何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

品質保証部長が守ろうとしたものは

2006-07-13 22:39:14 | ISO9001奥が深いか浅いのか
<トヨタ車事故>「対応に落ち度ない」 認識の相違鮮明に
 欠陥が見つかったのにもかかわらず、リコールなどを行わなかったとされるトヨタ自動車社員による業務上過失傷害事件。11日、熊本県警は「危険性を認識したのに放置した」として同社の歴代の品質管理担当幹部3人を書類送検したが、トヨタ側は「リコールの必要はなかったと判断した。対応に落ち度はなかった」と認識の違いを強調した。しかし、高品質と徹底したアフターサービスで「世界のトヨタ」にまで成長した同社の不祥事に、同社の車を扱う販売店には困惑が広がり、ユーザーからは誠実な対応を望む声が上がった。(毎日新聞) - 7月11日22時59分更新

 トヨタが欠陥車と知りながら、リコール件数を大幅に減らすとか、副社長まで知りながら8年間も放置していたとか、まさに虚偽の申告をしていたわけであり、歴代の「品質管理部長」という、最も安全を守ることに責任を持つべき部署の長が書類送検された。

・天下の、あのトヨタが、
・社内管理体制を自負している会社が、
・歴代の品質管理部長が、
・さらに副社長までもが、
・三菱ふそうのことを知りながらも、

 いったいどうしたことだろうか。
 何で隠していたのだろうか。部品に異常があったことを隠すということは、単にクルマの問題であったはずのところが、いつのまにか、隠していたことを隠すことになってしまったのだ。
 密かに修理を進めることで、表沙汰にならないと思ったのだろうか。ひらたくいえば、結果的にはもみ消しに走ったと言われても仕方ない状態だ。事を荒げず、内々で済ませようとしたとも受け取れる。

 最初に知った「品質管理部長」がそうしたのだろう。個人の判断か、組織的かは知らないが。それが次の「品質管理部長」に引き継がれて、さらに次の「品質管理部長」にまで申し送りされていたのだ。
 先輩の「品質管理部長」の判断を、尊重したのだろうか。その実態を知って、おかしい、本当にそれでいいのか、と疑問に思わなかったのだろうか。それとも、異論を申し立てることなど、先輩の判断を誤りと言うことにもつながり、畏れ多かったのだろうか。

 先輩を庇った。部署を庇った。過去の判断を庇った。隠したほうが、公けにするより、メリットがあると判断したかのようだ。
 三菱ふそうのことがあって、トヨタもか、などと言われるのが恐かった。経団連の会長を務める奥田さんの顔に泥を塗ることは許されなかった、愛知万博を成功させたかった、名古屋の盟主として、認めることができなかった・・・、何が真相だか知らないが、明らかなのは、そうやって身内を庇い、利益追求姿勢は崩さず、安全性は軽視、顧客は二の次にした、という厳然たる事実だけはトヨタの歴史に刻まれたことだ 
Comments (4)
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