているのでかなりの細密感を演出できます。

東京ジオラマファクトリーの雑居ビルC・その1

2023-02-28 05:52:32 | ストラクチャー
 先日、マンションCを完成させた東京ジオラマファクトリーのペーパーキットストラクチャーの制作記第二弾から。

 以前から電車での帰省の際に沿線の風景を眺めていて気になっていた駅前のビル。

 それらのビルの特徴は全面がガラス張りで各フロアの窓が全面フィルム看板で覆われた独特の構造にあります。見た目もかなり華やかで現代の盛り場の雰囲気を演出するには欠かせない建物ではないでしょうか。

 当時のわたしはこの手のビルを「駅前の行燈(あんどん)」と勝手に呼んでいたのですが、こうしたビルは昭和の頃にはなかった形式の建物でこれがあると「ああ、平成の風景だな」と感じ入った物でした。

 こうしたビルは最初は大都市圏の辺縁部などでしか見ないものでしたが、最近は故郷や現住地、あるいはそこに隣接した地方都市の駅前なんかでも徐々に見かける様になりかなりポピュラーな存在になったといえます。

 従来この手の建物をレイアウトで再現しようと思ったら自作しかないのが現状でしたが、最近になって東京ジオラマファクトリーがペーパーキットでリリースしてくれたのはわたし的にも朗報でした。

 前回のマンションと同様、レイアウトに組み込みたくなる建物の最右翼の一つでもあり、早速飛びついたのはいうまでもありません(笑)

 実際の製作プロセスについては次回以降に。

東京ジオラマファクトリーのマンションを作る・その5

2023-02-21 05:14:49 | ストラクチャー

 東京ジオラマファクトリーのマンションCの製作記、今回がラストです。

 完成したマンションの存在感は抜群で白亜の壁面と合わせて清潔感すら感じさせる仕上がりです。

 早速レイアウトの丘陵の空きスペースに仮配置してみましたが、まるで何年も前からそこに建っていた様に錯覚させるほどリアリティのある存在感を見せました。
 派手過ぎず、地味過ぎずのバランス感覚に優れた外観なのが物を言っているのかもしれません。

 東京ジオラマファクトリーのキット全般に感じる事ですがストラクチャーとしての細密度はみにちゅあーとに準じるものの、サイズが大きな建物が多く(それでいて決して大きすぎない)題材自体も時代設定がやや新しめで、みにちゅあーとと被らないものが多いのでこのメーカーの存在意義は大きいと思います。

 個々のキットが高価なのは他社と同様なのですが、数は少なくてもピンポイントで建物自体の存在感を示す様な使い方をすればみにちゅあーと同様に小レイアウトやヴィネットでも大いに役立つモデルではないかと思います。

東京ジオラマファクトリーのマンションを作る・その4

2023-02-12 05:54:56 | ストラクチャー
 東京ジオラマファクトリーのマンション工作。4回目です。

 ビルの形が整ったところで最もマンションらしさを表現しているベランダ、テラス部分の工作に移ります。
 (その前に右サイドの出窓を取り付ける工程がありますが、パーツの合いが良いので、かっちり感のある仕上がりと合わせてこれまた楽しい工程ではあります)

 工作を始めてから気づいたのですが、このマンションのベランダはやや斜めに床板を貼り合わせ「ベランダが前上がり」に造形されています。
 物干し台にも使うテラスだったらベランダの床面は平面になっているのが普通なのですが、この構造はマンションというよりもホテルに似合う様な造形にも見えます。

 三角形の各室の仕切りを壁面に差し込み、やや斜めに床板を接着、さらに予め手すりを接着した外壁を貼り付け、マンションの外装は完成。

 併せて屋上の手すりを接着、背面のガレージへの出入り口などの扉を付けると説明書にある工程は完了。

 完成するまで寝る前のひと時を使って大体5日くらいで完成です。

 工作期間はみにちゅあーとのビルよりも長いですが、建物が大きいのと壁面の意匠が凝っているので大体妥当な線ではないでしょうか。


 ストラクチャー全般の感想および実際にシーナリィに組み込んで観た時の印象については次回以降にでも。

東京ジオラマファクトリーのマンションを作る・その3

2023-02-08 05:44:09 | ストラクチャー
 先日来紹介している東京ジオラマファクトリーのマンションCの工作ネタから3回目です。

 このマンションが既製品モデルと異なる特徴は向かって右サイドが斜めにカットされた独特の形状。
 一般にこういう構造の建造物は、専ら日照権の問題などで隣接地や道路を挟んだ向かい側に陽が当たる様に壁面を斜めにカットしているものですが、それとは別にデザイン上の特徴づけとか間取りの設定の関係であえてこうした形にする場合もあると思います。

