ネパールの国営ロイヤル・ネパール航空は、保有する国際線用
航空機のうちの1機に技術的な不具合が出たことを受け、
ヒンドゥー教の空の神をなだめるため、生け贄としてヤギ2匹を
ささげたそうである。
ヤギはネパール唯一の国際空港であるカトマンズの空港で、
問題の発生した機体の前で、ヒンドゥー教のしきたりにのっとって
生け贄にされた。同航空会社の幹部は「機体の不具合は直り、
運航を再開した」と語ったとのことである。
ロイヤル・ネパール航空は過去数週間、この不具合のために
何便かを運航中止にしなければならない状況だったらしく、
困り果てた結果このような処置に至ったようである。
ほんとにこんなんで直ったのか、多いに疑問であるのは、誰もが思う
ところである。(ヒンドゥー教徒は除く)
生け贄をささげると同時に、航空機メーカーの整備士にちゃんと
見てもらってお墨付きを貰ったことを祈るばかりである。
このような宗教的儀式は普通、病気や呪い、たたり、そして天候(雨乞い)
などに用いられるのなら聞いたことがあるが、対象がテクノロジーの集約
された航空機にというのは、実にめずらしい。
個人的には、このような儀式の全てを肯定するわけではないが、
遥か昔から、その土地に伝わる伝統的な儀式には、ある一定の
効果があるような気がしてならない。その土地に住む人々にとって
は、そうすることで問題が解決したり、物事が良い方向に向かうと
信じられており、おそらくそれなりの実績もあるのだろう。
それは、そこで暮らす人々にしかわからないのかもしれない。
空の事故の原因は地上にあると言われている。もし整備に限界が
あるのだとしたら、後は神頼みしかないと言うのも頷ける。
まあ、しばらく様子を見て、その不具合の出た航空機に何も起こらな
かったら、その生け贄の儀式とやらを、チャイナエアラインにお奨め
してみたい気がする?最も台湾には台湾の神頼みがあると思うが…。
