本が読めなくなっても映画は大丈夫なのは
集中力の問題です。
心配事や、憂うつなことがあると
本に集中できなくて、
同じところを何度も何度も読んでも頭に入らない。
でも映画は、
映画館の暗闇の中にいると体も頭も心も逃げ場がなくて
いやでも目の前のスクリーンの中の世界に集中させられます。
映画というものがあって、よかった。
それで、すっかり本を読んでいなかったんだけど
映画の時間を間違えて、3時間も余ったので
読みかけの本がカフェで、ビールとサンドイッチとコーヒーの間に
一気に終わってしまった。
濃厚で、不思議な物語でした。
深く濃い愛の物語を読みたい気分の時は
坂口安吾の「道鏡」などを何度も読むのだけど
この日読んだのは「祖母の手帖」という本。
新潮社クレストブックスという
本のセレクトも体裁なども好きなシリーズです。
何年も前にすごく好きだった「パリ左岸のピアノ工房」もここの本だし
「旅の終わりの音楽」は長いけどいい本で、いい読書ができた。
ジュンパ・ラヒリを知ったのもこのシリーズですね。
今回読んだ「祖母の手帖」という本は
変わり者の女性が愛のない結婚をしながら
書き続けた物語を後に孫が見つける、というようなストーリーだけど
実際はもっと複雑な話です。
愛のない結婚をし、ベッドの両端でお互いに全く触れないように
固く小さくなって寝ながら
性的な営みは別で、すごい特別な形で続けられているいびつさ。
一方、女性(祖母)が愛した男性は
祖母の物語の中にいて、細やかに初めてで唯一の恋愛の様子が
描写されているけど
ラストの方の一通の手紙で、静かに驚くような真実が明かされるという仕掛け。
嘘と本当、夢と現実、愛と愛に似たものと愛でないものとが
判然とせずに複雑に絡み合った物語で
読み終わったあともしばらく混乱したりしてた。
でも、
描写も、小説自体も、わたしが望んでいただけ
美しく濃厚で深い本で、満足しました。
いろんな愛を認められる
うんとうんと、大人の女性におすすめします。
集中力の問題です。
心配事や、憂うつなことがあると
本に集中できなくて、
同じところを何度も何度も読んでも頭に入らない。
でも映画は、
映画館の暗闇の中にいると体も頭も心も逃げ場がなくて
いやでも目の前のスクリーンの中の世界に集中させられます。
映画というものがあって、よかった。
それで、すっかり本を読んでいなかったんだけど
映画の時間を間違えて、3時間も余ったので
読みかけの本がカフェで、ビールとサンドイッチとコーヒーの間に
一気に終わってしまった。
濃厚で、不思議な物語でした。
深く濃い愛の物語を読みたい気分の時は
坂口安吾の「道鏡」などを何度も読むのだけど
この日読んだのは「祖母の手帖」という本。
新潮社クレストブックスという
本のセレクトも体裁なども好きなシリーズです。
何年も前にすごく好きだった「パリ左岸のピアノ工房」もここの本だし
「旅の終わりの音楽」は長いけどいい本で、いい読書ができた。
ジュンパ・ラヒリを知ったのもこのシリーズですね。
今回読んだ「祖母の手帖」という本は
変わり者の女性が愛のない結婚をしながら
書き続けた物語を後に孫が見つける、というようなストーリーだけど
実際はもっと複雑な話です。
愛のない結婚をし、ベッドの両端でお互いに全く触れないように
固く小さくなって寝ながら
性的な営みは別で、すごい特別な形で続けられているいびつさ。
一方、女性(祖母)が愛した男性は
祖母の物語の中にいて、細やかに初めてで唯一の恋愛の様子が
描写されているけど
ラストの方の一通の手紙で、静かに驚くような真実が明かされるという仕掛け。
嘘と本当、夢と現実、愛と愛に似たものと愛でないものとが
判然とせずに複雑に絡み合った物語で
読み終わったあともしばらく混乱したりしてた。
でも、
描写も、小説自体も、わたしが望んでいただけ
美しく濃厚で深い本で、満足しました。
いろんな愛を認められる
うんとうんと、大人の女性におすすめします。