老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

大阪市北部の神木・記念樹

2016年02月04日 13時22分22秒 | 旅行/色々な風景
 巨木を大切にする考えは世界中のあちこちにあり、アメリカのカリフォルニア州のレッドウッド国立・州立公園をさらに南下した、アベニューオブジャイアント(巨木通り)は、車で巨木を楽しめるドライブルートで途中には木の幹をくりぬいたトンネルもあるようです。(写真下記)

 しかし日本の神木や記念樹に対する考え方は、世界各国の巨木崇拝とは少し違うようです。
市街地にある場合は、通行の妨げになってもその樹木を大事にするという点では、“経済合理性を押さえてでも守るべきもの”という土着信仰に根付いた自然との共存意識があるように思えます。

先日の短距離ながらの熊野街の出発点歩きでも、大阪市中央区にある榎木大明神でその例を見ましたが、私が良く通る大阪市北部にも前から気になっていた樹木があり、これを機に改めて回って見ました。(まさ)

①鶯塚 北区長柄中 大阪市旧跡  椋の樹
由来には諸説あるようなので、詳しいことを知りたい人は、鶯塚保存会のホームページhttp://www.uguisu-tuka.com/ を参照下さい。
いずれにせよ、かっては大きな梅の木があって、鶯塚の名前になったようですが、現在では大きな椋(ムク)の木になっています。この塚は、側道を迂回させています。

車の通行量の多い側道に立ち塞がっているようです。


②竜王大神 北区野崎町(ライフの斜め前) イチョウ
樹齢300年以上のイチョウの木で、本尊は龍神。昔から「巳さん」として親しまれてきたそうです。ここはかっては太融寺の境内だったようで、今でも太融寺が管理されています。

ここも側道の真ん中にあります


③楠木大明神   中央区谷町7丁目  クスノキ
これぞ、このテーマにぴったりのご神木です。
大きな通りを、真っ二つに分けて鎮座しています。
樹齢は500~600年。もともと寺の境内にあったのですが、戦時中の道路拡張で現在の状態になったようです。

大きな通りを真っ二つに分けています。(後ろの交差点は谷町7丁目)


④榎木大明神 中央区安同寺町  エンジュ
先日紹介した熊野街道のすぐそばにある大木です。
名前は榎木大明神ですが、樹齢670年のエンジュの様です。

長堀通から坂を登ったところにあります

坂道の下側からの写真で、大きな祠もあります。

※ 舎密局=セイミキョク=跡 中央区大手前 大阪府警西側  大阪府史跡 クスノキ
これは神木ではなく舎密局跡を記念する場所です。
舎密とは理・化学を意味し、幕末、江戸洋書調所を開講する予定が、維新を迎えたため大阪に移された、大阪ではじめての公立学問所跡の様です。
その後、学制改革などで名称が変遷したが、明治22年には京都へ移り、旧制第三高等学校・京都大学へとつながっていったようです。ここの記念樹は楠で、歩道を迂回させています。

歩道は、この塚を迂回


※ アメリカのアベニューオブジャイアントの巨木のトンネル

(tripadvisor,japanのホームページから引用させていただきました)