<Goo辞書>によると、“人々の話題に上ってもてはやされ、広く知れ渡る”という意味でよく使われますが、その語源は少し意外でした。
「膾炙人口かいしゃじんこう」とも言われるようですが、中国語の詩を由来とする故事成語です。唐の時代の詩人である「林嵩」による「周朴詩集序」(しゅうぼくししゅうじょ)の中に、「一編一詠、膾炙人口」との一節が記されています。
「人口」は世人の口・うわさ。「膾」はなますで、細く切った生なまの肉、「炙」はあぶり肉のこと。
どちらも春秋時代の中国においては、美味でだれの口にも合って好まれ人気の料理だったようで、この言葉が生まれたとされています。(まさ)