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┃ ★ ジェネリック de リ・スタート!
┃ -治療レベルを下げずに、支払いはリーズナブルに-
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┃ 2010.10.31 Sun. 通巻71号
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
みたキタ企画、薬剤師のsukeです。
このメールマガジンは、ジェネリック医薬品(後発医薬品)が
適切に使用されることを目的として、話題を提供しています。
◆ジェネリックの使用をためらっている一般のかた
◆ジェネリックの適切な使用促進に悩んでいる薬剤師
◆ジェネリックについて興味や関心のあるあなた
といった皆さんにお読みいただきたいと思います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ 「添加物」が違うと治療効果も異なる?
──────────────────────────────
今回はジェネリックにおける「添加物」についてです。
ジェネリックが製剤的に先発品と違うという、代表的な観点が「添加物」に
ついてです。
「ジェネリックと先発品は同じものか?」と言われれば、違うと言わざるを
えないのは「製剤として」であり、用いられている“材料”が違うからです。
その違いの矛先が、用いられている「添加物」に向けられています。
主成分(薬効成分)は同じ、その含量も同じ、ただし添加物は異なる・・・
果たして、それが治療効果にどの程度の影響を及ぼすのでしょうか。
──────────────────────────────
例えば、錠剤がどのようなものから出来ているかを考えてみます。
主成分である物質だけを、ある一定の量を用いて、錠剤の形に固めて
いるのしょうか・・・。
1錠中に含まれる主成分はmg単位と、ごく微量です。
たとえば、10mgと言われて、どのくらいの「かさ」だと想像がつきますか?
ほとんど、ゴミみたいな量で、吹けば飛んでしまうような程度です。
だから主成分だけで、ある一定の大きさの錠剤を作ることはできません。
ある大きさにするための材料(=この場合、賦形剤)を加え、
ようやく指でつまめる程度の大きさの錠剤を作ることができます。
他にも、結合剤、崩壊剤、安定剤、着色剤、滑沢剤、矯味剤、香料などが
必要に応じて用いられます(すべての錠剤に、これらの添加物が含まれて
いるわけではありません)。
添加物はすべての製剤に含まれているといってもよく、ジェネリックだけで
はなく、先発品にもそれなりに添加物が用いられています。
ただ、その種類や量が、先発品とジェネリックでは異なるのです。
1錠に含まれる添加物の種類(数)は、3~4種類程度の薬剤もあれば、
10種類を超える製剤も珍しくありません。
ジェネリックと先発品で、どちらが多いか少ないかは製剤によって異なり、
ジェネリックのほうが少ないこともあります。
──────────────────────────────
「新薬」とは、薬における主成分(薬効成分)が過去には存在しなかった
ものです。
既存薬とどう違うのか、作用や副作用について論じるにあたり、
その違いは主成分(薬効成分)によるものとして扱われます。
作用や副作用の違いが、主成分ではなく、「添加物」に由来する部分が
あるかもしれないとはいえ、良くも悪くも、違いがあれば主成分に由来する
と考えるわけです。
それはなぜでしょうか。
「添加物」は、製剤を作るうえで必要とはいえ、「医薬品の作用に
直接影響を与えないと既に確認されたもの」であるからです。
製剤化にあたり、「添加物」に何を用いてもよいのではありません。
「医薬品の作用に直接影響を与えないと既に確認されたもの」について、
あらかじめリスト(医薬品添加物事典)に収載されており、その中から
使用することになっています。
──────────────────────────────
医薬品に用いられる「添加物」は
「医薬品の作用に直接影響を与えないと既に確認されたもの」
------------------------------------------------------------
これを思考の根底に据えることで、「添加物」が治療効果にどの程度の
影響を及ぼす可能性があるかについて、考えることができます。
主成分(薬効成分)の作用には影響を及ぼさないのが「添加物」です。
基本的に、「添加物」は人体に何らかの作用を及ぼすことはない、
と考えることができます。
ただし、その「添加物」にも人によって体質に合う・合わないがあります
ので、アレルギーなどの影響が全くないとはいえません。
体質に合う・合わないですから、相性みたいなものといえます。
ジェネリックに用いられている添加物に合わない人もいれば、
先発品に用いられている添加物に合わない人がいることでしょう。
------------------------------------------------------------
あるジェネリックに含まれている「X」という添加物が合わないかもしれない
と考えて、そのジェネリックを使わないことにしていても、「X」は他の薬剤に
使用されている可能性は十分あります。
その「他の薬剤」が、先発品かもしれないし、ジェネリックかもしれない。
もし含まれていれば、「X」が合わないと考えていたことが違っていたのかも
しれません。
薬剤に含まれるある添加物が、体質に合わないかどうかを調べるのは、
容易ではありません。
これまで、アレルギーを起こす可能性が高い物質として知られている
色素等が含まれていると、薬剤師であれば“怪しい”と睨むことはあります。
ジェネリックを採用するうえで、そのような色素等が含まれているものは
極力採用しないという判断もできます。
------------------------------------------------------------
さて、医薬品における「添加物」とはどのようなものなのか、
基本的事項はご理解いただけましたでしょうか。
「添加物」がもたらす影響とは、これまで使用したことのない「添加物」に
遭遇し、よほど体質に合わなかった場合を除けば、アレルギー等が生じる
心配はないと考えてよさそうです。
確率としてゼロとは言えませんが、かなりゼロに近いものと考えてよい
のではないでしょうか。
次回は、実際に使用後に寄せられる患者さんからの声も含めて、
ジェネリックにおける製剤としての違いの意味を考えてみたいと思います。
============================================================
