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sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

映画:デリシュ

2022-11-01 | 映画


お料理映画とワイン映画が大好きなので、近くの映画館での最終上映に滑り込んだ。
冒頭、パイを捏ねる手元から虫眼鏡越しの大きな目というシーンのなめらかな導入に期待が高まったけど、
実際これは思ってた以上に良い映画でした。
でっぷり太って無愛想で目つきの悪い主人公がラストにはかわいく見えてくるし、
貴族の館の豪華な食事は豪華だし、それとは対照的にすごく気持ちのいい森の中の旅籠も良い。
そして貴族も農民も誰にでも開かれた初めてのレストランの様子が最高に良かった。

それって今もそんな店のない国があるのよね。
前に見たインドの黄金寺院のドキュメンタリー映画では、
一日に10万食を誰にでも振る舞ってる様子が淡々と映されてたんだけど、確かそのラストに、
インドでこのように階級に関わらず誰もが同席できる食堂は他にはないと書かれてた気がする。

しかし美味しいものの力はすごい。
主人公を首にする高慢な公爵は、すごく嫌なやつなんだけど、
いいシェフに巡り合えず美味しいものを食べられない惨めさを、主人公を前にぼやいたりする。
そのシーンの公爵だけは、ちょっと可愛げがあった。でもそれ以上に嫌なやつなんだけど。

お話は…
時はフランス革命前夜、
創作料理に当時豚の食べ物とされてたじゃがいもを使ったことで首になったシェフが
父親の遺した森の中の旅籠にもどったら、彼の弟子になりたいと言う謎の女性が現れ
いつしかレストランを始めることになり・・・

この謎の女性の正体も面白かったし、これが世界で初めての「レストラン」だというのも
本当かどうかは怪しい気がするけど、めくじら立てることでもなく楽しいアイデアと思う。
所々に挟まれる食卓の上の、まるで美しい静物画のような景色にもうっとり。
主人公と謎の女性が少しずつ相手を理解して信頼していく過程も
主人公の無愛想さで甘くなりすぎなくて良かった。
楽しい映画なので誰にでもおすすめできます。

そして仕事の後に真っ直ぐ映画館行って見たので、映画の後はとてもお腹が空きました。
帰り道はずっと、ワイン飲みたい!映画に出てくるデリシュと名付けられた
トリュフとお芋のパイ包みが食べたい〜!とばかり考えてた。
デリシュというのは、この料理の名前でもあり、レストランの名前にもなってるけど
元々は美味しいというフランス語。英語のデリシャスですね。

コインくらいの厚みのジャガイモとチースとトリュフを段々に重ねて
パイ皮?で包んで焼いたもので、そりゃおいしいよねと味が予想できる。
今では揚げた芋がフレンチフライト呼ばれるのに、この頃はジャガイモが悪魔の食べ物とされてたとはね。
ちなみに公式サイトにデリシュの作り方が載っていますので
映画見て食べたくなった人は是非!トリュフは高いので別のもので代用する方法も書かれてます。
わたしも今度作る!
→公式サイト

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