安倍政権の目指す『デフレ経済からの離脱』は、円安に誘導して輸入品や原料価格を上昇させて、その結果で物価上昇率を2%以上に引き上げることである。
「2年間で物価上昇率2%を達成」するためには、【超金融緩和】という麻薬に近い処方箋を書いて、日銀の人事に介入をして「政府の言うこと聞く」中央銀行にさせることが必須であった。
これで、政府は放漫な財政をして、「国債を大量に発行し続ける」コトが可能になって、自民党政権は長続きする。
ちょっと待って下さいよ。自民党政権が長続きすることが目的なんですか?
日本が住み易くて安心出来る国に創り上げる為に、「まずは、デフレ経済から離脱」することが必要だと、国民は思って「安倍政権の誕生」を支持したのだ。
国債を大量に発行して、次世代に返済させる【国の借金を増やし続ける】ことなど、誰も支持していないでしょう。
この超金融緩和の「デフレ離脱政策」は、物価上昇率が2%に達したあとに、お金のダブつきを吸収する方策は出来ているのか、多くの専門家は危惧を抱いて安倍政権に投げているが、一向に離脱後の説明はない。
専門家は、物価上昇率よりも高い金利を「金融市場」は要求するのは当然で、国債を発行し続けるには、3%以上の金利負担が必要になる。
毎年、40兆円近い国債を借り換えすると、毎年の様に金利負担が1兆円以上も増えて、財政をマスマス圧迫することになる。
これを5年間続けると5+4+3+2+1=15兆円も利払い費用が5年後に必要になるので、消費税増税分などは、吹き飛んでしまうのだ。
だから、国債の発行金利を現状程度の抑える為に、日銀は市場に出ている国債を買い続ける必要に迫られてしまう。
安倍政権のデフレ離脱政策は、政府の借金の借り換え分を、すべて日銀に買い取ってもらってやっと成り立つ、麻薬中毒に陥る。
超金融緩和政策の中毒症状を発症させない為には、政府が財政健全化を超特急で進めなければ、日本政府は中毒患者になるのだ。
そんな実行力は「安倍政権には期待できない」と誰しも思っている。
だからこそ、超金融緩和によるのではなく、『最低賃金の引き上げ』によって、人件費を総体的に上昇させることで、「物価上昇率2%」を実現させるのだ。
20年も続いてきた【賃金デフレ】を停止させることが、最初の仕事である。