何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

【ジェネリック】 変えてもたいして安くならない?

2011-08-03 14:13:39 | ジェネリック de リ・スタート!
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┃ ★ ジェネリック de リ・スタート!
┃  -治療レベルを下げずに、支払いはリーズナブルに-
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┃       2010.12.19  Sun.   通巻72号
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 みたキタ企画、薬剤師のsukeです。

 このメールマガジンは、ジェネリック医薬品(後発医薬品)が
適切に使用されることを目的として、話題を提供しています。

◆ジェネリックの使用をためらっている一般のかた
◆ジェネリックの適切な使用促進に悩んでいる薬剤師
◆ジェネリックについて興味や関心のあるあなた

 といった皆さんにお読みいただきたいと思います。
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 前回から、メルマガの間隔があいてしまいました。すみません。
 ずっと気になっていたのですが、筆(?)が進まず、失礼しました。

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☆ 「ジェネリックに変えてもたいして安くならないのですが」
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 今回はジェネリックにおける「価格」についてです。

 調剤における自己負担金は、大きく「技術料」と「薬剤料」から成っており、
いわゆる“お薬代が安くなりますよ”というのは、後者の「薬剤料」について
述べられたものです。

 昨今は、調剤の際に領収書のみならず、明細書をもらえるようになりました
ので、薬剤料の差はそれを比較してみることで確認することができます。

 また一部の健康保険組合では、ジェネリックに変更することで、どれだけ
安くすることができるかを試算した通知しているケースもあり、そこでも
薬剤料の差を知ることができます。

 患者さん(国民)にとって、とにかく 安いこと!
 これがジェネリックにおける最大のメリットといえます。

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 では、安ければいいのかというと、支払いが減るからジェネリックに変えるか
というと、必ずしもそう話は簡単にはいきません。

 いくらジェネリックは先発品と同等である! といってもです。

 身の回りの物についても同様・・・、1円でも安いほうの店から買うという
のは、どちらから買っても得られる物や、それに付随する価値は同じであると
考えるからです。
 
 皆さんも、常に安さだけを判断基準として消費行動をとっているのではない
と思います。安くても不要なものは買わない、高くても欲しいものは買う、
そんな姿も見られます。

 安いことはけっして悪いことではないのですが、その価格に対して得られる
ものとの比較・バランスにおいて、納得できるかどうかが、購入するかどうか
を決めるうえで重要なのではないでしょうか。
 
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 「薬」というものの性質上、価格は二の次、とにかく先発品、ブランド品で
なければ安心できない・・・、そう考えるかたはそれでいいのです。

 先発品を使うことが、最善の医療を受けることだ・・・、そう考えるかたは
それでいいのです。

 それは先発品とジェネリックには有効性や安全性のうえで違いがあると、
先発品のほうが勝っているとの思いに拠るのではないかと思います。

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 ジェネリックに変えてもおそらく大丈夫だと思われるけど、万一ってことも
あるし・・・、ということで価格差によって異なる、とする向きもあります。

 同じ処方にもかかわらず、10円の差でしかない時と、1000円の差が
つくときでは、判断が変わってくるかもしれません。
 
 判断が変わる差額ラインはどこか、100円? 300円? 500円?
 それは個々に異なります。

 同じ金額であっても、数字して見ているときと、それが現実への影響や
感覚としてとらえた時によっても異なります。

 たとえば100円程度の差であっても、それによって何か別の物を買う
ことが出来て良かったと考ると、少ない金額にも価値が感じられます。

 仮に100円安くなったとしても、1万円が9900円になった時と、
300円で買っていたものが200円で買えた時とでは、受ける印象が違って
くるのではないでしょうか。

 また1回の差がわずかでも、年間通じての積算で考えると、ある程度の
まとまった金額になることもあるでしょう。
 それがあるとないとでは違うと思えば、判断が変わるかもしれません。

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 3割負担で自己負担金が30円違うということは、70円は医療保険や
税金で賄っていますので、医療費全体では100円異なるということです。

 一見、たかが30円のようで、それが国民全体の集積となると相当の
医療費削減につながります。それによって、今後の保険制度等にも影響
してくるかもしれません。保険料や負担割合が上がってしまうおそれがある
のなら、それを考慮するということもあるでしょう。
 
 保険の種類や自治体による補助、あるいは疾病等により、自己負担が
ゼロという人もいます。自己負担がないので、ジェネリックを勧められても
あえて先発品のままでよい、と考える人もいます。

 しかし、おわかりのように、「どこか」が差額の100円を支払っているので
あり、ジェネリックに変えることで医療費削減に協力することができるのです。
 
 自己負担がゼロだから関係ないのではありません。医療費は発生している
のですから、見えないところで関係しているにすぎないのです。

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 ジェネリックであろうと、薬価は「公定価格」といって、薬ごとに決められて
います。それを越えて安くすることもできませんし、値上げ(?)したかのように、
高い価格で算定することもできません。
 
 価格差がどうあれ、ジェネリックを使うかどうか、使用に踏み切るかどうか、
勧める薬剤師による部分も少なくないと思われます。
 
 これまでも健康問題の解決に親身になって係わってきてくれた薬剤師で
あれば、そういう薬剤師が勧めるのであれば安心感が違うと思います。
 
 いくら勧められても、これまであまり親身に係わりがなかった薬剤師で
あったり、相談してもさほど頼りになるふうではなかった薬剤師が勧めてきた
場合は、つい何か裏を感じてしまうかもしれません。

 これまでの係わりや気遣いが、誰でも同じようになされてきたものなのか、
個人に応じてなされてきたのかによっても、異なるでしょう。

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 今度、薬局で調剤を受けるとき、いくらの価格差になるのか(1回当たり、
あるいは年間で)、ちょっと試算してみてはどうでしょうか。 

 それが医療費に換算するとどのくらいの貢献になるのか、考えてみては
どうでしょうか。

 ジェネリックは、その成分を含む薬剤として考えれば、十分、使用実績を
経て、使えるようになった薬剤です。

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 薬局でジェネリックを勧められて、あるいは患者さんに勧めてみて、
自己負担金に関連して、何かご感想やご意見はありませんでしょうか。

 もしあれば、その時のエピソードを添えてお知らせください。

 また取り上げてほしい話題、感想等、些細なことでも構いません。

 お送り先は、 tamsuke@gmail.com です。
(@は小文字の「@」に変えてお送りください)

 お待ちしています! それではまた次回! (^^)/

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☆☆☆【みたキタ企画よりお知らせ】

 みたキタ企画では、ジェネリックについてご相談をお受けしています。

●個人的な疑問がある、相談したいという要望(一般のかた)
●ある集まりで、話をして欲しいという要望(一般のかた)
●どうやってジェネリックを進めていくとよいか悩んでいる(薬剤師)

 ご要望があれば相談に応じますので、ご遠慮なくお知らせください。 
 現状から一歩前進できるよう、そのお手伝いができればと思います。

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☆☆☆ メールマガジン 【ジェネリック de リ・スタート!】

■発行 : みたキタ企画
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