 このマンションの場合、2階の右端の部屋の窓割りが異なる事や3階の部屋割りが中途半端になってしまう事から見て後者の可能性もある様な気もします。

 いずれにしろこのデザインのお陰で、他のモデルにない個性が出ているので悪い処理ではないと思います。

 壁面を貼り合わせて厚みを出すと同時にそれらのパーツを組み合わせてビルの形に近づけて行く訳ですが、この工程で他社のペーパーキットにない組み立て上の注意点が出てきました。
 特に前面や背面の壁面を組み合わせる際に顕著なのですが、他社よりも壁面が大きい上に芋付けの要領で内部の床面や壁面の糊付けに時間がかかるために、みにちゅあーとなどの小型建造物の時の様なつもりでのんびり貼り合せようとすると、貼り合わせる前に先にボンドを塗布した部分が乾きやすいのです(特にタミヤのクラフトボンドの様なノズルの細いタイプで顕著)

 実際、この工程では2、3度ボンドを塗り直しましたが、大きなパーツの貼り合わせでは他社のペーパーキットよりも迅速な処理が必要と思います。あるいはコニシボンドの様な遅乾性の接着剤を使うのも一法かもしれません。

 が、そこに気をつければマンションの形に組み上がるのはそれこそあっという間に見栄えのする外見になるので、工程自体は楽しいと感じられるものでした。

 あとはベランダや手すりなどの艤装工程です。

東京ジオラマファクトリーのマンションを作る・その2

2023-02-02 05:35:24 | ストラクチャー
 先日紹介の東京ジオラマファクトリーのマンションの製作。
 キットの構成は大きめのサイズを別にすれば、みにちゅあーとをはじめとする他社のペーパーキットと大差ありません。

 ただ、ベランダの多い形状だけにパーツの構成は複雑で、現時点の個人的な印象でみにちゅあーとに例えれば星3つ以上の難易度と見受けられます。

 早速組み立て説明書に従いパーツのカット、組み立てにかかります。

 最初に作るのは建物の骨組みに相当する仕切り壁と床板の組み合わせですが、これがないとモノが箱状の建物だけに、完成後に建物の形が歪みやすくなりそうなので大事なプロセスと思います(その一方で建物内の仕切りが増えるので照明の組み込みをやるならこの段階でやったほうが良さそうです。今回は照明は考慮しませんが)
 この構造は(プラキットですが)アオシマの公団住宅のそれに似ています。

 外壁部で大半なのが窓セルの貼り付け。
 何しろマンションですからキット付属の一枚のセルから40枚以上の窓ガラスを切り出さなければならないので、やる前だとややうんざりします。
 (最も、実際は先に全部のガラスを切り分ける様にしておけば案外楽です)

 こちらも貼り付けの段階で内部のカーテンやブラインドの処理をしておけば出来上がりのリアリティは相当違いそうです。凝り性の方なら貼り付け前にサッシ部に銀の色差しでもして置くと良いでしょう(ここでもわたしはものぐさをしていますが汗)

 あと、同社の他のマンションキットでもそうなのですが、背面の造形は割合あっさりしたものです。普通、こういう形状のマンションならばTOMIXのマンションの様にテラス面の裏側にアパート的な通路が並ぶものですが、こちらは普通のビル風の処理になっています。
 最も、こちらの面までテラス工作を加えたら難易度も倍増すると思いますし、表と裏で印象を変えるなら今のままでも表裏に二分割してロウレリーフ的に使える形状なので、ここは痛し痒しというところでしょう。

 できるならバリエーションとして「通路面が表に出た形状のマンション」も製品化してくれると有難いです。
 これならテラス面が南向き、通路面が北向きに設定できシーナリィの方位に拘るビルダーにも訴求すると思いますから(これはある意味変態的な視点かもしれませんが、実例としてジオコレの商店長屋が物干し台の向きで方位の異なる2タイプの建物を出しています)

