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ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

テロと生命保険のような家

2015-11-16 21:04:29 | つぶやき
一昨日の朝、友人との待ち合わせ場所へ行くと、友人は青い顔をして待って
いた。

「パリでテロがあったみたいで、ちょっと大変なことになっているらしいん
だよね…」

フランス語の通訳、翻訳の会社を経営する友人は、パリに友人知人もを多く
頻繁にメールでのやり取りをしていた。先月も10日ほど滞在していて、来週
の頭にもパリに行く予定になっているとかで、果たして仕事になるのか心配
そうだった。

しかもパリの宿泊予定先の場所が、例の劇場から徒歩で5分ほどのところにあ
るフランス人の友人宅らしく、その友人からの返信メールがなかなかないこ
とにかなり動揺していた。後に連絡が取れたのでよかったけれど…。

犠牲者の数が100人を超えるテロ、これがイラクやシリアであれば、もう慣れ
っこになっているせいか、気の毒だとは思うけれど普通に受け流してしまう
だろうけれど、普通の国の普通の大都市でとなると、そうもいかない。
いつか日本でも…という想像すらしてしまう。

中東での混乱が難民の人の流れとともにヨーロッパに向かう。ヨーロッパの
人々にとって、難民は外からやってきた厄介者以外の何者でもないはず。さら
にその厄介者に紛れて入り込んだテロリストがテロを起こしたとなれば、これ
はもう、「締め出す、入れない、隔離」以外の選択しかなくなってくるだろう。

けれど、元をただせば、そもそも欧米諸国が、イラクからフセインを追い出し、
シリアからアサドを追い出そうとしたことから始まった結果がこれだともいえ
る。単純に比較はできないけれど、イスラム国より、まだフセインの方がマシ
だったのではないか。シリアだって、アサドがどんな極悪人であれ、現在のよ
うな内戦、内乱状態よりはずっとマシだったはず。

一人の独裁者を追い出した結果が、また、追い出そうとした結果が現在の状況
なら、どう考えてもやるべきではなかったと言える。
だからといって、テロは許されるわけではないけれど。

ともかく、ここは一旦、アメリカもロシアを手を結んで、イスラム国だけはな
んとかすべきだ。その後にシリアをどうするか話し合えばいい…と思う。

と、そんなこんなで土曜日は、何となく落ち着かない一日に。天気も悪かったし。
けれど、夜になってブラジル人の旦那さんが、フルコースの夕食を作ってくれた。
クラッカーにサラミとブルーチーズをのせたものにブラジルのあったかいチーズパン。
メインは鳥の丸焼きとトマトのパスタ。デザートはイタリアのチョコレート。
この家の凄いところは、家の中の食材のほとんどがヨーロッパのモノばかり。
調味料からお菓子にお酒まで、日本のモノがほとんどない。しょうゆやみそくらいは
あるんだろうけれど…。

どれもこれも感動的に美味しかったが、いつも粗食の私の胃には負担が大き過ぎた
ようで、すぐにお腹を壊してしまった。(当初から予感はあった…)

私にとって今のところ、もし何かあった時、身近に頼れるところといったら、この
夫婦のところしかない。
先方からも「もし、奥さんに家を追い出されたら、ここに住めばいい…」と言って
いただいている。私にとって生命保険のような家である。

これで何かあっても、とりあえず、すぐにホームレスにはならないで済むので、ち
ょっと安心だ。

そのせいか、いつも泊めていただくと、よく眠れる。

なんともありがたい家である。

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