何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

幸せな売場のつくり方

2012-11-11 11:38:37 | Book Reviews
ファッション専門店再生ストーリー 幸せな売場のつくり方」 兼重日奈子・著、商業界、2008年8月8日

p.14 「だから、売上げは上がりません。売上げは、売上げが“上がる店”にならないと無理です」

p.15 それでもそうした環境の変化に決して揺るがずに、お店はお店の役割をしっかり果たせばいいんです。それをやり続けることが、結局『売上げを上げる力』になっていくんです。

p.16-7 「仕事の目的を『売上げ』にしちゃうから店長はとことん追い詰められちゃうの。違う違う、もっと別の目的を持たないと、アパレルの店長なんてやってられません」

p.17 「じゃあ、何を目的にすればいいんですか?」「ズバリ、自分の理想のお店をつくるため。そのために働く」

p.54 「やっぱり人ってね、今やっていることが誰かの役に立ってるとか、お店に貢献しているとか、そういう実感がないと仕事にやりがいなんて、感じられないんだ」

p.54 残りの9割は地味でキツくて、本当にシンドイ仕事じゃない? その地味な仕事をやり続ける原動力になるもの・・・・・、(それは)みんなの『ありがとう』だったり、『あなたのおかげだよ』だったり。それを聞いた時に初めて、“あぁ、自分のやってる仕事はこの店にとって必要なことなんだ”って実感できるの。だから売上げが厳しいお店ほど、こういう『ねぎらいの言葉』が大切なのよ。

p.56 店長がどうしたいかを伝えたら、次は「相手に、どんな役割を期待しているかを話す」。

p.79-80 『仕事がつまんない』とか言ってる人に限って、その仕事の本当の面白さとか、そういうの見ようとしないよね。よくさぁ、“ヤリガイがない”とか言う人いるけど、“ヤリガイ”って、やった後に感じるもんじゃないの? みんな楽しく仕事したい、楽しいお店で働きたいとかって結構平気で言うけどさぁ、仕事なんだから楽しいことばっかりなワケないじゃん。楽しくないことを100やって、その後にメチャメチャうれしいことが1つあったときに、『ヤッター!』って、それが“ヤリガイ”になるんじゃないの?

p.102 エリアマネジャーの本当の仕事は、お店の管理じゃない。そりゃあ管理も必要な仕事だけど、もっと大切なのは、お店の“これがやりたい!”って思いを引き出して1つでも2つでもそれが実現できるよう、精いっぱいの支援をすることなの。“お店が信じた方法で、結果を出す”、それが何よりもお店の自信になって、力になるの。

p.133 別に売らなくてもいい、もてなせばいいんだってことになれば、あんなに生き生きするんだな~、って。

p.134 自分のことを心からもてなしてくれたお店からは、お客さまはそう簡単には離れていかない。

p.137 たとえ思うような結果が出なくても、彼女らが自分たちで考えて行動を起こした。この動きを止めさせないでほしいんです。“自分たちのお客さまは自分たちで呼ぶ、そのために努力しているテナントにデベロッパーとして最大限の支援をしていきたい”。

p.157-8 でも、やがて気付いた。誰もがこの仕事にやりがいを持てるわけではない、誰もが楽しく働けるわけではない、ということに。
 それを「販売って楽しいでしょ!」なんて自分の思いを押し付けて、一体なんになるというのか。そんなことになんの意味がある? 私のやってきたことって、一体なんだったの・・・・・?

p.159 それでも皆さんは、今日もお店に立ってる。今日も笑って、お店に立ってる。いつかは本当に辞める日が来るかもしれないけど、でもそれは今日じゃない。だから・・・・・、今日一日仕事が終わったらね、自分に言ってあげてほしいんです。つらかったね、体、シンドかったよね、でも今日も一日お店に立ったね、って、よく頑張ったねって。

p.169-170 「“売上げ”は“売上げが上がる店”にならないと無理」。つまり、店長の理想の店をつくることが、“売上げが上がる店”をつくることにつながるってことを。

p.175 「どんな仕事でも、一度は自分の責任において最後までやらせてみる。そうしないと仕事の意味も分からないし、“責任感”なんて、生まれるわけがない。他のスタッフのやってる仕事がどれだけ重要で、店の役に立っているか。自分で経験しない限り、お互いを思いやる気持ちもわいてこないでしょ」

p.181 「だから今回は売上げは二の次、でいいです。売ることよりもお客さまに楽しんで喜んでお帰りいただくこと! それが今回の目標です!」

p.183 マニュアルはすぐに出来上がってきた。でも、兼子さんはこう言ったんだ。『このマニュアルを使えば、“上司の命令に忠実な、礼儀正しいスタッフ”を育てることはできます。ただ、“言われたことはやるが、自分で考えることをやめてしまう人間”が大量に育つことになりますが、それでもいいですか?』ってね。

p.184 この先『自立型の店』を育てるのか、『管理型の店』を育てるのか。

p.188 「結果が出なくても、他人のせいにはできなくなる。自分たちでイベントをやる、っていうのはそういうことですから。それでも、いいんですね?」

p.188 「“自立した店を育てる”。そういう企業風土をつくっていくには、やはり時間がかかります。ましてや数字になって跳ね返ってくるまでには、さらに多くの時間を要します。それを果たしてどこまで待っていただけるか。我慢して我慢して、彼女たちを信じて。それはやはり、最終的にトップの判断です」

p.192 モノづくりに現場の声を反映させることは、『店発信の企業風土』を醸成する上で欠かせない要素です。今日のこの日のために、彼女たちは準備をしてきました。日々、直接お客さまと接している彼女たちが肌身で感じる、現場の生の声です」

p.198-9 売上げって、何で決まるか知ってます? 「幸せになってくれた人の数」です。
 「よかった! この店があって」そう言ってくれるお客さまがどんどん増えていった先に対価となって返ってくるのが「売上げ」です。
 「あの時、もっと売っときゃよかった!」って? 違う違う、売りたければ、喜ばせるのが先、幸せにするのが先なの!」

p.219 どんなに環境が変化しても、店は店の役割を果たす。「この店、なんか好き!」「新しい店もいいけどさ、やっぱりこの店が一番買いやすいんだよね」「この店のスタッフだけだよ。ホントに私のためを思って商品を勧めてくれるのは」
 そう言ってくれるお客さまを、一人でも多く増やす。

p.231 「つらくてシンドくて“絶対辞めてやる!”って思いながらも、結局辞められないのは、やっぱり自分を頼ってきてくれる顧客さんがいてくれるからです」

p.232 もし、あなたがどうしても、今の仕事にやりがいを持てないというのなら・・・・・。たった一人でもいい、まずは最初の顧客をつくることです。

p.233 一日たった一人でいい。販売に集中できる時間が一日たった10分しかなかったとしても、その10分で、心からの「ありがとう」を言われてみてほしいのです。
 今、目の前のお客さまに、自分ができる精いっぱいのことをして、喜んでもらう。これが、私たちの仕事の原点です。

p.237 「支援」とは、「正解」とは何かを探して走る背中を押すこと。



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