何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

【ジェネリック】 不安の強い場合は無理強いしない

2010-11-29 21:25:20 | ジェネリック de リ・スタート!
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┃ ★ ジェネリック de リ・スタート!
┃  -治療レベルを下げずに、支払いはリーズナブルに-
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┃       2010.9.19  Sun.   通巻67号
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 みたキタ企画、薬剤師のsukeです。

 このメールマガジンは、ジェネリック医薬品(後発医薬品)が
適切に使用されることを目的として、話題を提供しています。

◆ジェネリックの使用をためらっている一般のかた
◆ジェネリックの適切な使用促進に悩んでいる薬剤師
◆ジェネリックについて興味や関心のあるあなた

 といった皆さんにお読みいただきたいと思います。

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☆ ジェネリックに不安の強い人には無理強いしない
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 今年は猛暑続きでしたが、ここに来て秋の気配がしてきました。
 日中汗ばむことがあっても、だいぶ過ごしやすくなってきました。

 秋の花粉症(ブタクサやヨモギなど)で秋の足音を感じる!、という人も
います(実は私です f(^^; が、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

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 今回は、ある薬局から相談を受けた事例紹介です。

 ある胃酸分泌抑制剤(プロトンポンプ阻害剤)をジェネリックに変更された
かたの事例です。
 
 変更して数日すると、どこか胃の調子が良くない気がする、気のせいかも
しれないが、元の先発品に戻してもらえないかというのです。
 具体的にどのように調子が良くないかを尋ねても、「何となく・・・」としか
仰られません。痛みとか胸やけはないが、そんな気がする、とのこと。

 また近々、胃の検査(定期検査)が控えており、結果が悪くても困る、
と仰るのです。

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 このかたには、ジェネリックに変更するにあたり、成分や用量が同じである
ことを説明しているのですが、その時、「でも先発品と違う成分も入っている
でしょ」と、繰り返し仰っていたそうです。

 「でも先発品と違う成分も入っている」、これがこのかたのジェネリックに
対する認識の要点です。
 違う成分が入っているから、どうだと言うのでしょう・・・。

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 専門家の中にも、同様のことを仰るかたをしばしばみかけます。

 違う成分が入っている、必ずしも同じ薬とはいえない、効き目も全く同じ
かどうか怪しく、先発品とは副作用の起こり方が違う・・・、そんな印象が
拭いされないようです。

 このような思いを背景に、ジェネリックは先発品とは異なるということを
前面に出す専門家を見かけると、“ジェネリックの製剤的な成り立ちを
あまり良く知らないのではないか”と思ってしまいます。

 添加物が異なるとしても、添加物として用いられる成分は(添加物として
用いてもよいと認められている成分は)薬の効果に影響を及ぼす可能性が
極めて少ない物質として定められているものであり、その定められた範囲
の中から添加物に使用されているのです。

 また製造工程で含まれる可能性のある微量成分も、とうてい作用を及ぼす
ことのない限度量以下でなければ、医薬品として承認されないのです。

 つまり、医薬品(ジェネリック)として承認されているということは、
これらの条件をクリアしたものである、ということです。

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 ただし、ごくまれにその添加物について、体質に合わないという人が
います。だからジェネリックは安心できないと・・・。

 ん? 何かおかしいと思いませんか?

 そのかたにとっては、体質に合わない添加物が使用されている薬剤で
あれば、ジェネリックでなくても先発品であろうと体質に合わないのです。

 つまり、特定の成分が体質に合わないということは、先発品であるか、
ジェネリックであるかとは無関係である、ということなのです。
 先発品かジェネリックかを問題にして論じることに意味がないのです。

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 「でも先発品と違う成分も入っている」、そこに不安が凝縮されています。
 
 そのようなジェネリックへ変更することに強い不安を抱えている患者さんに
対して薬剤師は、既に他の多くの患者さんが同じジェネリックを使用している
ことや、これまで明らかにジェネリックが問題であると思われるケースがない
こと、使用後の訴えの大半(ほとんどすべて)がジェネリックという薬が持つ
作用や性質とは無関係であることを、使用開始前に説明することが必要かと
思います。

 それでもなお、ジェネリックについて、そこに思いが帰着するほど、不安の
強いかたに対しては、不安を抱えてまでお飲みになられることはないと、
お薬代は高くなってしまうのは残念ですが先発品のままにしておきましょうと、
無理強いしないよう、“その時”を待つのが賢明ではないかと思います。

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 薬剤師のかたでは、ジェネリックを使用してみた患者さんから思わぬ訴え
を受けた経験が少なからずおありではないでしょうか。

 何でも構いませんので、その時のエピソードを添えてお知らせください。

 取り上げてほしい話題、感想等、些細なことでも構いません。

 お送り先は、 tamsuke@gmail.com です。
(@は小文字の「@」に変えてお送りください)

 お待ちしています! それではまた次回! (^^)/

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☆☆☆【みたキタ企画よりお知らせ】

 みたキタ企画では、ジェネリックについてご相談をお受けしています。

●個人的な疑問がある、相談したいという要望(一般のかた)
●ある集まりで、話をして欲しいという要望(一般のかた)
●どうやってジェネリックを進めていくとよいか悩んでいる(薬剤師)

 ご要望があれば相談に応じますので、ご遠慮なくお知らせください。 
 現状から一歩前進できるよう、そのお手伝いができればと思います。

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■発行 : みたキタ企画
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