 まあ、こんなのは一ユーザーの我儘でしかありませんが(大汗)

今月の「TEZMO SYNDOROME」とペーパーストラクチャーのはなし

2022-12-24 05:46:06 | ストラクチャー
 今月はいつもよりも更新のペースが早かったWEBコミックの「TEZMOSYNDOROME」
 いつもはレトロ系、懐かし系のアイテムが取り上げられるこの漫画ですが、今回はバリバリの現行モデル。

 最近鉄道模型を始めた宮浦さん(風奈の同居人の麻里の職場の同僚)が以前風奈といっしょにJAMを覗いた折に買ったペーパーストラクチャーキットを風奈のアドバイスを受けながら作ってゆくというのが今回のはなし。
 (もちろん風奈も自分のキットを作ってゆきます)

 これからお分かりのように今回の題材は近年急速にアイテムが充実しているペーパーキットのストラクチャー。
 これはわたしもコロナ禍この方ハマり込んだジャンルで、積みキットの消化と称して街が一つできるくらいの勢いで随分と作り込んだものです(大汗)

 作中でも言及されていますが、ペーパーストラクチャーのキットが登場した一番のご利益はまず「どこにでも普通にありそうな一般建造物のバリエーションが飛躍的に増えた事」にあると思います。
 それどころか従来の鉄道模型ジャンルでは想定すらされていなかった「アニメの劇中の建造物のキット」なんてのまでがジャンルとして定着するほどの数がリリースされ、今までよりも「市販モデルで自分好みの街並みが容易に作れる様になった」のですから凄い話です。

 バリエーションの広さで言うなら今やNゲージストラクチャーのジャンルも欧米並みのレベルに達しつつあるように感じます。

 キットの特徴としてはもう一点見逃せないのが、作中で宮浦さんがいみじくも語っていますが「あらかじめ切れ目が入れてありパーツの切り離しが容易」な事。
 一見小さい事の様ですが、最近のペーパーキットの最大のメリットと言えます。
 これが昔のペーパーキットの様にパーツの切り出しから自分でやるとなるとものすごく大変なことになるのは昔の「紙で作る蒸気機関車」をやっている身としては全く有難いことであり、涙が出るほど身に染みるところ(笑)



 また、レーザーカッターの普及でガレージキットのレベルでもそうした構成の細密ペーパーキットの販売が可能になったのは大きいと思います。
 これがなければペーパーキットそのもののの普及はなかなか覚束なかったのではないかとすら思えます。

 ただ、作りがかっちりしているだけに説明書と違う工程を選んでしまうと後から目も当てられないことになりやすいのは作中で風奈が語っている通りです(大汗)

 しかしレーザーカッティングで構成されたこれらのキットは出来の方もかっちりしたもので細密感も上々。
 それゆえ、ごく普通に作っていても「工作をしている実感」が高いのも楽しいところです。

 さて、今回のキットの中では風奈が作った3階建てのビルは一昨年の春頃にわたしも製作しました。
 建物としてはどこにでもある普通のビルですが、その普通さゆえにどこにでも使えますし従来のプラキットではなかなか製品化されない「横に長いビル」だけに使い勝手も抜群です。

 従来のプラ系ストラクチャーには店頭の陳列の都合からか「外箱の大きさで建物のサイズや形状が規定されてしまう」弱み(ミニカーのトミカと同じ弱点)があったと思います。
 が、素の状態で「薄いファイル状の状態で陳列できる」ペーパーキットの場合はその縛りが少ないようで建物のサイズや形状の自由度が比較的高いのもメリットではないかと思います。

 ただ、紙製とはいえ製造コストはそれなりに高い様で、よほど安価な出物でもないとおいそれと増やせないのが悩みの種ですが。

 さて、今回宮浦さんが住宅を作ったのは最近よくネット広告でお目にかかる(というか当ブログでもいつの間にか広告が載っている事が多いw)「東京ジオラマファクトリー」の製品。
 
 実はここの製品にはまだ挑戦していないのですが、みにちゅあーとが1960〜70年代の一般建造物を製品化しているのに対し、21世紀に見かける比較的新しい建造物を製品化してくれているので注目しているブランドです。