薬剤師のかたで、ジェネリックを勧めた患者さんから、
添加物が違うことで安全性が懸念されるといった意見をお聞になった
ご経験はありませんでしょうか。
もしあれば、その時のエピソードを添えてお知らせください。
また取り上げてほしい話題、感想等、些細なことでも構いません。
お送り先は、 tamsuke@gmail.com です。
(@は小文字の「@」に変えてお送りください)
お待ちしています! それではまた次回! (^^)/
============================================================
☆☆☆【みたキタ企画よりお知らせ】
みたキタ企画では、ジェネリックについてご相談をお受けしています。
●個人的な疑問がある、相談したいという要望(一般のかた)
●ある集まりで、話をして欲しいという要望(一般のかた)
●どうやってジェネリックを進めていくとよいか悩んでいる(薬剤師)
ご要望があれば相談に応じますので、ご遠慮なくお知らせください。
現状から一歩前進できるよう、そのお手伝いができればと思います。
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■発行 : みたキタ企画
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■ご感想やご質問等の宛先 --> tamsuke@gmail.com
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ジェネリックが製剤的に先発品と違うという、代表的な観点が「添加物」に
ついてです。
「ジェネリックと先発品は同じものか?」と言われれば、違うと言わざるを
えないのは「製剤として」であり、用いられている“材料”が違うからです。
その違いの矛先が、用いられている「添加物」に向けられています。
主成分(薬効成分)は同じ、その含量も同じ、ただし添加物は異なる・・・
果たして、それが治療効果にどの程度の影響を及ぼすのでしょうか。
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例えば、錠剤がどのようなものから出来ているかを考えてみます。
主成分である物質だけを、ある一定の量を用いて、錠剤の形に固めて
いるのしょうか・・・。
1錠中に含まれる主成分はmg単位と、ごく微量です。
たとえば、10mgと言われて、どのくらいの「かさ」だと想像がつきますか?
ほとんど、ゴミみたいな量で、吹けば飛んでしまうような程度です。
だから主成分だけで、ある一定の大きさの錠剤を作ることはできません。
ある大きさにするための材料(=この場合、賦形剤)を加え、
ようやく指でつまめる程度の大きさの錠剤を作ることができます。
他にも、結合剤、崩壊剤、安定剤、着色剤、滑沢剤、矯味剤、香料などが
必要に応じて用いられます(すべての錠剤に、これらの添加物が含まれて
いるわけではありません)。
添加物はすべての製剤に含まれているといってもよく、ジェネリックだけで
はなく、先発品にもそれなりに添加物が用いられています。
ただ、その種類や量が、先発品とジェネリックでは異なるのです。
1錠に含まれる添加物の種類(数)は、3~4種類程度の薬剤もあれば、
10種類を超える製剤も珍しくありません。
ジェネリックと先発品で、どちらが多いか少ないかは製剤によって異なり、
ジェネリックのほうが少ないこともあります。
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「新薬」とは、薬における主成分(薬効成分)が過去には存在しなかった
ものです。
既存薬とどう違うのか、作用や副作用について論じるにあたり、
その違いは主成分(薬効成分)によるものとして扱われます。
作用や副作用の違いが、主成分ではなく、「添加物」に由来する部分が
あるかもしれないとはいえ、良くも悪くも、違いがあれば主成分に由来する
と考えるわけです。
それはなぜでしょうか。
「添加物」は、製剤を作るうえで必要とはいえ、「医薬品の作用に
直接影響を与えないと既に確認されたもの」であるからです。
製剤化にあたり、「添加物」に何を用いてもよいのではありません。
「医薬品の作用に直接影響を与えないと既に確認されたもの」について、
あらかじめリスト(医薬品添加物事典)に収載されており、その中から
使用することになっています。
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医薬品に用いられる「添加物」は
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これを思考の根底に据えることで、「添加物」が治療効果にどの程度の
影響を及ぼす可能性があるかについて、考えることができます。
主成分(薬効成分)の作用には影響を及ぼさないのが「添加物」です。
基本的に、「添加物」は人体に何らかの作用を及ぼすことはない、
と考えることができます。
ただし、その「添加物」にも人によって体質に合う・合わないがあります
ので、アレルギーなどの影響が全くないとはいえません。
体質に合う・合わないですから、相性みたいなものといえます。
ジェネリックに用いられている添加物に合わない人もいれば、
先発品に用いられている添加物に合わない人がいることでしょう。
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あるジェネリックに含まれている「X」という添加物が合わないかもしれない
と考えて、そのジェネリックを使わないことにしていても、「X」は他の薬剤に
使用されている可能性は十分あります。
その「他の薬剤」が、先発品かもしれないし、ジェネリックかもしれない。
もし含まれていれば、「X」が合わないと考えていたことが違っていたのかも
しれません。
薬剤に含まれるある添加物が、体質に合わないかどうかを調べるのは、
容易ではありません。
これまで、アレルギーを起こす可能性が高い物質として知られている
色素等が含まれていると、薬剤師であれば“怪しい”と睨むことはあります。
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極力採用しないという判断もできます。
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基本的事項はご理解いただけましたでしょうか。
「添加物」がもたらす影響とは、これまで使用したことのない「添加物」に
遭遇し、よほど体質に合わなかった場合を除けば、アレルギー等が生じる
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