老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

人間の行動学(北山君遺稿) Chistes編 その⑳  ~いよいよ最終回~

2020年01月18日 19時12分43秒 | 北山君 遺稿集(人間の行動学)
 親友の一人である、アルゼンチンの北山君が亡くなってから半年が過ぎました。
彼が残してくれた種々のユーモアに溢れる遺稿の一部を紹介しましたが、これで最終回とします。
最後はアルゼンチンならではのお話を二つお知らせしますが、後者については最近の日本にも当てはまりそうです。


◆ その1   公正・公平では報われない
 一人の男が三途の川に着きました。
その対岸に二つの世界があるそうで、そこに来た者の行き先を決める聖パウロは、その男に聞きました。
「オマエは、生前、どんな職業をしておったのかな?」
『私ですか? フットボールのレフェリーをしていました』
「そうか…あの向こうには二つの世界があるのじゃが、生前の行い次第で、楽園に行くか地獄に行くかを決めることになっておるんだよ。オマエが、楽園に行けるような生き方をしたかどうかを聞かせてくれ」
『勿論です! 私はフットボールのレフェリーに求められる公正と公平、これをモットーに生きておりましたよ』
「例えば、どう云うことをしたのかな?」

『私は、リーベルとボカのクラシック・カードのレフェリーをやっておりました。
ええ~、ボカのスタジアムで… ボカのフアンは試合終了寸前まで大喜びをしておりました。そうりゃそうです、0-0で引き分ければチャンピオンになった訳ですから、、しかし、試合のロスタイムに入ってリーベルのフォワードの攻撃プレーヤに、ボカのプレーヤーがファウルを犯したんで…しかもゴールエリアだったんでペナルティを…』
「おお~、それは公正、公平なことをした。人間、公正、公平でなきゃいかん。ところで、それをした時期は何時頃かな?」
レフェリーは時計を見て、『何時頃? ほんの二、三分ほど前なんですよ!』

教訓;
 人間の世界では、常に公正、公平な生き方が求められるが、そう云う生き方をしたからと云って、報われる訳でもないことを知っておくべきである。人間が作る法律、国と国の条約など、時代の流れとともに変化することも知っておくべきである。

※ リーベルとボカはともにアルゼンチンにあるプロサッカーチームの名門で、特にボカは下町にあり熱狂的なファンがいることで有名です。


◆ その2  どこの国でも共通?
 政治家への辛口は、何処の国でもあるんですねぇ~。
この国じゃ直説法での辛口は、言うて良くなる訳じゃないのを知っておるんで、もっぱらジョークにして楽しむようにしとります。

 世界には、金や物を盗んだり贈収賄(脱税)をしたら、IMPUTADOされる国、
金や物を盗んだり贈収賄(&脱税)をしたら、AMPUTADOされる国がある。
金や物を盗み贈収賄(&脱税)ができないと、DIPUTADOになれない国が我がアルゼンチン国です。
→ IMPUTADO = 法の裁き
  AMPUTADO = 手や足を切断される罰
  DIPUTADO = 国会議員(下院)



 以上で、北山君から10年以上にわたって送られてきた小噺の内の一部だけでしたが紹介させていただきました。
アルゼンチンというか、ラテン系南米の人々のジョークを楽しむ気持ちの一部をご理解いただけたでしょうか。

 改めて、北山君のご冥福をお祈りいたします。(まさ)

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1 コメント

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還暦過ぎのおじさんです (鈴木)
2020-01-19 10:59:09
こんにちは
ブログ拝見してます
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