老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

言葉の語源など その(68) ~ちょうば(丁場・町場・帳場)~ 

2021年04月24日 19時25分24秒 | 面白い言葉や語源など

 良く聞く言葉に「ちょうば」というのがあります。
最近よく耳にするのは、TVの警察関係のドラマで、捜査本部が置かれることを「帳場が立つ」というような表現ですが、旅館などの受付などもこの呼び方をしていましたし、果たしてどういう意味で語源がどうなのかをしらべて見ました。


 <GOO辞書> <コトバンク>などに拠ると、この3つの言葉は余り区別されずに
1 宿場と宿場との間の距離。また、ある区間の距離。ある一定の時間にも言い、宿場間の距離が長く、時間がかかることを「長丁場」と言ったようです。
2 夫役に当てられ運送・道普請などをすべき受持の区域。また、一般に仕事場の受持区域や得意先。持ち場道
3 馬子 (まご) ・駕籠 (かご) かき・人力車夫などのたまり場。
などの意味で使われているようです。

 「丁場」には、もともと「一つの指定された場所で仕事をする」という意味があり、職人の作業場所といった意味で使われてきた言葉です
・建築業界では「丁場」という言葉がよく使われますが、代表的な使われ方は下記の様です。

「町丁場」「町場(まちば)」:江戸時代ごろ住宅地が集まっている所を町場と言った名残りで、個人住宅に係る工事をいいます。

・一方、藩などが大きな建設をする際に、必要な職人を各地から集めて行う大規模な工事を「野丁場」と言っていた名残りで、現在でも大きなマンション、ビル、工場などの工事をいいます

・また、小豆島には大坂城石垣石丁場跡というのがあるようですし、採石場などでもこの言葉は使われていたようです

 更に、建築業界では今でも「隣り帳場」「出会い丁場」という言葉もあります。
業者が異なる工事現場が隣り合わせてある場合を「隣り丁場」と言い、同じ現場の中で2つ以上の業者が作業する場合を「出会い丁場」と言います。
「出会い丁場」は、JV(ジョイントベンチャー)を職人的に表現した言葉と言えるでしょう。


 旅館や商店などで、帳付けや勘定などをする所を「帳場」とも「勘定場」と言ったり、警察用語で捜査本部のことを「帳場」というのも、このような流れでしょう。(まさ)


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