 現在改修中のレイアウトに使えそうなものもいくつか出ているので来年あたり挑戦してみようかと思っています。

TOMIXの「複合ビル」

2022-12-10 05:33:29 | ストラクチャー
 先日はGMが40年越しの劇場・格納庫キットのリリースで盛り上がりましたが(わたしだけw)TOMIXからも定番アイテムの総合ビル・中型ビルがリニューアルして「複合ビル」として仕切り直された様です。

 このアイテムについては初夏にグランシップトレインフェスタで試作品を見ており、リリースを期待していたものです。
 ですが知らないうちにリリースされていたのに気付かず、それを知ったのがつい先日。
 慌ててショップに向かい最後の一棟をどうにか入手できました。

 今回のモデルは既存の総合ビルをベースに中身をバージョンアップしたものと捉えて良いと思います。
 変更点のひとつが前面ガラスを鏡面処理したこと。


 例えば高架線の奥にこれを配置すると「窓に通過する列車が映り込む」のが楽しめるのが売りです。
 そういえば東北新幹線の大宮付近にそういうポイントがあったのをなんとなく思い出しました。
 或いはゴジラ映画なんかで「燃える街とゴジラが映り込む有楽町マリオン」の一場面とか(笑)

 まあ、わたしのレイアウトにそういうポイントを設定するかはともかく、実は今回のアイテムはそれ以外の部分で使えるポイントがいくつかあります。

 そのひとつが屋上アイテムの充実度。
 従来の総合ビルは屋上部分が殆どのっぺら状態で、ユーザーは自作や出来合いの手すりや室外機を思い思いにつけるしか無かったのですが、今回はこれでもかという充実度の屋上機器が揃えられています。

 屋上塔屋やキュービクル、室外機のほか、壁面清掃用のゴンドラが走るレール(これがまたポイントも装備した本格派!)まで付属。
 驚いた事にビルを二つ並べて増設した時用に「二つのビルを跨ぐための凸形状のレール」まであったりします。

 建物本体では従来なかった床板パーツが2階毎に装備されビルの角によくある「屋内階段」や「展望エレベーターホール」が装備されています。もちろんエレベータ本体も屋上機器と同じランナーについていますし跨線橋やペデストリアンデッキと接続するための二階入口パーツも付いています。

 この充実度には驚くばかりですが、個人的にはこのパーツだけ別売りして欲しいと思えます。
 流石にこれらを組み込むには小一時間程かかりますが、従来の総合ビルの愛想のなさは幾分なりとも改善しています。
 ただ、ビルの骨格は従来品と同じなのでデザインがいささか一般性に欠けるところは残っていますし、鏡面仕上げの窓の透光性が無いか、極端に悪いようなのが惜しいところです。
 (そういえば自作ビルでこれを再現しようとして自動車用のフィルムを使ったことがあったなw)

 高さは従来の総合ビルより2階分低くなりGMの東横インとほぼ同じ高さになりました。

 なお、このアイテムは7階建てと5階建てがありますが後者は増設、継ぎ足し用らしく屋上パーツがついていないので注意を要します。

東横インに泊まって東横インを買って来るはなし(笑)

2022-11-22 05:16:14 | ストラクチャー
 帰省の時のネタ話から一席。

 今回の帰省もコロナ対策その他の事情もあって、夜はホテルをとる形式で対応しました。例によって会員カードを持っている東横インが定宿になる訳ですが、チェーン店だけに福生だろうが白河だろうが大月だろうが「どこに泊まっても部屋の構造がほぼ同じ」という金太郎飴的なところがこの手のホテルの特徴です。

 その一方で必要な備品は過不足なく揃っていますし、ホテル内に売店や食堂がなくても大概近場にコンビニや飲食店が揃っているので、泊まる事に徹するならかなり良い条件なのも確かです。
 
 また、東横インやルートインなどのホテルは今では大概の街で見ることができ、殊に東横インは「ちょっとした都市なら駅前に必ず2軒建っている」のも珍しい風景ではなくなりました。
 (それと田舎の場合だと「街で一番高いビルが東横インだった」なんてのもざらです)

