2010年冬・アニメ最終回の感想文その4

2010-03-08 04:04:49 | 2009年秋アニメ関連

 先日ついに秋に終わったアニメは視聴終了したので今度は年末に終わったアニメを視聴しています。今回は「ささめきこと」と、ローカル局で放映されていた「そらのおとしもの」の最終回を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Sasamekikoto_2 Sasamekikoto1_3 「ささめきこと」…月刊コミックアライブで連載されている、いけだたかしの漫画「ささめきこと」のアニメ化作品で、アニメ制作はAICです。2009年秋アニメで唯一の百合ものだったこの作品の第1話は「どうして…女の子同士で愛し合っちゃいけないのかしら」で始まりその後女子同士の修羅場が展開されていたりしてかなり意表を突かれました。

 2009年夏アニメで放映されていた百合ものの傑作「青い花」に対してこちらの作品は明るく軽いノリでガールズラブを表現していたので作品的にあまり暗いイメージは感じなく、CMでやっていた通りに友情以上告白未満という微妙な関係を続けていました。

 作画も安定していて特に突き抜けたものこそ無かったですが全体的にバランスが良く、音楽もピアノをメインにした落ち着いた曲が多く作品の雰囲気に合っていたと思います。

Sasamekikoto2_2 Sasamekikoto3_2 キャラクターもなかなか魅力的な人物が揃っていて、中でも主人公村雨純夏が黒髪ロングで眼鏡をかけていたため非常に素晴らしく、そして妄想シーンが突き抜けていたため見ていて面白いキャラクターでした。そしてその村雨純夏と、副委員長で男の娘朱宮正樹とのやりとりは見ていて非常に面白かったです。本編では出番が少なかったのが実に残念、もっと出番を増やして欲しかったところでした。その2人が出てきた女子部設立の話は結構面白かったんですが、朱宮正樹を含めサブキャラの話がかなり少ないため感情移入しづらく、さらに最終話があっさりして終わってしまったので最後はイマイチ不完全燃焼だったと思います。

Sasamekikoto4 Sasamekikoto5 体育のときだけでなく掃除のときもなぜか体操服だったりして女性キャラクター達が総じてエロかったし全体で見るとなかなかバランスの取れた良作でした。そして毎回微妙に変わるエンディングは素晴らしく、エンディング曲「虹色ポケット」も目立ってこそいませんが秋アニメの中では5本の指に入るほどの良曲だったと思います。

Soranootosimono Soranootosimono1 「そらのおとしもの」…月刊少年エースで連載されている、水無月すうの漫画「そらのおとしもの」のアニメ化作品で、アニメ制作はAIC A.S.T.Aです。「バンブーブレード」「天体戦士サンレッド」などの良作を作り続けてAIC系で最も期待していたこの作品、第1話からいきなり主人公の妄想全開でネットでも話題になっていました。

しかしこの作品が完全に有名になったのはやはり、2009年アニメ10大ニュースにも入り一般の業界人にも影響を与えたという噂もある第2話のパンツエンディングでした。

Soranootosimono2 Soranootosimono3 CGで描かれたパンツが空を飛びニュースにも出て音楽も壮大だったこの第2話は、あまりにも頭おかしい方向に全力投球していたため色々なところで話題になり、個人的には2009年最も馬鹿アニメだった「ミラクル☆トレイン ~大江戸線へようこそ~」に続くエロ馬鹿アニメ(褒め言葉)だったと思います。

Soranootosimono4_2 Soranootosimono5 他にも第4話で散っていった「智樹 お宝☆コレクション」ではアニメーター12人に一瞬しか出なかったエロ本の表紙を描いてもらい、なおかつテレビ局で放映できるギリギリを目指してテレビ局と広告代理店とアニメ制作側で30回以上打ち合わせを行ったという異常なまでのこだわりを見せていました。他にも昭和の名曲の数々をカバーして毎回全く違っていたエンディングは必見で、初音ミク役で一躍有名になった藤田咲もエンディングを歌っていたりしていました。

 この作品、エロに関してのスタッフの気合いの入れ方がハンパでは無くさらに作画も極めて良く、ギャグも面白いため非常に完成度の高い作品でした。エロが多すぎるためローカル局でしか放映されず一部でしか話題になりませんでしたがキー局で放映されていても十分話題になる作品だったと思います。

Soranootosimono6 Soranootosimono7 ただのエロギャグアニメでも十分通用する作品でしたが、時折見せるシリアス展開が非常に気になる作品でもあり、最もシリアスに無縁と思われたニンフに暗い設定が見え隠れしていたためそのギャップも魅力的でした。最終話でのあのシーンが残酷で印象に残りつつ、今まで無かったバトル展開を見せ2期に続くような終わり方で、噂では2010年秋に2期をやるとまで言われているので楽しみです。

Soranootosimono8 ギャグ展開が少々しつこいのが少し気になりましたが、それ以外では非常に丁寧に作られていて面白い作品だったと思います。素晴らしい作品だったのに角川作品なせいかDVDのみの販売なのが実に惜しい。