健全な経済活動にとって安定して安価に供給されるエネルギーは、最重要な資源である。
さらに、その供給に必要な機器の運転においては、安全でさらに重要な安心感も必須である。
日本の将来を、どのようなエネルギー源に依存して行くかは、国民の賢い選択の決断による。
原子力発電が、将来において安心感をもたらすかは、個人差があるのでひとまずおこう。
原子力発電が安価な電力源であることは、もはや決定的に過去の話になった。
原発の稼働率を高く維持して、想定外の事態には対処する事を省いて、極力割り切ることが、原子力発電のコストを下げる。
産業界の老害経営者たちの頭は、古き時代の原発廉価信仰が抜けきらない状態である。
その一方で、再生可能エネルギー、特に太陽光発電は、クリーンで身近な家庭用に適した発電であることが、浸透してきた。
ただし、設置価格が高く、もとをとるには10年以上かかるとされて、しかも家庭用の屋根の面積は限られているから、発電の総量は大した助けにならない。
という「太陽光はオタク電源神話」が別に作られてきた。
菅総理は海外における講演で、日本の1000万戸の屋根に太陽光発電を設置すると宣言し、日本の関連する行政には(担当の大臣にも)事前の検討指示もないままに、言い放った。
早速、各方面からは、その宣言の唐突さと検討不足に対する批判が噴出した。
確かに、小泉首相の「郵政民営化によって、日本を再生する。」よりは、現実的なスローガンであるから、国民受けを狙ったパフォーマンスの感を免れない。
これを少し検討してみると、現在の太陽光発電のコストは、10年間の設備償却として、約42円。
前回に書いた様に、実際の耐用年数は25年以上あるので、設備償却期間を21年に想定すれば、
発電コストは[20円/kWh]となって、安全性確保対策をした後の原発発電コストと同等になる。
しかも発展段階の技術革新によって、将来の発電コストは、10年後には3分の1程度に下げられる可能性がある。
一方の原子力発電所は、建設後に40年近くもたっている設備が多く、それ以外の原発も20年~30年は経過している。
当初の設計耐用年数は30年であったモノを、点検修理すれば40年までは使えるとし、今回の原発大事故以前には50年まで使うことを容認する措置まで講じていた。
今回の安全性見直しによって、40年を過ぎた原発は廃炉にする方向であり、今後も原発を維持するには、新規の設備を建設しなければならない。
しかも稼働は10年後くらいになり、その時点での発電コストは想定範囲では確実に高騰する。
さて、現状における技術水準と発電コストの関連は判った。
10年後はどうなっているかは、予想するしかないが、これらの想定をキチンと公開して、どちらの選択をするか、国民に問えば、日本の行くべきエネルギー源の将来が決められるであろう。
「原発の安全神話」は崩れ、「太陽光はオタク電源」から抜け出して、真の検討が必要である。
さらに、その供給に必要な機器の運転においては、安全でさらに重要な安心感も必須である。
日本の将来を、どのようなエネルギー源に依存して行くかは、国民の賢い選択の決断による。
原子力発電が、将来において安心感をもたらすかは、個人差があるのでひとまずおこう。
原子力発電が安価な電力源であることは、もはや決定的に過去の話になった。
原発の稼働率を高く維持して、想定外の事態には対処する事を省いて、極力割り切ることが、原子力発電のコストを下げる。
産業界の老害経営者たちの頭は、古き時代の原発廉価信仰が抜けきらない状態である。
その一方で、再生可能エネルギー、特に太陽光発電は、クリーンで身近な家庭用に適した発電であることが、浸透してきた。
ただし、設置価格が高く、もとをとるには10年以上かかるとされて、しかも家庭用の屋根の面積は限られているから、発電の総量は大した助けにならない。
という「太陽光はオタク電源神話」が別に作られてきた。
菅総理は海外における講演で、日本の1000万戸の屋根に太陽光発電を設置すると宣言し、日本の関連する行政には(担当の大臣にも)事前の検討指示もないままに、言い放った。
早速、各方面からは、その宣言の唐突さと検討不足に対する批判が噴出した。
確かに、小泉首相の「郵政民営化によって、日本を再生する。」よりは、現実的なスローガンであるから、国民受けを狙ったパフォーマンスの感を免れない。
これを少し検討してみると、現在の太陽光発電のコストは、10年間の設備償却として、約42円。
前回に書いた様に、実際の耐用年数は25年以上あるので、設備償却期間を21年に想定すれば、
発電コストは[20円/kWh]となって、安全性確保対策をした後の原発発電コストと同等になる。
しかも発展段階の技術革新によって、将来の発電コストは、10年後には3分の1程度に下げられる可能性がある。
一方の原子力発電所は、建設後に40年近くもたっている設備が多く、それ以外の原発も20年~30年は経過している。
当初の設計耐用年数は30年であったモノを、点検修理すれば40年までは使えるとし、今回の原発大事故以前には50年まで使うことを容認する措置まで講じていた。
今回の安全性見直しによって、40年を過ぎた原発は廃炉にする方向であり、今後も原発を維持するには、新規の設備を建設しなければならない。
しかも稼働は10年後くらいになり、その時点での発電コストは想定範囲では確実に高騰する。
さて、現状における技術水準と発電コストの関連は判った。
10年後はどうなっているかは、予想するしかないが、これらの想定をキチンと公開して、どちらの選択をするか、国民に問えば、日本の行くべきエネルギー源の将来が決められるであろう。
「原発の安全神話」は崩れ、「太陽光はオタク電源」から抜け出して、真の検討が必要である。