 で、ちょっと外出ついでに立ち寄った某中古ショップにGMの東横インが並んでいるのを見た時、偶然にしても出来過ぎているような気がしました。
 というのもロゴが「イン」となっている仕様のこの模型(現行モデルは「INN」のロゴ)はここ数年再発売されないばかりか、中古屋でもなかなか見ない様な代物だったからです。

 それが箱なしとはいえ、現行モデルの半値くらいで並んでいると手が出てしまいます。これで光山市も「駅前に東横インが2軒ある様な都会」になりますから(爆笑)

 全体のフォルムはどこにでもある東横インの最大公約数的な外見を模型としてなんとか収まる様に纏めてあります。
 (実物通りに作ると12階とか15階くらいの高さが普通ですし、形状もそれなりに変則的になります)
 ただ、細部については適度に割り切った所が多いのもこのモデルの特徴です。
 (非常階段や壁の意匠の一部を印刷で済ませているところとか)

 まあ、模型の出来は置いておいて「東横インの泊まり客が出先の店で東横インの模型を買って帰り、東横インの部屋の中で眺めている」というのは結構シュールな絵面ではあります(笑)

 聞くところではこのモデルのリリースされた当時「東横インに泊まるとこのモデルがお土産に付いて来る」企画を打っていたところもあった様でまったく商魂逞しいというか(笑)


 帰宅してから気づきましたが「東横イン」と「東横INN」は一見看板の違いだけかと思っていましたが並べて見ると塗分けやディテーリングの差異が意外にあります。
 そのせいか定価も「イン」の方が「INN」よりやや高めになっている様です。

GMの映画館を作る その3

2022-10-30 05:23:39 | ストラクチャー
 先日来散発的に紹介している、GMの映画館キットの製作から。

 前回も書きましたが、このキットでわたしがネックの一つに挙げていたのが「看板がいまひとつ」な事です。
 ポップなカラーリングやかっちりしすぎたレタリングなど、見るからにパソコンのラベルソフトで作ったような看板類にはどうしても違和感を感じてしまいます。


 (看板以外のステッカーが非常に使い勝手が良いだけにそこだけが目立ってしまったので猶更かもしれません9

 こういうクラシカルな造りの映画館に似合う看板と言えば何といっても「手描き看板」に尽きます。
 1970~90年代にかけて映画館の看板と言うと写真を手描きでトレースした様な巨大なイラスト看板が主流でした。
 勿論タイトル文字も手書きで、同じ字体でも印刷とは微妙に異なるアナログ感がありました。

 当時、わたしの故郷にあった「映画館通り」はまさにこれらのイラスト大看板の展覧会の様相を呈していて端から端まで歩いているとあらゆるジャンルの物が見られたものです(流石に日活ロマンポルノのはありませんでしたが爆)

 これらはポスターとは比べ物にならないインパクトと鮮やかさは風景の構成要素としても非常に大きなものがあったと思います。

 (もちろん当時は映画館以外でもこの種の手書きイラスト看板はあちこちで見掛けたものです)

 なのでせめて店先の大看板くらいはイラストのオリジナル看板を入れたいと思っていました。

 ですが最近はシネコンの普及やショッピングモール内蔵型の映画館が増え、この種の大看板は一気に廃れてしまっています。
 なので、モデルとなるそういう看板を探すのがまず一苦労になってしまいます。

 ここ半月位製作が中断していたのは看板探しに手間が掛かっていたからですが、それでも先日になってようやく何枚かサンプルを入手できました。
 これをパーツの看板に合わせたサイズに縮小、印刷したうえで貼り付けます。
 併せてキット付属の時刻表やポスター、各種標記も貼り付けてゆくど廃屋同然に見えた建物が一気に映画館らしくなったのには改めて感動です。

 (なお看板そのものに関しては著作権などの問題もありそうなので写真では伏せさせていただきました)

 これでも映画全盛期にはもっともっと派手で手間の掛かっ看板も多かったのですが、流石にそういうのは見つけられませんでした。
 いずれ別な方法が見付かったら挑戦してみるつもりです。

 建物の後半部はバス営業所と全く同じなので工作もそれに準じます。
 ただ、今回は建物の奥行きをどれくらいに設定するか決めかねているので「木工ボンドで仮組み」しています。