時事ネタ落語

時事ネタを散りばめた新作落語は、難しいなぁと思う。
時事ネタがわかりやすすぎると幼稚だし、
難しすぎると誰も笑ってくれない。
この前聴いたのは前者。
繁昌亭のお客は笑ってたけど、なんかなー。

子供の学校での？選挙の話で、登場人物が、
小沢くん野田くん橋本くん。
そのメンツの名前だけで笑ってあげるほど、わたしは優しくない(^_^;)。
よっぽどうまく、いい具合に取り入れないとありきたりすぎるのに、
野田くんの演説さえ、大人の語彙を使う以外に特徴的な部分がなく安直すぎた。

その夜は吉弥さんがダントツでした。
ちりとてちんバブルはハジけたと言ってるけど、
ええ感じに貫禄もついてきてるし、上手くて安定感があって、安心して笑える。
その後に出てくると、
迫力も勢いも足りない噺家の安直な時事ネタ新作には力が抜けてしまう。

ベテランでも、観客の気配を探るような媚びるところが少しでも見えると、
わたしは冷めちゃうのです。
内心はどんなに客席のノリに注意を払って気を配ってたとしても、
確固とした自信をみなぎらせて、安定感ある噺を聴かせてくれるのがいい。
高座に座っている間は我が道を行く、
もちろんみんな連れてくぜ、みたいな勢いのある噺家が好きです。


とか考えてたら夢に吉弥さんが出てきた（笑）、
夢の中で元カレと一緒にいたら現れて、
真面目な顔で「嫌われてるのかと思ってた」と言う。
いやいや、ファンですよ（笑）。

この前の繁昌亭では神戸大落研出身の4人ということだったので、
聴きに来られたOBたちに失礼がないようにと、
みなさん案内などもマメにしてました。
わたしは当日券で後ろの補助席だったんだけど、
丁度吉弥さんが前の方で、
ここひとつなら空いてますよ～というので、
すたすたとそこに座らせてもらった。
で、わたしの前にもう一席空いてて、
そこに年配の女性が通りがかり、
吉弥さんはここ、空いてますよと案内。
一番奥の席なのでその女性が分け入る前に声かける吉弥さん。
「トイレ大丈夫でっか？」
「へ？」
「トイレ。奥入ったら行きにくいでっしゃろ」
「もう～、そんなこと言われてもたら、行きたなってしまいましたがな。
いややわ～（笑）」

「にーちゃん、もうちょい前つめてぇな」くらいの関西弁でびびった
東京人＠ディズニーランドのツイートを前に見たんだけど、
言葉の問題というよりコミュニケーション力の問題やと思うわ。
出演者自らの親切にも、平気で「もう～、いややわぁ」と
冗談まじりに文句たれて、お互い笑ってるのが日常ですから。

英語で巨体の外国人に話しかけられても
「いや、にいちゃん大きいなぁ、英語上手やなぁ、
何？道わからへんの？」と、
英語ひとこともできないまま、関西弁で返すおばさんを、
たくさん知ってます。