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夕張市、舵を握ってはいけない人が操舵室に

2006-07-01 13:10:26 | よくわからないこと
 <夕張市>前年上回る夏のボーナス支給 財政再建団体で?

 やや長いのだが、呆れた“記念”?に引用して、残しておきたいと思う。
-----転載ここから
 632億円の巨額負債を抱え、財政再建団体指定の申請を決めた北海道夕張市が、前年同期を上回る平均75万5000円の夏季期末勤勉手当(ボーナス)を職員に支給していたことが30日分かった。自治体が再建団体に転落するのは民間企業では倒産に当たるが、市幹部は「たまたま増えただけ。行財政正常化計画によって、年間を通じて支給されるボーナスは昨年を下回る」と説明、そこに危機意識は見られない。りそなグループや三菱自動車など経営危機にひんした民間企業では、ボーナス支給をやめる例は珍しくないが、同市の判断は果たして妥当なのか。【吉田競】

 同市職員の夏季ボーナスは6月8日に市職員労働組合(厚谷司委員長)と合意し、同15日に支給された。支給額は▽後藤健二市長163万3900円▽助役143万7000円▽市議70万4000円で、それぞれ前年同期を若干上回った。一般職員は平均で前年同期と比べ7000円増えた。同市の一般職員の期末手当は0.025カ月引き上げた国家公務員に準じており、今年度は夏2.125カ月(前年同期2.1カ月)、冬2.325カ月(同2.35カ月)を支給する。同市は04年度から基本給を3カ年で一律5%減額する行財政正常化計画を実施中で、夏冬合わせた期末手当では、平均158万1600円(前年度158万7700円)で、約6000円の減額となる。

 同市によると、支給額の引き下げには市条例の改正が必要だが、支給基準日の6月1日以前に改正しなければならないという。同市の給与担当者は「問題の表面化が急すぎた。市長や市議が返上を申し出た場合には公選法に抵触する」と話している。しかし、今年春には同市では事態の重大性を認識しており、事実上破たんしている財政状況について、国や道などに報告していた。

 こうした市の説明に市民は批判的だ。同市清水沢清陵町の強力道信さん(71)は「一般市民だけではなく、年金生活の我々にも市の無駄遣いのツケが回されようとしている時期に、市職員のボーナスが増えたことは納得出来ない」と、怒りをぶちまける。

 道の荒川裕生地域振興・計画局長は「抜本的な財政再建を行わなければならない状況について、もっと危機感を持ち考えていただく必要がある。庁内で危機意識を共有し、徹底した改革を進めてほしい」と語っている。
(毎日新聞) - 7月1日3時31分更新
-----転載ここまで

 夕張市のホームページは、アクセス殺到のようでつながりにくかったが、主要なページを覗いた限りでは(7/1、13:00現在)、今回の昨年を上回る賞与支給どころか、財政再建団体に移行したことさえ、説明が見当たらなかった。
 他の手段で発表してはいるものの、今のご時世にホームページでは説明していないというのは、どういうことだろうか。

 自治体が財政再建団体になるという、市民を裏切ることを平気でしておきながら、条例上賞与アップや支給は曲げられないというのはどういうことなのだろう。自主的な返還すら、できないのだろうか。一般企業なら、当然、支給停止だ。市長を始め、関係者の退職金も当然、全額返還か大幅削減は避けられないと、誰しもが考えるだろう。

 世の中に景気のいい業界もあろうが、そうではない業界のほうがはるかに多いような気がする。ちなみに、自分の業界は例年以上に厳しい状況が予測されている。しかし、夕張市とは違ってスタッフの賞与は軒並みダウンにもかかわらず、役員は無傷のまま支給されている。呆れるのは夕張市ばかりではない。

 福井日銀総裁が問われているのは、法律違反かどうかよりも、その立場に置かれた者が示す規範、モラルのようなものだ。今では、そのモラルが質せないものだから、モラルを法律化しようとすら検討されている。至るところに情けないというか、哀れな話があるものだ。神様しか裁く者はいないのだろうか 
Comments (3)
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