
2時間半休憩なし。情報量多くて消耗しますが、面白かったです。
確か最近も、人権なんていらないみたいなことを言った政治家が与党にいましたが、
まさにそれを体現していた戦時の日本のサイパンが舞台のお芝居。

サイパンの生き残り女性の手記を元に映画を撮るためのワークショップという、
劇中劇的な作りです。
サイパンに移住した人は、内地の人に差別され2級国民扱いだった沖縄の人がとても多く
現地の人はもちろんさらにその下。
サイパンにいた人たちも、沖縄と同じように道具にされ見捨てられる被害者だけど、
その一員が、反戦思想を持ち正しいことを伝える人を殺す加害者にもなる。
国も軍も個人も、ある局面では被害者であっても別の局面では加害者であるし、
家族や人間関係上の個人も同様で、どこをどう切り取っても
勧善懲悪の物語などないのが現実なんだなあと思いながら見ました。
情報量が多いと書いたけど、構造が複雑で重層的になっているので、
見ている最中にはすぐに理解できないところが多く、必死でついて行く感じでした。
声高な主張はせずに、現実の複雑さを整理せずに
容赦なく舞台に写し取っている見応えのあるお芝居でした。

戦前戦中にサイパンにいた女性の書いた手記を映画にするために、
現代のサイパンに昔のサイパンの舞台セットを組み、その作者女性を交えて
ワークショップをしていく中で、彼女が取り戻していく記憶の景色が
次々と再現され演じられていき…
米軍との激戦、日本軍の玉砕。
タッポーチョ山のゲリラ戦、バンザイ・クリフでの集団自決。
そして、東京大空襲・原爆投下の爆撃機は、ここから飛び立った──。
太平洋の小さな島、サイパン・テニアンが日本領だった、二十九年間。
その終止符を打ったはずの戦争を、
私たちはほんとうに終わらせることができたのだろうか。(燐光群サイトより)
86歳の渡辺美佐子さんの演技は素晴らしくて、認知症のある女性の役ですが
本当の認知症にしか見えず、大丈夫だろうかと終始ハラハラして見てしまった。
すごいなぁ。
燐光群のお芝居は一昨年だったか、竹下景子さんの出ていた
「天使も嘘をつく」を見ました。
どちらも、複雑なことを複雑なまま描くというところは同じだなぁと思いました。
→ 主宰の演出家の方のインタビュー
確か最近も、人権なんていらないみたいなことを言った政治家が与党にいましたが、
まさにそれを体現していた戦時の日本のサイパンが舞台のお芝居。

サイパンの生き残り女性の手記を元に映画を撮るためのワークショップという、
劇中劇的な作りです。
サイパンに移住した人は、内地の人に差別され2級国民扱いだった沖縄の人がとても多く
現地の人はもちろんさらにその下。
サイパンにいた人たちも、沖縄と同じように道具にされ見捨てられる被害者だけど、
その一員が、反戦思想を持ち正しいことを伝える人を殺す加害者にもなる。
国も軍も個人も、ある局面では被害者であっても別の局面では加害者であるし、
家族や人間関係上の個人も同様で、どこをどう切り取っても
勧善懲悪の物語などないのが現実なんだなあと思いながら見ました。
情報量が多いと書いたけど、構造が複雑で重層的になっているので、
見ている最中にはすぐに理解できないところが多く、必死でついて行く感じでした。
声高な主張はせずに、現実の複雑さを整理せずに
容赦なく舞台に写し取っている見応えのあるお芝居でした。

戦前戦中にサイパンにいた女性の書いた手記を映画にするために、
現代のサイパンに昔のサイパンの舞台セットを組み、その作者女性を交えて
ワークショップをしていく中で、彼女が取り戻していく記憶の景色が
次々と再現され演じられていき…
米軍との激戦、日本軍の玉砕。
タッポーチョ山のゲリラ戦、バンザイ・クリフでの集団自決。
そして、東京大空襲・原爆投下の爆撃機は、ここから飛び立った──。
太平洋の小さな島、サイパン・テニアンが日本領だった、二十九年間。
その終止符を打ったはずの戦争を、
私たちはほんとうに終わらせることができたのだろうか。(燐光群サイトより)
86歳の渡辺美佐子さんの演技は素晴らしくて、認知症のある女性の役ですが
本当の認知症にしか見えず、大丈夫だろうかと終始ハラハラして見てしまった。
すごいなぁ。
燐光群のお芝居は一昨年だったか、竹下景子さんの出ていた
「天使も嘘をつく」を見ました。
どちらも、複雑なことを複雑なまま描くというところは同じだなぁと思いました。
→ 主宰の演出家の方のインタビュー
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